照ノ富士、涙の引退相撲!序二段からの奇跡の復活劇に幕、伊勢ヶ濱親方として新たな門出へ
ニュース要約: 第73代横綱・照ノ富士の引退相撲が両国国技館で開催されました。膝の怪我や病気により序二段まで陥落しながらも、横綱まで上り詰めた奇跡の復活劇がついに完結。断髪式には元横綱・白鵬も駆けつけ、恩師と共に大銀杏を切り落としました。今後は伊勢ヶ濱親方として「自分に負けない力士を育てたい」と、後進の指導に情熱を注ぎます。
照ノ富士、両国で涙の引退相撲 白鵬も駆けつけ断髪式に参加
序二段からの奇跡の復活劇に幕、伊勢ヶ濱親方として新たな門出
第73代横綱・照ノ富士(34)の引退相撲が31日、東京・両国国技館で開催された。10度の幕内優勝を誇り、昨年1月の初場所限りで現役を引退した照ノ富士は、この日、大銀杏を切り落とし、力士としての人生に別れを告げた。会場には多くのファンや関係者が詰めかけ、不屈の横綱の最後の晴れ舞台を見守った。
恩師の手で大銀杏切り落とす
午前10時の開場とともに、両国国技館には続々とファンが詰めかけた。午前11時45分頃、照ノ富士は最後の土俵入りを披露。正午から始まった断髪式では、関係者や後輩力士らが次々とハサミを入れた。
最後に大銀杏を切り落としたのは、入門時の師匠である宮城野親方(元横綱・旭富士)だった。かつて生きることすら危ぶまれるほどの困難な時期に照ノ富士を支え、引退を思いとどまらせた恩師の手による最後のハサミに、会場は静寂に包まれた。
断髪式には、同郷モンゴル出身の元横綱・白鵬も参加。金色のモンゴル民族衣装姿で登場し、ハサミを入れながら照ノ富士にねぎらいの言葉をかけた。現役時代最後の対戦相手でもあった白鵬の姿に、会場は大きな拍手に包まれた。
整髪後、照ノ富士は「今後は年寄伊勢ヶ浜として次の世代を育て相撲界に恩返しできるように一層精進いたします」と決意を表明。「まだ慣れない。ほっとしてます」と率直な心境を語りつつ、「自分に負けない、協会の看板になる力士を育てたい」と師匠としての抱負を述べた。
序二段からの奇跡の復活劇
照ノ富士のキャリアは、まさに波乱万丈だった。2015年に大関に昇進したものの、両膝の怪我や病気に苦しみ、2017年には幕下、翌年には三段目まで番付を下げた。一時は引退も考えたが、宮城野親方の支えを受け、土俵に立ち続けることを決意した。
平成最後となった2019年春場所、照ノ富士は西序二段48枚目として土俵に立った。ここから始まった復活劇は、相撲史上でも類を見ないV字回復となった。不屈の闘志で番付を駆け上がり、2020年には大関に復帰。そして2021年、ついに横綱昇進を果たした。
序二段から横綱へ──この前代未聞の快挙は、多くの相撲ファンに感動を与え、「諦めない心」の象徴として語り継がれている。満身創痍の体を押して土俵に上がり続けた姿は、若手力士たちにとっても大きな励みとなった。
チケット完売、AbemaTVでも生中継
この日の引退相撲は、午前11時から午後4時頃までの予定で進行。伊勢ヶ濱部屋トーナメントや十両・幕内取組、横綱土俵入りなど、盛りだくさんの内容で構成された。
チケットは1階マス席S(1~4列目)と1階マス席A(5~8列目)が早々に完売。1階マス席B(9~12列目)は42,000円、2階イス席Cは4,000円で販売された。また、お弁当や飲み物、当日限定記念品が含まれた「お食事・記念品セット券」(7,000円)も用意され、多くのファンが照ノ富士の最後の晴れ舞台を見届けようと両国に集まった。
AbemaTVでも生中継が行われ、会場に来られなかったファンも、画面越しに照ノ富士引退相撲の様子を見守った。
新たな挑戦へ──伊勢ヶ濱親方として
現役時代、照ノ富士は白鵬との間に不仲説が流れたこともあったが、本人はこれを否定。この日も白鵬が駆けつけたことで、同郷の絆の強さが改めて示された。
今後、照ノ富士は伊勢ヶ濱親方として、後進の指導にあたる。序二段から這い上がった経験、満身創痍で戦い続けた日々──そのすべてが、これから育てる弟子たちへの貴重な財産となるだろう。
「自分に負けない力士を育てたい」──その言葉通り、照ノ富士の第二の相撲人生が、今、始まろうとしている。両国国技館に響いた拍手は、横綱としての功績への称賛であると同時に、新たな門出への期待でもあった。
不屈の横綱が歩む次の道に、相撲界全体が注目している。
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