箕輪厚介氏が断じる「SANAE TOKEN」騒動の教訓――トークン経済における実体価値(リアルバリュー)の重要性
ニュース要約: 幻冬舎の箕輪厚介氏が、自民党の高市早苗氏の名前を冠した仮想通貨「SANAE TOKEN」の暴落騒動を受け、トークン経済のあり方に警鐘を鳴らしました。実体のない熱狂やインフルエンサー経済の危うさを指摘し、裏付けとなる「リアルバリュー(実体価値)」とコミュニティの重要性を説いています。Web3業界における法的・倫理的リスクと、個人の信用が問われる新時代のビジネスの行く末を考察します。
【シンジケート速報】「実体なき熱狂」の終焉か 箕輪厚介氏が断じるトークン経済の「リアルバリュー」とSANAE TOKEN騒動の教訓
【東京 2026年3月8日】
かつて「死ぬこと以外かすり傷」と豪語し、出版界からビジネス界までを席巻した幻冬舎の著名編集者、箕輪厚介氏。その彼がいま、次世代の経済圏として注目される「トークン」と、その裏付けとなる「リアルバリュー(実体価値)」を巡る巨大な渦の中心に立っている。
2026年3月初旬、日本のWeb3業界を震撼させているのは、自民党の高市早苗首相(当時)の名前を冠した仮想通貨「SANAE TOKEN」の暴落騒動だ。この騒動は、単なる投資の失敗を超え、インフルエンサー経済が内包する「虚構」と、地に足の着いた「リアルバリュー」の欠如を浮き彫りにした。
■「関わりたくのうございます」――箕輪氏が示した境界線
事の発端は、溝口勇児氏率いる「NoBorder DAO」が発行したSANAE TOKENが、高市首相本人から「全く存じ上げません」とX(旧Twitter)で完全否定されたことにある。開発側は「公認後援会」との接触を示唆していたが、この否定により価格は垂直落下。金融庁が無登録発行の疑いで調査を検討する事態に発展した。
この騒動に対し、溝口氏と親交が深く、若手経営者支援プロジェクト「REAL VALUE(リアルバリュー)」でも共演していた箕輪厚介氏は、自身のYouTubeチャンネルで冷徹なまでの「距離」を表明した。
「トークンって怖い。暴落したり燃えやすい」「トークンは金そのもの。SANAE TOKEN以外はクソ(笑)」
冗談を交えつつも、箕輪氏の言葉には、実体のない熱狂だけで資金を集める手法への強い嫌悪が滲む。同氏は、溝口氏に対し直接「やばいんじゃないの?」と問い詰めたことを明かし、自身は「関わりたくのうございます」と断言。インフルエンサー界隈による「インプ稼ぎ」や、実態の伴わないプロジェクトの乱立に、明確なNOを突きつけた形だ。
■「コミュニティ」という名のリアルバリュー
箕輪氏自身も、Web3型コミュニティ「threeland」やオンラインサロン「箕輪編集室」を通じて、独自のトークンエコノミーを展開してきた。しかし、同氏が提唱する「トークン」の定義は、投機的なそれとは一線を画す。
「トークンとは、稼働実態に基づく価値設計であるべきだ」
箕輪氏は、自身の過去のプロジェクトを振り返り、「ほぼ儲からず、ノウハウが蓄積されただけ」と自虐的に語る。だが、その裏には、ラーメン事業、サウナ運営、不動産、そして日本最大規模のオンラインサロンといった「手触りのある事業(リアルバリュー)」が存在する。
同氏にとってのトークンとは、コミュニティの結束を高め、実体経済を円滑にするためのツールに過ぎない。今回、SANAE TOKEN騒動で露呈したのは、裏付けとなる「リアルバリュー」が存在しないデジタルデータの脆さであった。
■スキャンダルを超えて問われる「個の信用」
2025年7月に報じられた不倫騒動など、私生活での「正気と狂気」の振り幅も箕輪氏の代名詞だ。一時は信頼性の低下も懸念されたが、同氏は「当事者間での解決」を即座に報告し、YouTubeという主戦場で盤石なレジリエンス(回復力)を見せた。
この「人間性依存」のブランド力こそが、Web3時代における究極のリアルバリューであるという見方もある。しかし、SANAE TOKENのような「政治的権威」を担保にしようとしたプロジェクトの失敗は、個人のブランドだけでは埋められない法的・倫理的リスクの存在を業界に知らしめた。
■2026年、トークン経済の「冬」と「春」
現在、金融庁による調査が進む中で、プロジェクト「Japan is Back」は中止を余儀なくされている。ひろゆき氏ら著名人も「無許可トークンの無法地帯」に警鐘を鳴らす中、市場は急速に冷え込んでいる。
しかし、箕輪厚介氏が体現するように、地に足の着いたコミュニティと実事業を結びつける試みは続いている。
「トークンは、日本経済のようなリアルバリューを支えるもの」
この言葉が示す通り、2026年のビジネスシーンは、「何を発行するか」ではなく、「その裏にどれだけの熱量を持った実態があるか」を問うフェーズへと移行した。箕輪氏の冷ややかな、しかし冷静な眼差しは、混迷を極めるトークン市場の行く末を予見しているのかもしれない。
(経済部・デジタルメディア担当記者)
参考情報源
関連コンテンツ
マイニュースへ
あなた専用のニュースレポートをチェックしましょう