石原伸晃氏がジャーナリストとして再起、高市政権の「世紀の愚策」を一蹴
ニュース要約: 衆院選引退から3年、石原伸晃氏がジャーナリストとしてメディア活動を本格化。高市早苗政権の消費減税政策を「世紀の愚策」と痛烈に批判しつつ、憲法改正には強硬な姿勢を貫いています。かつての自民党幹事長としての経験を武器に、1強体制が続く永田町へ「最強の論客」として異論を唱え続ける石原氏の現在地と影響力を詳報します。
政界引退から3年、石原伸晃氏が挑む「ジャーナリスト」としての再起と高市政権への直言
【東京】2026年3月、永田町の桜が花開く季節。かつて自民党幹事長として党を差配した石原伸晃氏(68)の姿は、いまや国会議事堂ではなく、テレビ局のスタジオや言論の場にある。2023年の衆議院議員引退から約3年。一時は参院選への出馬を模索した時期もあったが、現在はジャーナリスト、タレントとしてメディア活動の最前線に立つ。高市早苗政権が「1強」体制を固める中、かつての「党の顔」は、冷徹なまでの客観性と長年の経験を武器に、現政権への「最強の論客」として存在感を再評価されている。
「世紀の愚策」――高市首相への手厳しい批判
石原氏がいま、最も激しく矛先を向けているのが、高市首相が打ち出した看板政策「消費減税」だ。2026年2月、BS日テレの「深層NEWS」に出演した石原氏は、食料品を対象とした2年限定のゼロ税率導入について、「ナンセンス」「世紀の愚策」と切り捨てた。
「一度享受したサービス(社会保障)の質を下げるのは、政治的に極めて難しい。財源の議論もなく踏み込んだのは、経済政策としてトンチンカンだ」。石原氏は、自民党幹事長や閣僚を歴任した経験から、ポピュリズムに陥りがちな政権の姿勢を危惧する。炎上を恐れず、社会保障財源の維持を訴えるその姿は、かつての世襲議員というイメージを超え、保守本流のリアリストとしての矜持を感じさせる。
こうした石原氏の発言は、高市首相による「1強」体制、そして派閥解体後の自民党内において、貴重な「良識ある異論」として機能している。党内では、石原氏が持つ独自の分析力と、政界の力学を読み解く力に改めて注目が集まっており、ジャーナリスト転身後の方が、かえって党内外への影響力が高まっているとの見方すらある。
憲法改正で見せる「変えるありき」の強硬姿勢
一方で、保守派としてのスタンスは一貫している。2026年2月20日の「BSフジLIVE プライムニュース」では、憲法改正に慎重な姿勢を見せる中道勢力に対し、「震災や台湾有事といった未曾有の事態を想定すれば、改正は『変えるありき』で進めるべきだ」と強い語気で迫った。「中道、沈没しちゃうよ」という警告は、変化の激しい国際情勢において、日本が取るべき安全保障の形を熟知する石原氏ならではの危機感の表れと言える。
長年、党の中枢で議論をリードしてきた石原氏から見れば、現在の憲法議論はスピード感に欠けるのかもしれない。かつての「石原派」を率いたリーダーシップは、いまや言論の力へと姿を変えている。
メディアで見せる「父」としての素顔と過去の遺恨
政治の表舞台とは対照的に、バラエティー番組で見せる柔和な表情も話題を呼んでいる。2026年3月23日放送の日本テレビ系『しゃべくり007』では、妻である里紗さん、そして弁護士の長女、金融界で活躍する長男ら家族が初共演を果たした。石原慎太郎元知事から続く「石原家」のプライベートが明かされると、SNS上では大きな反響を呼んだ。
しかし、華やかなメディア露出の裏では、いまだに過去の「雇用調整助成金」受給問題に対する厳しい視線も消えてはいない。SNS上では、内閣官房参与を辞任した当時の経緯を引き合いに出し、石原氏の公的な発信に対して批判的な声を上げる層も一定数存在する。ジャーナリストとしての言葉がどれだけ重みを持つかは、こうした過去の批判を背負いながら、いかに説得力のある提言を続けられるかにかかっている。
進む「高市1強」への対抗軸として
高市首相は2026年2月の衆院選を経て、さらに権力基盤を強化している。麻生派を除く各派閥が解散し、党内力学が劇的に変化する中で、石原氏は「新しいリーダーをそろそろ作らなければならない」という自身の持論を、メディアを通じて発信し続けている。
かつて盟友であった岸田文雄前首相との関係を大切にしつつも、政権の暴走には「怒っているんですよ」と表情を隠さない。ジャーナリスト・石原伸晃。衆議院議員としては一度幕を閉じた男が、いま、言論という新しい戦場で、日本の政治を再び動かそうとしている。その言葉が永田町の「良心」となるか、あるいは「過去の遺物」となるのか。石原氏の第二の人生は、今まさに正念場を迎えている。(政治部記者)
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