NBA Game Summary
2025年11月19日

スパーズ、第4Qの守備でグリズリーズを圧倒!フォックス&バーンズがクラッチタイムを支配し勝利

ニュース要約: サンアントニオ・スパーズがホームでメンフィス・グリズリーズを111-101で破った。ディアロン・フォックスとハリソン・バーンズが後半に爆発し、特に最終クォーターでは堅固なディフェンスでグリズリーズの攻撃をシャットアウト。クラッチタイムの実行力が勝敗を分けた。

スパーズ、フロスト・バンク・センターでの守備戦を制しグリズリーズに勝利

サンアントニオ・スパーズ(SAS)は、フロスト・バンク・センターで行われたメンフィス・グリズリーズ(MEM)との激戦を111-101で制し、粘り強い勝利を収めました。試合は最終クォーターで劇的な流れの変化を見せ、スパーズは終盤の猛攻と堅固なディフェンスを武器に、わずかな劣勢を覆し、勝利を確定させました。


試合概要

最終スコア: スパーズ 111, グリズリーズ 101 勝者: サンアントニオ・スパーズ (SAS) 敗者: メンフィス・グリズリーズ (MEM)

試合は第3クォーターまで接戦が続きましたが、スパーズが第4クォーターで決定的に引き離し、グリズリーズを最終フレームでわずか14点に抑え込みました。

主要選手スタッツ

チーム選手名得点 (PTS)リバウンド (REB)アシスト (AST)
スパーズディアロン・フォックス (De'Aaron Fox)2613
スパーズハリソン・バーンズ (Harrison Barnes)2353
スパーズケルダン・ジョンソン (Keldon Johnson)1872
グリズリーズジャレン・ジャクソン Jr. (Jaren Jackson Jr.)1863
グリズリーズセドリック・カワード (Cedric Coward)1981
グリズリーズキャム・スペンサー (Cam Spencer)1512

特筆すべき点:

  • ディアロン・フォックスはサンアントニオの原動力となり、特に後半に活躍。ブレイク後(後半)に26得点中20得点を叩き出し、後半のフィールドゴール成功率は13本中9本と高い効率を誇りました。
  • セドリック・カワードはグリズリーズのチーム最多となる19得点に加え、8リバウンドを記録し、チームを常に競争的な状態に保ちました。
  • **ヴィンス・ウィリアムズ Jr. (Vince Williams Jr.)**は、ゲームハイとなる9アシストを記録し、グリズリーズの主要なプレーメーカーとして機能しました。

試合の流れ:クォーター別分析

第1クォーター:グリズリーズが僅差のリード (MEM 24, SAS 23)

グリズリーズはセドリック・カワードとジェイレン・ウェルズの序盤のスリーポイントで8-0のリードを築き、好スタートを切りました。メンフィスはザック・イーディ(6得点)のインサイドスコアリングを頼りに、このクォーターの大部分でわずかな優位を保ちました。しかし、スパーズはジュリアン・シャンパニーのタイムリーなスリーポイントと、ベンチから出たジェレミー・ソーハンによる連続スリーポイントで対抗し、クォーター終了時には1点差に詰め寄りました。

第2クォーター:スパーズがハーフタイムで逆転 (MEM 23, SAS 26)

第2クォーターは計5回のリードチェンジがあり、激しい攻防となりました。ハリソン・バーンズがこのクォーターだけでスリーポイント2本を含む11得点を挙げ、サンアントニオに勢いをもたらしました。ケルダン・ジョンソンも9得点を貢献。グリズリーズはジャレン・ジャクソン Jr.がリズムを掴み7得点を挙げたものの、アウトサイドシュート(このクォーター11本中1本成功)に苦戦しました。スパーズは良い形で前半を締めくくり、49-47とわずかなリードを奪ってロッカールームへ向かいました。

第3クォーター:メンフィスのオフェンス爆発 (MEM 40, SAS 37)

グリズリーズは第3クォーターで爆発し、フィールドゴール成功率69.6%で驚異的な40得点を記録しました。セドリック・カワードが特に好調で、スリーポイント3本を含む11得点を挙げました。ジャレン・ジャクソン Jr.も9得点を追加し、メンフィスはハーフタイムのビハインドを帳消しにし、一時6点リードを奪いました。しかし、ディアロン・フォックスがフィールドゴール7本中6本成功、スリーポイント4本中3本成功という爆発的な16得点を挙げ、スパーズを射程圏内に留めました。メンフィスが87-86と最小限のリードを保ち、最終フレームへ突入しました。

