名取裕子、68歳の現在地。2時間ドラマへの矜持と「満身創痍」を乗り越えた機嫌よい生き方
ニュース要約: 女優・名取裕子が最新主演映画『テレビショッピングの女王』の公開を控え、デビュー50年の歩みと現在を語る。一時は肝硬変の危機や椎間板ヘルニアに見舞われる「満身創痍」の状態から、徹底した食事療法で復活。独身生活を謳歌しながら、『京都地検の女』などの再放送でも再注目を浴びる彼女が、病を克服し辿り着いた「機嫌よく過ごす」境地と、2時間ドラマ文化への熱い思いに迫る。
【独占】女優・名取裕子、68歳の現在地。「2時間ドラマ」への矜持と、満身創痍を乗り越えた「機嫌よい生き方」
2026年2月6日。往年のドラマファンが待ち望んだ「事件」が、映画館というスクリーンで幕を開ける。タイトルは『テレビショッピングの女王 青池春香の事件チャンネル』。名取裕子(68)が友近とダブル主演を務める本作は、かつてお茶の間を席巻した「2時間サスペンス」の魂を映画として復活させる異欲作だ。
デビューから50年。かつて「清張女優」として名を馳せ、数々の事件を解決し続けてきた名取裕子は今、何を思い、どこへ向かおうとしているのか。最新活動から意外な私生活、そして再放送で再び脚光を浴びる『京都地検の女』への思いまで、その現在地を追った。
「2時間ドラマは、絶対に残ってほしい文化」
「2時間ドラマは、まったり、ゆったり楽しんでいただけるもの。この火を消さず、絶対に残ってほしいんです」。1月に行われた完成披露上映会で、名取は力強く語った。
本作は「2時間サスペンス THE MOVIE シリーズ」の第1弾。名取演じるテレビショッピングのレジェンドナビゲーターが事件に巻き込まれる、笑いとスリルが融合したエンターテインメントだ。共演した友近が、名取の圧倒的なオーラを前に「現場では意外なほど口数が少なくて驚いた」と語るように、名取はどこまでもストイックに役と向き合い続けている。
映画界では他にも、2026年公開予定の『キリコのタクト YELL』への出演も控えており、60代後半を迎えてもなお、銀幕での存在感は増すばかりだ。
「満身創痍」からの生還。健康と向き合う日々
華やかなスクリーンの裏側で、名取は心身の葛藤とも向き合ってきた。
1月に放送された『徹子の部屋』では、自身の健康状態を「満身創痍」と自嘲気味に表現した。昨年は椎間板ヘルニアの影響で一時は杖を突くほどに歩行が困難になり、予定していた星空ツアーのキャンセルを余儀なくされたという。さらに人間ドックでは、酒を飲まないにもかかわらず、甘いものや果物の過食が原因で肝臓の数値が悪化。医師から肝硬変のリスクを宣告されるという衝撃の事実も明かした。
しかし、そこからの挽回が名取らしい。猛烈なダイエットとキノコ中心の食事療法を3ヶ月継続。見事に3~4kgの減量に成功し、数値も正常化した。「かつての『するする詐欺(痩せると言って痩せない)』から脱却しました」と笑う彼女は今、体操を日課にし、かつてのパニック障害や更年期障害を愛犬の存在で克服した経験をも糧に、前向きな日々を過ごしている。
『京都地検の女』再放送で高まる期待
名取裕子の代名詞といえば、テレビ朝日系で放送された『法医学教室の事件ファイル』や『京都地検の女』シリーズだ。特に、主婦の直感を武器に難事件に挑む鶴丸あや検事を演じた『京都地検の女』は、現在テレビ東京などで第2弾・第3弾の再放送が行われており、SNSを中心に「新作を待望する声」が絶えない。
残念ながら、現時点では新作制作の公式発表はないが、早朝から放送される再放送がトレンド入りするなど、その人気は今も色褪せていない。名取自身、14歳で母を亡くし、家事に勤しんできた経験が、あの「主婦の勘」というキャラクターの深みにつながっているのは間違いなかろう。
「ぼっち歴52年」がたどり着いた境地
私生活では、自ら「ぼっち歴52年」と語る独身生活を謳歌している。趣味はメダカの飼育やマスキングテープアート。また、ミスター・マリックに弟子入りし、自称「ミスターナトック」としてマジックを披露するお茶目な一面も持つ。
さらに、バラエティ界でも欠かせない存在だ。『Qさま!!』や『今夜はナゾトレ』などのクイズ番組では準レギュラーとして活躍し、2月9日には特番への出演も決定している。また、ニッポン放送『オールナイトニッポン MUSIC 10』では、毎月第1・3水曜日にパーソナリティを務め、その軽妙な語り口でリスナーを魅了している。
「長く生きていると、いろいろあるわよね。でも、自分の弱さを認めて、達成できた自分を褒めてあげたい」。
50年にわたる女優人生。数多くの映画賞を受賞し、日本のアカデミーを支えてきた彼女が、今最も大切にしているのは「機嫌よく過ごすこと」だという。
迷宮入りしそうな事件を鮮やかに解決してきた名取裕子。彼女自身の人生という名の物語もまた、これまで以上に豊かで、味わい深い新章に突入している。
(取材・構成:メディア記者)
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