『テイルズ オブ ベルセリア リマスター』2026年2月発売決定!女性主人公の復讐譚が現行機で蘇る
ニュース要約: バンダイナムコは『テイルズ オブ ベルセリア リマスター』を2026年2月26日に発売すると発表した。シリーズ初の女性主人公ベルベットの復讐劇が現行機で蘇る。目的地アイコン表示やエンカウントオフ機能など遊びやすさが大幅に向上し、70種類以上のDLCも同梱される予定だ。
「テイルズ オブ ベルセリア」リマスター版、来年2月発売へ シリーズ初の女性主人公作品が現行機で蘇る
9年の時を経て、復讐の物語が再び
バンダイナムコエンターテインメントは19日、人気RPG「テイルズ」シリーズの「テイルズ オブ ベルセリア リマスター」を2026年2月26日に発売すると発表した。対応プラットフォームはNintendo Switch、PlayStation 5、Xbox Series X/S、PC(Steam版のみ2月27日発売)。2016年の発売から9年を経て、シリーズ屈指の評価を得た作品が現行機で楽しめるようになる。
本作は「テイルズ オブ」シリーズの20年の歴史で初めて女性を単独主人公に据えた意欲作だ。主人公ベルベット・クラウは、愛する弟を義兄アルトリウスに殺されたことから復讐を誓い、人々が魔物に変わる奇病「業魔病」が蔓延するミッドガンド聖導王国を舞台に旅を続ける。従来の「勧善懲悪」ではない、感情と理性が交錯する重厚な物語展開が特徴となっている。
リマスタープロジェクトの一環、遊びやすさを大幅向上
今回のリマスター化は、バンダイナムコが2025年から展開する「テイルズ」シリーズのリマスタープロジェクトの一環だ。同社は今年1月に「テイルズ オブ グレイセス エフ リマスター」、10月には「テイルズ オブ エクシリア リマスター」を発売しており、ベルセリアは3作目となる。
リマスター版では、原作の感動体験を保ちながら、現世代機向けに遊びやすさを大幅に向上させた。具体的には、目的地アイコンの表示機能、フィールド・ダンジョン内で敵とのエンカウントをオフにできる機能、シリーズ恒例の「グレードショップ」の初期開放などが追加される。また、過去に配信された70種類以上のダウンロードコンテンツも同梱される予定だ。
「物語の推進力」で際立つ評価、復讐譚としての完成度
業界関係者によると、テイルズシリーズのリマスター作品はそれぞれ強みが異なるという。「グレイセス エフ」はバトルの歯応え、「エクシリア」は群像劇の厚み、そして「ベルセリア」は物語の推進力で評価が高い。
ベルセリアの物語は、復讐という明確な動機が全編を貫くことで、ストーリー駆動型JRPGとしての完成度を実現している。ロクロウやライフィセットといった個性的な仲間たちとの出会いを通じて、ベルベットの「生き方」が丁寧に描かれていく構成は、前作「ゼスティリア」が抱えた問題点をほぼ払拭したと評されている。戦闘面でも、爽快なコンボ構築と、難度を上げても「その場リトライ」が可能な仕様により、試行錯誤しやすい設計となっている。
シリーズ30周年控え、過去作の価値を再提示
「テイルズ」シリーズは今年12月15日に30周年を迎える。バンダイナムコのプロデューサー富澤祐介氏は、リマスタープロジェクトについて「検証段階から開発終盤段階のものまで2本以上が開発途上にある」と述べており、今後も継続的に過去作品を現行機で遊べるよう再構築していく方針だ。
ゲーム市場では近年、過去の名作を現行機向けにリマスター化する動きが活発化している。特にJRPGジャンルでは、新作開発に時間がかかる一方、ファン層の厚い過去作品を現代のプレイ環境に最適化することで、シリーズの認知度向上と新規ユーザーの獲得を狙う戦略が一般的になりつつある。
ベルセリアのリマスター版は、女性主人公による新たな物語の再提示として、シリーズの多様性を求めるユーザー層へのアプローチとしても機能するだろう。発売まで約3カ月、往年のファンと新規プレイヤーの双方の期待が高まっている。