第4クォーター:スパーズのディフェンスが勝利を確定 (MEM 14, SAS 25)

最終クォーターはスパーズが攻守両面で圧倒しました。オフェンスではハリソン・バーンズが安定して9得点を加え、フォックスも6得点、試合を決定づける速攻ダンクを最終盤に決めました。決定的なのはサンアントニオのディフェンスで、グリズリーズをフィールドゴール成功率24本中6本(25%)という悲惨な数字に抑え込み、さらに5つのターンオーバーを誘発しました。スパーズは25-14でメンフィスを上回り、1点差のビハインドを10点差の勝利へと変えました。


クラッチタイム分析

試合は残り5:00時点でスパーズが98-95とリードしており、公式にクラッチゲームと認定されました。

重要な局面(残り5:00):

  • 5:09: ヴィンス・ウィリアムズ Jr.がドライブからレイアップを決め、スパーズのリードを97-95に縮めます。
  • 4:01: ウィリアムズ Jr.がクラッチスリーポイントを成功させ、グリズリーズを2点差(100-98)に留めます。
  • 3:13: セドリック・カワードが26フィート(約7.9m)のスリーポイントを沈め、メンフィスにこの夜最後のリード(101-100)をもたらします。
  • 2:13: ハリソン・バーンズがドライブからのフックショットで応酬し、サンアントニオが102-101と再逆転します。
  • 1:34: バーンズが重要な9フィート(約2.7m)のフェイドアウェイを決め、リードを104-101に広げます。
  • :53.2: バーンズがケルダン・ジョンソンのアシストから26フィートのスリーポイントを沈め、リードを107-101に拡大。グリズリーズはタイムアウトを余儀なくされます。
  • :17.9: ディアロン・フォックスが速攻ダンクを決め、111-101の最終スコアを確定させました。

スパーズは最終盤の実行力とディフェンスプレッシャーで優位に立ち、危なげなく引き離しました。


戦術分析

スパーズの後半の復活: サンアントニオの主な調整点は、ディアロン・フォックスとハリソン・バーンズのパフォーマンスを最大限に引き出したことです。チームは後半、フィールドゴール成功率57.1%という目覚ましい数字を記録し、前半の40%から大幅に改善しました。この成功は、ボールセキュリティの向上にも関連しており、最終2クォーターでのターンオーバーはわずか5回でした。

グリズリーズのディフェンスの崩壊: 爆発的な第3クォーターの後、グリズリーズのオフェンスは第4クォーターで完全に停滞しました。シュートセレクションが悪化し(FG成功率25%)、フリースロー9本中1本も決められませんでした(第4クォーター0/2、合計5/9)。スパーズは最も重要な局面でジャレン・ジャクソン Jr.(第4クォーターFG 6本中0本成功で0得点)を効果的に封じ込めました。

統計的ハイライト

  • スリーポイントの差: スパーズはスリーポイントシュートに大きく依存し(42本中16本成功、38.1%)、グリズリーズは安定性に苦しみました(39本中12本成功、30.8%)。
  • ペイントエリアの支配(全体): 敗戦にもかかわらず、メンフィスはペイントエリアでスパーズを50-48で上回りました。しかし、スパーズは第4クォーターでこれを逆転させ、ペイントエリアで18得点に対しメンフィスは6得点に留まりました。
  • ターンオーバー: グリズリーズはボールセキュリティに苦しみ、14回のターンオーバー(相手に24得点献上)を犯しました。対照的にスパーズは9回のターンオーバー(相手に6得点献上)でした。このターンオーバーからの得点の大きな差が勝敗を分ける決定的な要因となりました。

試合の意義

この勝利は、ヴィクター・ウェンバニャマのような主要選手が欠場している中で、サンアントニオ・スパーズがシーズン序盤の勢いを維持するのに役立ちます。これは、チームの層の厚さと粘り強さ、特に劣勢に立たされた際のクラッチタイムでの実行能力を示しています。グリズリーズにとって、この敗戦はアウトサイドシュートへの依存が続いていることを浮き彫りにし、スター選手であるジャ・モラントが引き続き欠場する中、接戦の終盤におけるオフェンスの実行力とボールハンドリングの改善が必要であることを示唆しています。

参考情報源

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