ユニクロ「感謝祭」開幕:冬の定番品を戦略値下げ、過去最高売上更新へ期待高まる
ニュース要約: ユニクロは11月21日より「感謝祭2025」を全国で開始しました。ヒートテックやカシミヤなど冬の定番品を戦略的な「感謝価格」で提供。好調な業績を背景に、過去最高売上更新への期待が高まっています。限定ノベルティやコラボも投入され、顧客体験を強化します。
ユニクロ「感謝祭」開幕、過去最高売上更新へ期待高まる:冬の定番品を「感謝価格」で、ノベルティで顧客体験を強化
ファーストリテイリング傘下のユニクロは2025年11月21日(金)より、恒例の大型セールキャンペーン「ユニクロ 感謝祭 2025」を全国の店舗およびオンラインストアで開始しました。期間は27日(木)までの7日間。冬の主力商品である機能性インナーや高品質ニットウェアが「感謝価格」として提供されるほか、話題性の高い限定ノベルティやコラボレーションアイテムが投入され、消費者の購買意欲を強く刺激しています。
特に、国内ユニクロが2025年8月期決算で業界初となる売上1兆円超えを達成し、直近の業績が極めて好調に推移していることから、この11月のユニクロ 感謝祭が、さらなる過去最高売上更新を牽引する起爆剤となるかどうかに注目が集まっています。
冬の必需品を戦略的値下げ:ヒートテック、カシミヤに集中
今回の感謝祭の最大の眼目は、本格的な冬の到来を見据えた主力アイテムの戦略的な割引です。
長年にわたり冬の定番として支持される「ヒートテックインナー」や「極暖ヒートテック」といった機能性肌着が感謝価格で提供されます。また、「カシミヤクルーネックセーター」など、普段は高価格帯に位置する高品質な素材を用いたアイテムも大幅に値下げされ、上質素材の「民主化」トレンドを加速させています。
さらに、防寒アウターの「パフテックジャケット」や、大ヒット商品である「スウェットワイドパンツ」など、秋冬のトレンドを反映したアイテムもラインナップに加えられています。
話題性を高める要素として、アーティストKAWS(カウズ)とのコラボレーション「KAWS WINTERコレクション」の特別ニットウェアが感謝祭に合わせて初登場し、ファッション感度の高い層からの注目を集めています。
好調な業績を背景に、売上牽引力に自信
今回の感謝祭は、ユニクロの極めて好調な業績を背景に開催されます。
国内ユニクロの2025年10月度の既存店売上高は、前年同月比で25.1%という驚異的な大幅増を記録しました。これは、気温低下のタイミングと冬物新商品の投入が合致したことが主因とされています。
アパレル業界において、11月はヒートテックなどの防寒需要が最大化する時期であり、この感謝祭は需要の最盛期に開催されます。既に5月度の感謝祭でも売上高が前年同月比13.1%増を達成している実績もあり、市場関係者の間では、この11月感謝祭が、国内ユニクロの年間売上をさらに押し上げ、過去最高の記録を塗り替える可能性が極めて高いと見られています。
顧客体験を重視したノベルティ戦略
単なる価格訴求に留まらず、顧客への「感謝」を形にするノベルティ戦略も強化されています。
感謝祭期間中のうち、11月21日(金)から24日(月祝)までの4日間、税込1万円以上の購入者を対象に、保温・保冷機能付きの限定「ステンレスボトル」(5色展開)がプレゼントされます。これは実用性が高く、環境意識の高まりにも対応したノベルティとして、高い人気が予想されます。
また、開催初日である21日(金)限定で、来店客の先着順に、全国各地の店舗店長が厳選した地域の銘品が贈られる企画も実施されました。地域との連携を深めるとともに、店舗への来店を促す戦略的な施策です。
オンラインと店舗の融合:混雑回避と購入戦略
22日(土)から24日(祝日)にかけて三連休が控えているため、実店舗での混雑回避が購買戦略上の重要な焦点となっています。
ユニクロは、店舗での待ち時間を避けるため、オンラインストアの活用を推奨しています。オンラインストアでは21日午前8時15分頃から販売が開始されており、事前に公式アプリで目当ての商品を「お気に入り登録」し、発売直後に購入手続きを完了させる「オンライン攻略」が賢明とされています。
一方で、店舗では早朝に来店し、目玉商品を確保してからレジへ向かう「早朝来店戦略」が混雑回避に有効とされています。店舗とオンラインの両チャネルにおいて、在庫状況をリアルタイムで確認しながら効率的に買い物を行うことが、今回のユニクロ 感謝祭を最大限に楽しむ鍵となりそうです。
11月の年末商戦期は、他社が「ブラックフライデー」などの欧米由来の販促手法を展開する中、ユニクロは「感謝祭」という独自のブランディングを通じて、消費者との関係性を強化し、購買意欲の継続的な向上を図っています。冬の本格的な需要期と重なった今回の感謝祭は、ファーストリテイリング全体の業績を牽引する重要なイベントとして、その動向が注目されます。