【ベトナム金価格】SJC金塊が1億8700万ドンの過去最高値を更新、中東情勢の緊迫化で「有事の金買い」加速
ニュース要約: 2026年3月1日、ベトナムの金市場でSJC金塊が1億8700万ドンの最高値を記録しました。地政学リスクの高まりや米債利回りの低下を背景に、国際価格と連動して「giá vàng hôm nay(本日の金価格)」が急騰。国内外の価格差は2000万ドンに拡大しており、供給不足と資産防衛需要から投資家の買いが加速しています。
【ハノイ時事】 2026年3月1日、ベトナム国内の金市場は記録的な高騰を見せている。地政学リスクの緊迫化を背景に、現地の主要な金取引価格を示す**「giá vàng hôm nay(本日の金価格)」**は、期先物・現物ともに軒並み急上昇し、1ヶ月ぶりの最高値を更新した。
国内価格:SJC金塊が1億8700万ドンに到達
1日早朝のベトナム国内市場において、最大手サイゴン・ジュエリー・カンパニー(SJC)の金塊販売価格は、1両(37.5グラム相当)あたり買値1億8400万ベトナムドン(VND)、売値1億8700万VNDを記録した。これは前日比で約300万~400万VNDもの大幅な上昇となる。
他の主要貴金属販売店でも同様の傾向が見られる。DOJIやPNJ、バオティン・ミンチャウ(Bảo Tín Minh Châu)といった大手各社も、金リング(9999純金)の売値を1億8680万~1億8700万VND前後に設定。月初からの累計上昇幅は1500万VNDを超えており、投資家の間では「歴史的な上昇局面」との見方が広がっている。
背景に中東情勢の緊迫化と米債利回りの低下
今回の価格急騰の主因は、国際情勢の不安定化に伴う「有事の金買い」だ。世界市場(スポット価格)では、米国・イスラエル対イランの緊張が極限まで高まったことを受け、週末にかけて1オンスあたり5280ドル(約1億6750万VND換算)付近まで一気に110ドル以上も突き上げた。
また、米国の生産者物価指数(PPI)が高止まりする一方で、米10年債利回りが4%を下回ったことも、利息を生まない資産である金への資金流入を加速させた。テクニカル分析の視点では、5238ドルの抵抗線を突破したことで「三角保ち合い」を上抜け、強気相場が鮮明となっている。現地の専門家であるバノックバーン・グローバル・フォレックスのマーク・チャンドラーCEOは、「5250ドルを維持できれば、次は5500ドルの大台を目指す展開もあり得る」と予測している。
国内外の価格差「プレミアム」は2000万ドンに拡大
注目すべきは、ベトナム国内価格と国際価格の乖離(プレミアム)だ。現在、ベトナム国内の金価格は、国際水準を約1950万~2000万VND上回る状態で推移している。この極端な二重価格の背景には、国内の供給不足に加え、為替相場の変動や資産防衛手段としての金需要の強さがある。
ハノイ市内の金販売店を訪れた顧客の一人は、「地政学的な不安から、現金を金に変えておきたい。価格は高いが、今後さらに上がると言われているため、今のうちに購入を決めた」と話す。
今後の展望:利益確定売りへの警戒も
市場の関心は、明日以降のgiá vàng hôm nayがこの勢いを維持できるかにある。一部の技術的分析では、急激な高騰に対する利益確定の売り圧力が強まる可能性も指摘されている。また、ベトナム国家銀行(中央銀行)による市場安定化策が講じられるかどうかも、国内価格の動向を左右する焦点となるだろう。
地政学リスクという「熱」を帯びた金相場は、投資家にとって大きなチャンスであると同時に、ボラティリティ(価格変動)の激しさを伴うリスクも孕んでいる。投資家は、リアルタイムでの価格更新と、中東および米国の経済指標から目が離せない状況が続きそうだ。
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