トヨタ、プリウス約24万台のリコールを発表。走行中に後部座席ドアが開く恐れ
ニュース要約: トヨタ自動車は、後部座席ドアのスイッチ回路の不具合により、走行中にドアが意図せず開く恐れがあるとして、プリウス約24万台のリコールを届け出ました。対象は2022年〜2025年製造の車両で、浸水による短絡が原因です。トヨタは全国の販売店で無料の改善修理を実施し、所有者に速やかな対応を呼びかけています。
トヨタ、プリウス約24万台のリコールを届出 後部座席ドアに不具合、走行中開く恐れ
2026年1月29日
トヨタ自動車は28日、ハイブリッド車「プリウス」の後部座席ドアに不具合があるとして、国土交通省に約23万9504台のリコール(回収・無償修理)を届け出た。対象は2022年11月24日から2025年11月4日にかけて製造された車両で、これまでに不具合の報告は2件あるが、事故には至っていない。同社は29日から全国の販売店で無償修理を開始する。
不具合の内容と安全上のリスク
今回のリコールは、後部座席左右のドアにある開スイッチ回路の設計に問題があることが原因だ。スイッチ付近に水が溜まった状態で、ドアを強く閉めるとシール性が一時的に低下し、回路内に水が浸入。回路が短絡(ショート)する可能性があるという。
不具合が発生すると、後部座席ドアが半ドア状態となり、警告灯が点灯する。最悪の場合、走行中にドアが意図せず開く恐れがあり、乗員の転落や後続車両との接触事故につながるリスクがある。ただし、これまでの報告では実際の事故は発生していない状況だ。
対象となるのは、型式が6AA-MXWH60、6LA-MXWH61、6AA-MXWH65の3種類。最も台数が多いのは6AA-MXWH60で、約14万314台に上る。次いで6AA-MXWH65が約2万6370台、6LA-MXWH61が約2万4119台となっている。
改善措置と所有者への対応
トヨタは改善措置として、全対象車両の左右後部座席ドア回路に、意図しないドア開放を防止するリレー付き電気配線を追加する。修理にかかる部品代や工賃はすべて無料で、トヨタが負担する。
対象車両の所有者には、トヨタからハガキや案内が順次送付される予定だが、通知が届く前でもトヨタ公式サイトの「リコール等情報対象車両検索」で車検証情報を入力すれば、自分の車両が対象かどうか確認できる。また、トヨタお客様相談センター(0800-700-7700)でも問い合わせが可能だ。
修理を受ける際は、最寄りのトヨタ販売店に電話または来店で入庫予約を行う必要がある。予約なしで持ち込むと、待ち時間が長くなる可能性があるため、事前予約が推奨される。修理後に同じ不具合が再発した場合も、再度無料で修理を受けることができる。
トヨタの品質管理とブランドへの影響
プリウスは1997年の初代発売以来、トヨタのハイブリッド技術を象徴する車種として世界的に高い評価を得てきた。しかし、過去にもリコールが複数回発生している。特に2009年から2010年にかけては、アクセルペダルやフロアマットの問題、ABS制御プログラムの不具合などで、世界で数百万台規模の大規模リコールが実施された。
今回のリコールは、後部座席ドアという比較的限定的な部位の問題であり、対象台数も約24万台と過去の事例に比べれば小規模だ。また、事故が発生していない点も、リコールの深刻度を抑える要因となっている。トヨタの財務規模からすれば、修理費用は数百億円以内に収まる見込みで、2026年3月期の通期業績予想(営業利益4.5兆円超)への影響は限定的と見られる。
ただし、ブランド信頼性への影響は無視できない。プリウスは環境性能と信頼性を訴求してきたモデルだけに、連続的な不具合の発生は消費者の不安を招く可能性がある。特に2024年にも類似のドア不具合が報告されており、「またか」という印象を与えかねない。
一方、トヨタは今回も迅速に情報を公開し、無料修理体制を整えることで、透明性と顧客重視の姿勢をアピールしている。テスラやゼネラル・モーターズなど、電気自動車(EV)メーカーで相次ぐリコール発生と比較すれば、ハイブリッド車の信頼性は依然として高く評価されている。
トヨタは「お客様にご迷惑をおかけし、申し訳ございません」とコメントしており、早期の修理完了を目指すとしている。対象車両の所有者は、安全確保のため、速やかに最寄りの販売店に連絡し、修理予約を行うことが求められる。
参考情報源
関連コンテンツ
マイニュースへ
あなた専用のニュースレポートをチェックしましょう