岩田剛典が切り拓く「新境地」:社会派映画『金髪』公開とEXILE脱退後のソロ戦略
ニュース要約: 岩田剛典がEXILE脱退後、表現者として大きな転換期を迎えている。本日公開の主演映画『金髪』は社会派テーマで映画賞を賑わせる高評価。一方、ソロアーティストとして初の海外公演を含むアジアツアーを始動し、音楽性も深化。俳優と音楽の二刀流で「新境地」を開拓する彼の現在地を追う。
岩田剛典、俳優・音楽で「新境地」へ:社会派映画『金髪』公開とEXILE脱退後のソロ戦略
2025年11月21日
三代目 J SOUL BROTHERS from EXILE TRIBEのパフォーマーであり、俳優としても活躍する岩田剛典氏が、2025年後半、表現者として大きな転換期を迎えている。本日11月21日には、主演映画『金髪』が公開され、東京国際映画祭での評価を背景に、年末の映画賞レースを賑わせる可能性が高まっている。同時に、本年6月にEXILEとしての活動を終えて以降、ソロアーティストとしての活動を本格化させ、初の海外公演を含むアジアツアーを始動。俳優と音楽、二つの分野で「新境地」を開拓する岩田 剛典氏の現在地と、その戦略を追う。
映画俳優としての深化:社会派テーマに挑む『金髪』
岩田剛典氏の最新主演作『金髪』(坂下雄一郎監督)は、奇しくも公開日となった11月21日、その内容から大きな注目を集めている。本作は、理不尽な校則、ブラックな職場環境、そして暴走するSNSといった現代社会の暗部を鋭く切り取った社会派ドラマであり、岩田氏が30歳の男性教師役に初挑戦した意欲作だ。
『金髪』は、第38回東京国際映画祭のコンペティション部門に出品され、観客賞を受賞するなど、既に高い評価を獲得している。興行収入の具体的な数字は現時点で未公表だが、社会問題を扱ったテーマ性と観客からの支持は、今後の映画賞受賞に向けた強力な追い風となるだろう。
また、岩田氏は12月19日公開予定の『新解釈・幕末伝』にも出演しており、年末にかけて俳優としての露出が続く。これまでのクールなイメージに加え、社会派ドラマでの教師役という新たな引き出しを開けたことで、俳優・岩田 剛典の評価は一層深まることが予想される。
EXILE脱退後の「プロ」意識:ソロアーティストとしての飛躍
俳優業と並行し、岩田剛典氏の音楽活動も急速にスケールアップしている。2025年6月5日、長年所属したEXILEとしての活動を終了し、三代目 J SOUL BROTHERSと個人の活動に専念することを発表。この体制変化が、ソロアーティストとしての表現を加速させた。
ユニバーサルミュージックのVirgin Musicとタッグを組み、2月にリリースした第1弾シングル『Phone Number』は、Billboard JAPANおよびオリコン週間シングルランキングで自身初の1位を獲得。続く8月の『TORICO』も話題を呼んだ。
そして、12月3日には約1年9ヶ月ぶりとなるアルバム『SPACE COWBOY』の発売を控える。幼い頃から抱いていたという「宇宙」をコンセプトにしたこのアルバムは、先行配信曲「Reaching for Your Light」(テレビ東京ドラマNEXT『推しが上司になりまして フルスロットル』OPテーマ)を含め、ジャンルレスな全11曲を収録。単なるパフォーマーから、自己の世界観を追求する「プロのアーティスト岩田剛典」への意識転換が明確に見て取れる。
音楽性の探求とグローバル展開
ソロ活動における岩田剛典氏の表現の特徴は、音楽性の進化とダンスの表現方法の変化にある。ソロデビュー当初のジャジーでチルなサウンドから一転、最新作では「自分の中にあった固定観念を取っ払うことで、新しい表現ができた」と語るように、より挑戦的な音楽性を追求している。
ダンスにおいても、グループ時代の激しいパフォーマンスとは一線を画し、歌詞の世界観や言葉を意識した「ポエティックなコレオグラフィ」を採用。音楽、ダンス、そしてビジュアル(アートワークやMV)を統合し、「自分の世界観を一つの作品として世の中に打ち出せる」ことに重点を置いている。
さらに、この新たなソロ活動は国内に留まらない。2025年11月からスタートした『Takanori Iwata ASIA TOUR 2025-2026 "SPACE COWBOY"』は、ソロとして初となる海外公演(バンコク、台北)を含むアジアツアーだ。
2024年を「挑戦の年」と位置づけ、ソロライブを経験した岩田剛典氏は、その経験を通じて表現の幅を広げたという。EXILEという大きな看板を下ろし、三代目 J SOUL BROTHERSとソロ活動に注力する現在、俳優としてもアーティストとしても、彼は自らの世界観を深く探求し続けている。映画『金髪』の社会的評価と、アジアを見据えた音楽戦略。二つの道を切り拓く岩田 剛典氏の今後の動向は、エンターテインメント業界における一つの試金石となるだろう。