【エリザベス女王杯】レガレイラが圧巻の外差しで女王奪還!有馬記念連覇へ前進
ニュース要約: 11月16日、エリザベス女王杯(G1)はレガレイラ(1番人気)が圧巻の「外差し」で快勝し、女王の座に返り咲いた。戸崎騎手は本レース初勝利。レガレイラは史上初の有馬記念連覇に向け、大きな一歩を踏み出した。対照的に、有力馬ステレンボッシュはスタートの不利が響き10着に沈んだ。(158文字)
レガレイラ、圧巻の「外差し」で女王の座へ返り咲き — 有馬記念連覇へ視界良好、ステレンボッシュはまさかの10着敗退
2025年11月16日、京都競馬場を舞台に行われた第50回エリザベス女王杯(G1・芝2200m)は、1番人気のレガレイラ(牝4、美浦・木村哲也厩舎)が、圧倒的な力を見せつけて快勝しました。昨年の有馬記念を制した女王が、昨年の本レースで5着に敗れた雪辱を見事に果たし、改めて現役最強牝馬の座に就く結果となりました。
安定感と爆発力を両立させた戸崎騎手の妙技
レガレイラは単勝2.3倍の支持を集め、その期待に完璧に応えました。戸崎圭太騎手は4枠7番から発走し、道中は中団よりもやや後方の位置でじっくりと脚を溜める展開を選択。勝負どころの直線に入ると、馬場の外目へと進路を取り、抜群の加速力で先行集団を一気に飲み込みました。勝ちタイム2分11秒0(良馬場)は、牝馬G1らしいタフな流れの中で得られた鮮やかな記録です。
戸崎騎手にとっては、この伝統ある牝馬の祭典で初の勝利。レース後、「また、レガレイラで勝つことが出来てとても嬉しく思います。ホッとした気持ちと、1番人気ということで、皆様の期待に応えられて良かった」と安堵の表情を見せ、「ベリーベリーホース!(とても良い馬)」と愛馬を称賛しました。木村哲也調教師にとっても初勝利となり、コンビでのG1・3勝目(2025年では4勝目)という大きな勲章を手にしました。
2着には4番人気のパラディレーヌが入り、先頭で逃げていたエリカエクスプレスを残り200m手前で交わす健闘を見せました。そして、9番人気のライラックが粘り強く3着を確保し、波乱こそなかったもののベテラン牝馬の意地を見せる走りとなりました。
有力牝馬の明暗を分けた「スタートと進路」
一方で、このレースでは有力馬の明暗がはっきりと分かれました。特に注目されたのは、G1・4連勝を狙っていたステレンボッシュ(6番人気)の不振です。クリストフ・ルメール騎手騎乗の同馬は、まさかの10着に沈みました。
ルメール騎手はレース後、「スタートでチャカついて出遅れた。後ろから邪魔されて」とコメントしており、レース序盤で流れに乗れなかったことが致命傷となったようです。過去の傾向分析でも、京都芝2200mという舞台では、スタート直後の立ち位置と、直線でのスムーズな進路取りが結果に大きく影響することが示唆されています。
レガレイラが中団後方から外を通るという有利な走路を選択し、持ち前の末脚を存分に発揮したのに対し、ステレンボッシュは序盤の不利を挽回できず、力の差ではなく展開の綾で敗れた印象が拭えません。
史上初の有馬記念連覇へ、視線は暮れの大舞台へ
今回のエリザベス女王杯の勝利は、レガレイラにとって単なるG1勝利以上の意味を持っています。それは、12月28日に中山競馬場で行われるグランプリレース、有馬記念への出走が確定し、史上初の牝馬による有馬記念連覇という前人未到の偉業に挑戦する権利を得たことです。
レガレイラはこれまで中山でのG1勝利(有馬記念)が印象的でしたが、今回の京都での勝利は、得意とする舞台以外でもトップレベルの実力を発揮できることを証明しました。古馬になってからもクイーンS、札幌記念で牝馬最先着の2着を確保するなど、着実に成長を遂げてきたレガレイラ。
戸崎騎手はすでに「有馬記念」を視野に入れていると明言しており、牝馬が牡馬との頂上決戦で再び歴史を塗り替えることができるのか。日本競馬界は今、レガレイラの一挙手一投足に熱い視線を送っています。