「35億」からの卒業。藤原しおりが語るブルゾンちえみを脱ぎ捨てた“本当の自分”と現在地
ニュース要約: 2017年に大ブレイクしたブルゾンちえみこと藤原しおり。2020年の事務所退所から約6年、SNSを閉鎖し「肩書きのない自由な働き方」を選択した彼女の現在を追う。金髪ショートへの激変や地元岡山での社会貢献活動、SDGsへの取り組みを通じ、かつてのペルソナを脱ぎ捨て、表現者として進化し続ける彼女の等身大なライフスタイルに迫ります。
【独自】藤原しおりが語る「35億」からの卒業と「本物の自分」――ブルゾンちえみを脱ぎ捨てた表現者の現在地
2017年、「35億」というフレーズとともに日本中の茶の間を席巻したブルゾンちえみ。キャリアウーマン風のメイクと堂々たる立ち振る舞いで一世を風靡した彼女が、表舞台から姿を消して約6年が経過しようとしている。
2020年3月に所属事務所を退所し、本名である「藤原しおり」として活動を再開した彼女は、今どこで、何を見つめているのか。2026年現在、SNSを閉鎖しながらも限定的な露出で注目を集め続ける彼女の足跡と、等身大のライフスタイルを追った。
■「作られたペルソナ」との決別と葛藤
「自分を偽り続けるのは、もう限界だった」。藤原しおりは、かつてインタビューで改名の理由をそう告白している。爆発的なブレイク直後の高揚感はわずか1ヶ月ほど。その後は常に、「ブルゾンちえみ」という強固なキャラクターと、内面にある本来の自分との乖離に苦しんでいたという。
「一生この形で続けるつもりはなかった」と語る彼女にとって、2020年の引退と改名は、単なるリニューアルではなく、人生そのものを再構築するための「卒業」だった。かつて大学を中退した際と同様、一度すべてをリセットし、自分自身を根本からリフォームする。その決意が、パンデミックという社会の変革期と重なったのは、彼女にとって必然のタイミングだったのかもしれない。
■「with B」コージとの再会で見せた「別人級」の変貌
2025年末から2026年1月にかけて、ファンの間で大きな話題を呼んだのは、元相方である「with B」ことコージ・徳田のSNSに登場した彼女の姿だ。
そこに写っていたのは、かつての濃いメイクと黒髪ボブの面影を脱ぎ捨てた、金髪メッシュの混じるショートヘアにナチュラルな装いの藤原しおりだった。マラソンイベントでの達成感に満ちた表情や、トークイベントで見せる穏やかな佇まい。SNSには「イケ女すぎる」「一瞬誰か分からなかった」といった驚きと称賛の声が相次いでいる。
現在、彼女は個人の公式SNSを閉鎖している。情報の即時性や数字に追われる日々から距離を置き、「肩書きのない自由な働き方」を選択しているのだ。このストイックな姿勢が、かえって彼女の希少性を高め、根強いファン層からの支持を集めている。
■SDGsと地元・岡山への思い、体験ベースの社会活動
現在の藤原が情熱を注いでいるのは、エンターテインメントの枠を超えた社会活動だ。特にSDGs(持続可能な開発目標)、環境問題、動物愛護といった分野への関心は深く、「口だけではなく、自らの体験をベースに発信したい」という信念を持っている。
西日本豪雨でのボランティア経験を経て、彼女の活動はより地域に根ざしたものへと変化した。2025年には地元・岡山の東警察署で一日署長を務め、特殊詐欺対策などの啓発活動に尽力。かつての「上から目線のアドバイス」ではなく、同じ目線で語りかける彼女の姿は、地元住民に温かく受け入れられた。
また、「登場コーディネーター」という職務を通じて、特定のジャンルに縛られないクロスボーダーな活動を継続している。年収や地位といった世俗的な指標よりも、「楽しい時間を増やす」「本能で生きる」という精神的な豊かさを優先するライフスタイルは、多様性が叫ばれる現代社会において、一つのロールモデルを示しているとも言える。
■「35億」の遺産と、未来への展望
かつて、ブルゾンちえみとして築いた「35億」のキャリアは、決して無駄になったわけではない。現在も高知の土佐文旦(ブンタン)のPR動画などで、当時のネタをセルフパロディとして昇華させ、社会に貢献するツールとして活用している。
彼女の比喩を借りれば、かつてのブレイクが「キャンプファイヤー」のような激しい炎だったとするなら、現在の活動は、静かに、そして長く燃え続ける「焚き火」のようなものだ。
イタリア留学の計画は新型コロナの影響で延期されたままだが、彼女の中に息づく海外志向や探究心は衰えていない。2026年、藤原しおりは「一色ではない多様な自分」を受け入れ、表現者としてさらなる進化を遂げようとしている。
「次はどんな自分になれるだろう」。 その瞳は、もはや「ブルゾンちえみ」という鏡の中の自分ではなく、まだ見ぬ広い世界へと向けられている。
(2026年2月3日・社会部記者 執筆)
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