大韓航空、4月から燃油サーチャージを大幅値上げへ―日韓往復で7,000円超の負担増
ニュース要約: 大韓航空は2026年4月発券分より、燃油サーチャージを過去最大幅で引き上げます。中東情勢の緊迫化とウォン安が背景にあり、日本―韓国路線では片道約3,800円の増額となる見込みです。5月以降も高止まりが懸念される中、旅行客には値上げ前の3月中の発券が推奨されています。
大韓航空、4月から燃油サーチャージを大幅値上げへ――中東情勢とウォン安が直撃、韓国便は片道3,800円増か
【ソウル=共同】大韓航空(KE)は、2026年4月1日発券分からの国際線燃油特別付加運賃(燃油サーチャージ)を大幅に引き上げる方針を固めた。中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の高騰と、歴史的なウォン安水準が重なったことが主な要因だ。特に利用者の多い日本―韓国路線では、片道あたり約3,800円の上昇が見込まれており、春休みやゴールデンウィークを控えた旅行客の家計に大きな影響を及ぼしそうだ。
歴史的な引き上げ幅、背景に「原油高・ウォン安」の二重苦
今回の改定は、燃油サーチャージの算定基準となるシンガポール航空燃料市場(MOPS)の平均価格が急騰したことを受けたものだ。2026年3月時点のMOPSは1ガロンあたり326.71セント(1バレルあたり約137.22ドル)を記録。大韓航空が採用する18段階の基準において、前月の「6段階」から一気に「18段階」へと引き上げられる異例の事態となっている。
この「12段階一気昇格」は、2016年に現行のサーチャージ制度が導入されて以来、最大の引き上げ幅となる。ロシア・ウクライナ情勢の影響で高騰した2022年10月の「17段階」をも上回る過去最高水準だ。これに韓国通貨ウォンの独歩安が加わり、航空会社の燃油調達コストを極限まで押し上げている。
具体的な影響額:東京―ソウル往復で7,000円超の負担増
日本発の旅客にとって最も影響が大きいのは、羽田―金浦間や成田―仁川間などの日韓短距離路線だ。4月以降、大韓航空の日本―韓国路線の燃油サーチャージは、これまでの水準から片道約3,800円、往復では7,600円程度の増額が見込まれる。
また、中長距離路線での負担増はさらに深刻だ。
- 中国・香港・台湾: 従来の約7,000円前後から、段階的に引き上げ。
- 東南アジア・ハワイ: 片道1万8,000円前後の水準へ。
- 北米・欧州・オセアニア: 片道最大3万5,100円程度に達する見通し。
韓国の航空業界全体でも同様の動きが広がっており、ライバルのアシアナ航空も4月分からサーチャージを3倍以上に引き上げる。家族4人で北米や欧州へ旅行する場合、燃油サーチャージだけで往復数十万円の追加出費を余儀なくされる計算だ。
「発券日基準」の鉄則、3月中の予約が鍵
消費者が注意すべき点は、燃油サーチャージの適用が「搭乗日」ではなく「発券日(航空券の購入日)」を基準としていることだ。たとえ5月や6月の搭乗であっても、3月31日までに予約・発券を完了させれば、値上げ前の旧料金が適用される。
一方で、4月1日以降に予約変更などを行い、航空券の再発券が生じた場合には、その時点の新料金が適用されるリスクがある。旅行代理店関係者は「春以降の渡航を検討しているなら、3月中の発券が強く推奨される」と警鐘を鳴らす。
マイレージ特典航空券への影響
マイレージを利用した特典航空券も例外ではない。大韓航空の「スカイパス」を利用した発券では、燃油サーチャージは別途支払う必要があるため、4月以降は必要マイル数とは別に数万円の現金負担が発生する。ただし、提携する日本航空(JAL)のマイルで大韓航空便を予約する場合など、一部の提携条件によっては燃油代が免除されるケースもあるため、各航空会社の規定を確認することが重要だ。
今後の見通し:5月以降も高止まりの懸念
航空業界関係者は「5月以降も中東情勢の長期化により、燃油価格が歴代最高値を更新し続ける可能性がある」と予測する。日系航空会社(JAL・ANA)は2ヶ月ごとの改定サイクルを採用しているため、4月から5月発券分については据え置きとなる見通しだが、大韓航空を含む韓国系各社が先行して値上げに踏み切った形だ。
燃料価格の変動は、航空運賃全体の透明性を損なう要因とも指摘されるが、航空会社側も自助努力だけでは吸収できないコスト増に苦慮している。空の旅の「コストパフォーマンス」が厳しく問われる局面が続きそうだ。
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