カナダの至宝キャサリン・オハラさん71歳で逝去、『ホーム・アローン』『シッツ・クリーク』で世界を魅了
ニュース要約: 『ホーム・アローン』の母親役や『シッツ・クリーク』のモイラ役で知られるカナダの名女優キャサリン・オハラさんが71歳で逝去しました。50年以上にわたるキャリアでエミー賞やゴールデン・グローブ賞を受賞し、コメディ界に多大な影響を与えた彼女の功績を振り返ります。
カナダの至宝、キャサリン・オハラさんが71歳で逝去 半世紀にわたる喜劇人生に幕
カナダを代表する名女優で、コメディアンとしても活躍したキャサリン・オハラ(Catherine O'Hara)さんが1月30日、ロサンゼルスの自宅で亡くなった。71歳だった。所属事務所のクリエイティブ・アーティスツ・エージェンシー(CAA)が死去を発表したが、死因については明らかにされていない。短い闘病生活の後だったという。
1954年3月4日、カナダ・オンタリオ州トロントでアイルランド系カトリック家庭の7人きょうだいの6番目として生まれたオハラさん。幼少期から物まねが得意で、高校卒業後、トロントの伝説的なコメディ劇団「セカンド・シティ」でウェイトレスとして働き始めた。正式な訓練を受けていなかったにもかかわらず、喜劇女優ギルダ・ラドナーのアンダースタディに抜擢され、1974年に同劇団の正式メンバーとなった。
スケッチコメディ「SCTV」で名声を確立
オハラさんの名を一躍有名にしたのは、1976年から1984年まで出演したスケッチコメディ番組「SCTV(セカンド・シティ・テレビジョン)」だった。ダン・エイクロイド、ユージン・レヴィ、ジョン・キャンディ、リック・モラニスといった後に伝説となるコメディアンたちと共演し、即興演技のスキルと、コメディキャラクターに深みと人間性をもたらす能力で高い評価を得た。1982年には同番組の脚本でプライムタイム・エミー賞を受賞している。
「SCTV」はカナダのグローバルネットワークからNBCへと移行し、カルト的な人気を博した。この番組はカナダ人コメディアンをアメリカに紹介する重要な役割を果たし、オハラさんはその中心的存在として活躍した。
映画界でも存在感を発揮
映画界では、1988年のティム・バートン監督作品『ビートルジュース』でディーリア・ディーツ役を演じ、初の主要映画役を獲得。この作品の撮影現場で、後に夫となるアメリカの美術監督ボ・ウェルチ氏と出会い、1992年に結婚した。二人の間にはマシュー(32歳)とルーク(29歳)の2人の息子が生まれている。
1990年の『ホーム・アローン』では、マコーレー・カルキンが演じるケビンの母親ケイト・マカリスター役を好演し、続編の『ホーム・アローン2』(1992年)にも出演。この作品はオハラさんのキャリアで3番目に興行収入が高い作品となり、家族向けコメディの定番として世代を超えて愛される作品となった。
その後もティム・バートン監督とは長期にわたるコラボレーションを続け、『ナイトメアー・ビフォア・クリスマス』(1993年)ではサリーとショックの声を担当。『フランケンウィニー』(2012年)、そして遺作となった『ビートルジュース ビートルジュース』にも出演した。
クリストファー・ゲスト作品で演技の幅を広げる
クリストファー・ゲスト監督のモキュメンタリー作品群にも頻繁に出演し、『ウェイティング・フォー・ガフマン』(1996年)、『ベスト・イン・ショウ』(2000年)、『ア・マイティ・ウィンド』(2003年)などで、その演技の幅を示した。1999年の『ライフ・ビフォア・ディス』では、カナダ映画賞であるジェニー賞の助演女優賞を受賞している。
2010年のHBO映画『テンプル・グランディン』では主人公の叔母役を演じ、プライムタイム・エミー賞、サテライト賞、全米映画俳優組合賞にノミネートされた。
「シッツ・クリーク」で晩年のキャリアに輝き
オハラさんのキャリアにおける最大の成功は、晩年に訪れた。2015年から2020年まで放送されたポップTVのシットコム『シッツ・クリーク』で演じた風変わりな元富豪モイラ・ローズ役は、彼女を新たな世代の視聴者に紹介し、ポップカルチャーのアイコンとしての地位を確立した。
劇的な語彙、個性的なウィッグ、演劇的な演技がトレードマークとなったモイラ・ローズ役で、オハラさんはプライムタイム・エミー賞のコメディシリーズ主演女優賞とゴールデン・グローブ賞のテレビシリーズ(ミュージカル・コメディ部門)主演女優賞を受賞。2020年のエミー賞では同作品がコメディ部門を席巻し、最終シーズンではTCA賞、批評家協会賞など5つの主要テレビ賞を受賞するという快挙を成し遂げた。また、カナダ・スクリーン・アワードでは4年連続で受賞している。
業界からの追悼と遺産
オハラさんの死去を受け、エンターテインメント業界から追悼の声が相次いでいる。最新作となったアップルTV+のシリーズ『ザ・スタジオ』でセス・ローゲンと共演したキャストとクルーは「彼女は私たち全員のヒーローであり、彼女と一緒に仕事ができることを毎日感謝していた」とコメント。カナダの歌手マイケル・ブーブレ氏は「彼女は卓越性と優雅さを持って自分の国を代表することが何を意味するかを示した」と述べている。
オハラさんは2017年にカナダ勲章を受章。2023年には全米映画俳優組合から生涯功労賞にあたるアカデミー・アイコン賞を授与された。彼女の出演作品は世界で43億ドル以上の興行収入を上げており、プライムタイム・エミー賞8回のノミネートで2回受賞、全米映画俳優組合賞も2度受賞している。
恐れを知らないコミットメント、どんな奇抜な衣装やアクセント、行動にも没入する姿勢は、ティム・バートンやクリストファー・ゲストといった監督たちから支持され、独創性を重視するキャリアの模範となった。セカンド・シティから始まった50年以上にわたるキャリアは、コメディの基盤を築き、後進の女優たちに多大な影響を与え続けている。
葬儀の詳細については明らかにされていない。
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