【福岡】F-2とブルーインパルス飛来！2025年築城基地航空祭の熱狂と過去の教訓

過去最高の熱狂と教訓：築城基地航空祭、F-2とブルーインパルスが繋ぐ地域と防衛の架け橋

【福岡・築上】 2025年11月30日、航空自衛隊築城基地（福岡県築上郡）において、西日本最大級の航空イベント「築城基地航空祭」が開催される。午前8時から午後3時までの開催を前に、地元自治体や関係機関は、過去最高の来場者数を記録した2023年の教訓を踏まえ、安全かつ円滑な運営に注力している。本航空祭は、最新鋭戦闘機の迫力ある飛行展示を通じて防衛への理解を深めると同時に、地域経済の活性化に大きく寄与する重要なイベントとして位置づけられる。

F-2とブルーインパルス、迫力満点の飛行展示

今年の築城基地航空祭の最大の魅力は、第8航空団が運用するF-2戦闘機による高度な機動飛行と、航空自衛隊のアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」の華麗な展示飛行だ。

F-2戦闘機は、オープニングフライトから離陸後に機体を大きくひねるなど、観客にその雄姿を存分に見せるための迫力ある機動を披露する。このF-2戦闘機のダイナミックな動きは、築城基地航空祭の代名詞とも言える。さらに、多くのファンが待望するブルーインパルスは、午前11時35分から午後1時15分までの約1時間半にわたり、複数機による高度な編隊飛行や曲技飛行を展開する予定だ。

また、F-15戦闘機の機動飛行や模擬空対地射爆撃の展示に加え、民間の曲技飛行チーム「ウイスキーパパ」によるエクストラEA300を用いた競技曲技飛行もプログラムに組み込まれており、地上展示と合わせて航空ファンにとって見逃せない一日となる。

地域経済への貢献と相互理解の深化

築城基地航空祭は、単なる軍事イベントではなく、地域経済の活性化に直接結びつく重要な経済イベントとしての側面も持つ。毎年数万人が訪れるこのイベントは、宿泊施設、飲食店、土産物販売など、築上町周辺の広範な産業に波及効果をもたらす。特に、航空祭に合わせて地元の文化や特産品を紹介する取り組みは、観光客と地域住民の交流を促進し、地域経済の活性化に大きく貢献している。

さらに、この航空祭は、自衛隊と地域住民の相互理解を深める「架け橋」としての役割も担う。最新鋭の航空機や自衛隊の活動を間近で見る機会を提供することで、防衛に対する国民の関心と理解を醸成する。特に次世代を担う子どもたちにとって、自衛隊の仕事や航空機への興味を高める絶好の機会となり、基地と住民が共存する良好な関係構築に寄与している。

過去最高の混雑を教訓に：アクセスと交通規制の課題

築城基地航空祭が抱える最大の課題は、大規模な来場者数に伴う周辺の混雑だ。ブルーインパルスが飛来した2023年開催時（11月26日）には、過去最高となる約6万8,000人が来場し、基地周辺の道路は大渋滞に見舞われた。最寄り駅であるJR行橋駅までの移動に1時間以上を要するなど、来場者の撤収に深刻な遅延が発生した経緯がある。

2024年は来場者数が約2万2,000人と大幅に減少したことで混雑は緩和されたものの、2025年もブルーインパルスの展示飛行が予定されているため、再び大規模な混雑が予想される。

アクセスにおいては、JR行橋駅から基地まで無料シャトルバスが運行されるものの、混雑時には長時間の待ち時間が発生する。また、基地周辺には臨時駐車場が設置されるが、早朝から満車になることが常であり、開催日には周辺主要道路で厳格な交通規制が敷かれる。特に午前中から午後1時頃にかけては一般車両の通行制限も強化されるため、主催者側は公共交通機関の利用を強く推奨している。

2025年11月30日の築城基地航空祭は、F-2戦闘機やブルーインパルスが織りなす迫力満点の飛行展示を通じて、地域の熱狂と防衛の重要性を再認識させる一日となる。過去の教訓を活かし、安全管理と円滑な交通対策が成功の鍵となるだろう。