ドジャース佐々木朗希、WBC不出場で挑む「160キロの復権」と開幕ローテへの険しき道
ニュース要約: ロサンゼルス・ドジャースの佐々木朗希投手が、2026年WBCへの出場を見送り、メジャーでの先発ローテ定着に向けた調整に専念しています。昨季の怪我の影響や実戦での制球難という課題に直面しつつも、160キロ近い剛速球と新球種で進化を模索中。豪華な先発陣の中で生き残りをかけ、真の「怪物」へ脱皮できるか注目が集まります。
【ロサンゼルス=共同】ドジャース・佐々木朗希、WBC不出場で見据える「160キロの復権」と開幕ローテへの険しき道
メジャーリーグ(MLB)の春季キャンプが佳境を迎えるなか、ロサンゼルス・ドジャースの佐々木朗希投手を巡る状況が、日米のファンの間で大きな注目を集めている。かつて2023年のWBC(ワールドベースボールクラシック)で世界を驚かせた「令和の怪物」は、今大会の2026年WBCへの出場を見送り、新天地での先発ローテーション定着に向けた調整に専念する道を選んだ。しかし、実戦登板で見えてきたのは、圧倒的なポテンシャルと裏腹に露呈した「制球難」という高い壁だ。
■苦渋のWBC不出場、その背景にある「球団の守護」
今回の2026年WBCにおいて、佐々木朗希の侍ジャパン入りを熱望する声は根強かった。前回の2023年大会では、当時21歳にして160キロを超える剛速球を連発し、メジャー軍団を相手に「世界最高クラスの素材」とスカウト陣をうならせた。
しかし、今回の不参加には明確な理由がある。最大の要因は、昨シーズンに負った右肩インピンジメントによる長期離脱だ。2025年、佐々木は5月から9月下旬まで約4か月半もの間、負傷者リスト(IL)入りを余儀なくされた。ドジャース球団としては、巨額の投資を行った至宝の再発リスクを極限まで抑える必要がある。MLBの規則や保険適用の制限もあり、球団は「シーズン開幕に向けたコンディション調整を最優先」とする判断を下した。
佐々木自身も「特別な舞台でプレーしたい気持ちはあった」と吐露しながらも、「球団の判断。目の前のことに集中する」と前を向く。侍ジャパンが山本由伸や菅野智之、菊池雄星らを中心とした布陣で連覇を狙うなか、佐々木は一人、アリゾナの地で己の牙を研いでいる。
■オープン戦で見えた明暗:159キロの衝撃と崩れた制球
ドジャースのロバーツ監督が「先発復帰は間違いなく、良い点が多い」と期待を寄せるなか、佐々木は着実にステップを践んでいる。2月のライブBPでは最速99マイル(約159km/h)を計測。ブルペンではスプリットに加え、新球種の高速スライダーやカットボール、シンカーを試用するなど、モデルチェンジを図る意欲も見せている。
しかし、実戦形式となるオープン戦では課題が噴出した。2月25日のダイヤモンドバックス戦では、1回1/3を投げて3安打3失点。さらに3月3日のガーディアンズ戦では、初回に1死も取れぬまま満塁本塁打を浴びて降板するという、衝撃的な結果に終わった。
特に懸念されるのが「制球難」だ。フォーシームが安定せず、カウントを悪くして痛打される場面が目立つ。昨シーズンのMLB1年目も、8試合の先発で22四球を出すなど制球に苦しみ、防御率4.72という数字に終わった。2023年WBCで見せた、精密機械のような制球と球威の両立が影を潜めている現状に、現地メディアからも「開幕ローテの最終枠は流動的」との厳しい声が上がり始めている。
■ドジャースの豪華ローテ、生き残りへの条件
現在のドジャース先発陣は、まさに「銀河系軍団」だ。大谷翔平、山本由伸、タイラー・グラスナウが基軸となり、左肩痛から復帰を目指すブレイク・スネルも控える。佐々木はこの厚い壁に割り込み、エメット・シーハンやギャビン・ストーンといった若手有望株との激しい競争に勝たなければならない。
スカウト陣は依然として、佐々木の潜在能力を「エース級」と評している。2026年の予測では「135イニング、8勝8敗、防御率4.21」とさらなる飛躍が見込まれているが、そのためにはWBCで世界を震撼させたあの「支配的な投球」の再現が不可欠だ。奪三振率の向上(昨季6.94から予測8.51へ)が期待されるなか、求められるのは「力でねじ伏せる」だけでなく、MLBの打者に対応する「安定した制球力」と「第3の勝負球」の確立だろう。
2026年WBCという華やかな舞台を降り、孤独な調整を続ける佐々木朗希。ドジャースの「青いユニフォーム」で、再び160キロ超のストレートが唸りを上げ、ストライクゾーンを支配する日はいつ来るのか。メジャー2年目、真の「怪物」への進化を問われる春が始まろうとしている。
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