2025年末商戦:ポケモンが「GO」「ポケカ」「限定グッズ」で仕掛ける多角展開
ニュース要約: ポケモンは2025年末商戦に向け、多角的な攻勢を本格化。12月の「ポケモンGO」大型イベント開催や、30周年を控えたポケモンカード市場の再高騰予測、クリスマスやミスドとの限定コラボグッズ販売を展開する。リアルイベントは地域経済にも大きな波及効果をもたらしており、ブランドの存在感を一層強めている。
ポケモン、年末商戦で攻勢 ゲームイベントから限定グッズまで多角展開
2025年の年末商戦に向けて、ポケモン関連の各種イベントやグッズ販売が本格化している。スマートフォンゲーム「ポケモンGO」の大型イベント開催をはじめ、ポケモンカード市場の活況、限定グッズの販売など、多岐にわたる展開が注目を集めている。
12月のコミュニティ・デイが目玉
ポケモンGOでは、12月6日と7日の2日間、午後2時から5時まで「コミュニティ・デイ」イベントを開催する。2025年中にピックアップされたポケモンが再登場し、色違いのポケモンとの遭遇確率が上昇する特別な機会となる。
イベント期間中は、特別な技を習得できる進化システムや、フィールドリサーチ、コレクションチャレンジなどが実施される。チャレンジ達成者にはほしのすなや経験値が付与されるほか、約4.99米ドル相当の有料スペシャルリサーチチケットも販売され、すごいわざマシンやロケットレーダーなどの貴重なアイテムが報酬として用意されている。
また、コミュニティアンバサダーが主催するリアルイベントも各地で予定されており、参加者は追加のポケモンや限定アイテムを獲得できるタイムチャレンジに挑戦可能だ。ゲーム内ショップでは「冬のハイパースペシャルボックス」などの特別パックも販売され、年末のプレイヤー支援が充実している。
ポケモンカード、30周年控え再高騰の兆し
ポケモンカード市場は、2024年後半からの急激な価格上昇期を経て、2025年現在は一旦落ち着きを見せている。しかし、2026年の発売30周年を控え、再び高騰する可能性が高いと市場関係者は予想している。
特に「リーリエのピッピex(SAR)」や「Nのゾロアーク」などのカードが高値で取引されているほか、2025年に発売された拡張パック「バトルパートナーズ」収録カードは今後の高騰が期待されている。8月より始まった「MEGAシリーズ」も再度価格上昇が見られ、市場の活性化に寄与している。
一方で、最近発売されたパックの一部カードは価格が下落し、数百円程度で購入できるものもあるなど、価格変動の大きさも特徴となっている。投機的需要と実用的なプレイ需要が共存する複合的な市場構造が維持されている状況だ。
年末限定グッズが続々登場
ポケモンセンターでは「Pokémon Heartwarming Christmas」シリーズや「ピカピカボックス2025」など、クリスマス限定グッズを展開している。特に「ピカピカボックス2025」は、ピカチュウ・パモの「初夢まくら」が必ず入った4,400円の福袋で、11月25日から12月2日まで抽選販売が行われている。
また、ミスタードーナツとのコラボレーションでは、12月26日から「とびだせ!ミスド福袋2025」を発売予定だ。6,000円の「ミスド福箱」と3,500円の「ミスド福袋」の2種類が用意され、オリジナルポケモングッズに加え、「幻のポケモン」がゲットできるキャンペーンコードも付属する。ピカチュウ、ディグダ、ダグトリオなどのポケモンがオリジナルデザインで登場し、ファンの注目を集めている。
地域経済への波及効果も顕著
ポケモンGOのリアルイベントは、開催地域に大きな経済効果をもたらしている。2022年の「Pokémon GO Fest」では、開催3都市で合計約400億円の地域経済効果を生み出し、15万人の参加者のうち85%が市外からの来訪者だった。来場者の平均消費額は約650ドルにのぼり、45%が12ヶ月以内の再訪を希望するなど、継続的な観光促進にも寄与している。
福岡や長崎でのイベントでも約40万人の来訪者を集め、経済波及効果は40億円以上に達した。地域の飲食店や宿泊施設、小売店の売上増加につながり、地域商業の活性化に貢献している。
ポケモンブランドは、ゲーム、カード、グッズ、リアルイベントという多角的な展開により、年末商戦における存在感を一層強めている。2026年の節目を控え、その影響力はさらに拡大する見通しだ。