『クレイジージャーニー』11年の歴史に幕。最後の怪魚狩りとジャーニーたちが残した「狂気」の軌跡
ニュース要約: TBS系の人気番組『クレイジージャーニー』が2026年3月でレギュラー放送を終了。丸山ゴンザレスや佐藤健寿らが生んだ「神回」の数々や、最新のカリマンタン島怪魚狩りレポートを振り返りつつ、11年にわたりテレビの限界に挑み続けた番組の功績と、配信時代へ受け継がれる「攻めの姿勢」を詳報します。
【独自レポート】『クレイジージャーニー』が幕、11年の泥臭き冒険に終止符――最後の怪魚狩りと「狂気」の系譜
【2026年3月7日 東京】
地上波放送の限界に挑み続け、熱狂的なファンを抱えてきたTBS系の人気紀行バラエティ番組『クレイジージャーニー』が、2026年3月をもって全国ネットのレギュラー放送を終了することが明らかになった。2015年の放送開始以来、松本人志、設楽統(バナナマン)、小池栄子の3人が見守ってきた「常人離れした探求者たち」の旅路が、一つの句読点を打つ。
■最後の衝撃、カリマンタン島の激流に挑む
3月2日に放送された最新回(第279回)は、まさに番組の真骨頂といえる内容だった。登場したのは、これまで幾多の「世界のヌシ」を釣り上げてきた釣り師・小塚拓矢氏。舞台はインドネシア・カリマンタン島の未開のジャングルだ。
標的は、幻の巨大怪魚「レッドグラミー」。日本のテレビ史上初となるこの挑戦で、小塚氏は文明の利器を捨て、人力のボートで大河の激流を遡上した。「そこまでやるか」という視聴者の声を代弁するかのように、スタジオの松本、設楽、小池の3人も手に汗を握り、画面に釘付けとなった。ジャングル最奥の未開地、一歩間違えれば命を落としかねない過酷な環境下で、小塚氏が執念で見せたクライマックスは、SNS上でも「これぞクレイジージャーニー」「終わってしまうのが信じられない」といった惜別のハッシュタグ(#クレイジージャーニー #小塚拓矢)とともに大きな反響を呼んでいる。
■「丸山ゴンザレス」「佐藤健寿」……ジャーニーたちが残した爪痕
番組を支えてきたのは、自らの好奇心を羅針盤に、危険地帯や秘境へ足を踏み入れる「ジャーニー」と呼ばれる専門家たちだ。
世界中のスラム街や麻薬地帯を渡り歩く危険地帯潜入ジャーナリスト・丸山ゴンザレス氏は、メキシコの麻薬カルテルの聖地や、ブラジル・リオデジャネイロのファベーラ(貧民窟)など、カメラが入ることさえ許されない聖域を活写してきた。また、写真家の佐藤健寿氏は、「奇界遺産」をテーマに、ロシアの少数民族によるトナカイの生食文化や、バヌアツの奇祭など、世界の多様な輪郭を提示し続けた。
彼らが一様に口にするのは、「誰も行かないから、自分が行く」という純粋かつ狂気的な衝動だ。番組は、単なる旅番組の枠を超え、文化人類学的な価値と、手に汗握るエンターテインメントを融合させた稀有な存在であった。
■配信時代における「神回」の継承
番組終了のニュースを受け、過去の「神回」を再確認する動きが広がっている。特にU-NEXTなどの動画配信プラットフォームでは、ヨシダナギ氏のアフリカ民族取材や、リヤカーマンこと永瀬忠志氏の地球一周など、語り継がれるエピソードが網羅されており、放送終了後も「クレイジーな旅」への需要は衰えることがなさそうだ。
また、3月13日から17日にかけては、赤坂サカスにて期間限定イベント「クレイジージャーニー旅行代理店」のオープンも予定されている。丸山ゴンザレス氏らの愛用アイテムの抽選や、番組の世界観を追体験できる企画など、ファンにとっては最後のファンミーティングのような場となるだろう。
■テレビの「攻めの姿勢」を問い直す
4月からは坂上忍と中島健人がMCを務める『プロフェッショナルランキング』が後番組として控えている。時代の変遷とともに、コンプライアンスや撮影のハードルが上がる中、11年もの間「攻め」の姿勢を崩さなかった『クレイジージャーニー』。
かつて松本人志氏が番組内で漏らした「この番組を観ている時が一番、テレビをやっている感じがする」という言葉は、予定調和を嫌う視聴者の本音でもあった。番組としてのレギュラー放送は終了するが、ジャーニーたちの旅が終わることはない。彼らが見つけた「世界の真実」は、今後も配信やSNSという新たな航路で、私たちに衝撃を与え続けるはずだ。
(取材・文:報道局 ネットニュース班)
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