【きさらぎ賞】ゾロアストロが接戦を制し重賞初制覇!クラシック戦線の主役へ名乗り
ニュース要約: 第66回きさらぎ賞(G3)は、1番人気のゾロアストロが直線で内を突く鮮やかな差し切り勝ちを収め、重賞初制覇を果たしました。2着にエムズビギン、3着に牝馬のラフターラインズが入り、1馬身以内の大接戦を記録。雪による順延を乗り越え、良馬場での開催となった京都競馬場で、2026年クラシック戦線を占う新星が誕生しました。
【京都経済新報】2026年2月11日
3歳中距離戦線の新星誕生、ゾロアストロが接戦を制す
第66回きさらぎ賞:名門の系譜を継ぐ激闘の記録
クラシックへの登竜門として知られる重賞、第66回きさらぎ賞(G3、芝1800メートル)が10日、京都競馬場で行われた。前日の雪による開催中止を経て、良馬場まで回復した絶好のコンディションの中、1番人気のゾロアストロ(牡3、美浦・宮田敬介厩舎)が、直線で内を突く鮮やかな差し切り勝ちを収め、重賞初制覇を果たした。
勝ちタイムは1分48秒0。2着にはアタマ差でエムズビギン、さらにハナ差の3着にラフターラインズが入り、上位3頭が1馬身以内にひれ伏す大接戦となった。
■ 緻密な戦略が生んだ「イン突き」の勝利
レースはハナを切ったコレオシークエンスが、緩やかな流れを作る展開となった。注目のゾロアストロとT.ハマーハンセン騎手は、中団のインコースでじっと末脚を温存。4コーナーから直線にかけて、各馬が外へ持ち出す中、ゾロアストロは最短距離を選択した。
「馬を信じて内に進路を取った。一瞬の加速力が素晴らしかった」と語ったハマーハンセン騎手。その言葉通り、狭い隙間を割って伸びた末脚は、先行して粘り込みを図ったエムズビギンをゴール直前で捉え切った。
惜しくも2着となったエムズビギンの川田将雅騎手は、「ゲートもしっかり我慢し、道中の折り合いもついて成長を感じた。勝ち切るまであと一歩だったが、次につながる内容」と、勝ちに等しい敗戦を振り返りつつも、その能力を再確認していた。
■ きさらぎ賞 過去の傾向を打破する新世代の台頭
きさらぎ賞 過去のデータを振り返ると、京都の芝1800メートルは外回りコースを使用するため、直線での瞬発力勝負になりやすい。過去20年の集計では、3枠(複勝率52.4%)や先行馬(単勝回収率104.5%)が有利とされる中、今回は中団から差し切ったゾロアストロの勝負根性が際立った。
また、3着に食い込んだラフターラインズ(牝3、美浦・小笠倫弘厩舎)の走りも見事だった。父アルアイン譲りの持続力のある末脚を発揮し、上位2頭に肉薄。牝馬ながらこの過酷な牡馬混合重賞で示したポテンシャルは、桜花賞やオークス路線でも台風の目となることを予感させた。
一方で、父に無敗の三冠馬コントレイルを持つことで戦前から高い注目を集めていたゴーイントゥスカイは、好位でレースを進めたものの、勝負どころでの反応が鈍く、入着に留まった。北米のスピード血統であるTapitを母父に持つ同馬にとって、今回の稍重から回復途上の馬場よりも、さらに軽い高速決着が理想だったのかもしれない。
■ 週末の天候とクラシックへの展望
2月に入り、京都競馬場周辺の天候は不安定な状況が続いていた。先週末には雪の影響で代替開催を余儀なくされるなど、各陣営は調整に苦慮した。特に重馬場適性に懸念があったゾロアストロ陣営にとっては、10日の良馬場回復が大きな懸念材料の払拭となっただろう。
今後の展望として、優勝したゾロアストロは皐月賞への優先出走権を視野に入れる。宮田調教師は「距離適性はさらに伸びても問題ない。心身ともにまだ伸び代がある」と、春の大舞台への抱負を語った。
接戦を演じたエムズビギン、ラフターラインズ、そして血統的な魅力溢れるゴーイントゥスカイ。この日、伝統のきさらぎ賞でしのぎを削った若駒たちが、2026年のクラシック戦線を彩る主役となることは間違いなさそうだ。初春の京都に刻まれた1分48秒0の記録は、次なる伝説の序章に過ぎない。
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