89歳・里見浩太朗が「放送文化賞」受賞!時代劇への執念と亡き戦友への涙、生涯現役の秘訣とは
ニュース要約: 俳優の里見浩太朗が「第77回日本放送協会放送文化賞」を受賞。89歳にして今なお現役で活躍する里見は、会見で亡き盟友たちを偲び涙を見せつつも、時代劇の伝統継承への強い使命感を語りました。週2回のゴルフや歌、絵画で若さを保つ秘訣や、2026年のコンサート開催など、情熱を絶やさず歩み続けるレジェンドの姿を追います。
【時代の風】里見浩太朗、89歳の止まらぬ情熱 「放送文化賞」受賞で見せた時代劇への執念と後輩への涙
【東京】 冬の寒さが残る2月16日、都内で行われた「第77回日本放送協会放送文化賞」の記者発表会。詰めかけた報道陣の前に現れたのは、御年89歳とは思えぬほど背筋を真っ直ぐに伸ばした俳優・里見浩太朗だった。
日本放送協会(NHK)が放送事業の発展に寄与した人物に贈る同賞。今回の受賞者に名を連ねたのは、里見のほか、落語家の桂文珍、シンガー・ソングライターの松任谷由実、声優の野沢雅子といった、各界のレジェンドたちだ。その中でも、戦後の映画黄金期からテレビ時代劇の隆盛までを最前線で駆け抜けてきた里見の放つ存在感は、ひときわ異彩を放っていた。
■「俳優じゃなきゃできない人生」への感謝
「こんな幸せな生き物はいない。俳優という仕事は、本当に面白い商売ですよ」
受賞の喜びを問われ、里見は柔和な笑みを浮かべながらそう語った。1950年代後半、東映ニューフェイスとしてデビューして以来、芸能生活はすでに70年近い。かつて映画『水戸黄門 天下の副将軍』(1959年)で格之進(格さん)を演じ、後にテレビシリーズ『水戸黄門』で助三郎(助さん)を17年間、そして5代目水戸光圀として8年間主演を務めた。助さん・格さん・黄門様の三役をすべて経験した唯一無二の俳優である。
しかし、その輝かしい軌跡を語る際、彼の目にはふと寂寥の念が浮かんだ。会見中、里見はかつて切磋琢磨した山城新伍、松方弘樹、千葉真一、梅宮辰夫といった「東映城」の仲間たちの名を挙げた。 「みんな先に逝ってしまった。私より若い後輩までもが……。それが本当に悔しくてならない」 時折、涙を浮かべながら語るその姿は、一時代を築いたスターとしての孤独と、生き残った者としての使命感を感じさせた。
■89歳の「若さ」を支える3つの習慣
89歳にして今なお現役。昨年は大河ドラマ『べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜』で老舗書物問屋の店主を重厚に演じ、視聴者を唸らせた。その驚異的なバイタリティの源は、日常の徹底した自己管理にある。
関係者によれば、里見の健康を支える「三種の神器」は、ゴルフ、歌、そして絵画だという。 ゴルフに関しては、現在も週2回のペースでコースに出る。神田正輝や西岡徳馬といった気心の知れた仲間たちとプレーを楽しみ、ハンデは驚きの「シングル」を維持。今年1月下旬の寒波の中でも、戸塚カントリー倶楽部で元気にプレーする姿が目撃されている。
また、毎日の発声練習を欠かさず、30年以上続けている水墨画や水彩画で感性を研ぎ澄ます。「旺盛な好奇心こそが、若さを保つ秘訣」と語る通り、その視線は常に未来を向いている。
■「時代劇の灯を消さない」という使命
里見が公の場で繰り返し口にするのは、時代劇の伝統継承への危機感と情熱だ。 「私は時代劇で育った。今の視聴者が時代劇をどう捉えるか、常に心配しながら演じている」 かつて数多くの「大型時代劇」で主役を張ってきた彼は、近年の時代劇制作の減少を憂いながらも、後進への指導を惜しまない。時代劇特有の所作や、殺陣の美学、そして勧善懲悪の中に込められた日本人の倫理観。それらを次世代に繋ぐことが、今の自分に課せられた役割だと確信している。
その活動は言葉だけにとどまらない。2026年5月14日には、名古屋・御園座にて「里見浩太朗コンサート」の開催が決定している。自身のヒット曲『花冷え』や歴代の主題歌を披露する予定だ。89歳にしてソロコンサートを敢行するその意欲に、ファンからは「生涯現役を地で行く姿に勇気をもらえる」といった期待の声が寄せられている。
■国民的スターが歩む「漫遊」の続き
ネット上では、今回の受賞ニュースに対し「助さんから黄門様まで演じきった、まさに放送文化の象徴」「時代劇の品格を今に伝える最後の巨星」といった称賛の声が上がっている。
SNS時代にあっても、里見浩太朗という名前が持つ重みは変わらない。3月13日に行われる贈呈式を前に、彼はすでに次の舞台、次の歌へと意識を向けている。 「人生という名の漫遊に終わりはない」――。 昭和、平成、令和と三つの時代を駆け抜けてきた水戸黄門の「世直し」は、形を変え、情熱を絶やすことなく、これからも続いていく。
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