2026年スプリングS:伏兵アウダーシアが波乱の激走!皐月賞への切符を掴んだ若き才能の激突
ニュース要約: 2026年3月15日に中山競馬場で開催された第75回スプリングS(GII)をレポート。1番人気クレパスキュラーが沈む波乱の中、キズナ産駒のアウダーシアが鋭い末脚で重賞初制覇を飾り、皐月賞への優先出走権を獲得しました。混戦の3歳世代で新たなスター候補が名乗りを上げた一戦の詳報をお届けします。
【深層レポート】2026年スプリングS:群雄割拠の3歳戦、アウダーシアが掴んだ「皐月への切符」と若き才能の激突
2026年3月17日 執筆
春のクラシック開幕を告げる足音が、中山競馬場の急坂に響き渡った。3月15日、千葉県船橋市の中山競馬場で行われた第75回「フジテレビ賞スプリングステークス(GII、芝1800m)」は、皐月賞の優先出走権を懸けた熱き戦いとなった。
今年の3歳世代は「主役不在」と言われ続けてきたが、この日のレースはその混戦模様を象徴すると同時に、新たなスター候補の誕生を予感させる内容となった。
■下馬評を覆したアウダーシアの戴冠
好天に恵まれ、標準的なクッション値(9.7)を示した良好な馬場状態の中、16頭の若駒がゲートに収まった。単勝2.1倍という圧倒的な支持を集めたのは、クリストフ・ルメール騎手騎乗のクレパスキュラー。父リオンディーズの血を引く無敗の逸材として、戦前から「競馬ラボ」などの専門メディアでも最高評価の「A+」を得ていた。
しかし、勝利の女神が微笑んだのは、父キズナの血を引く伏兵アウダーシアだった。未勝利戦からの連勝で挑んだこの大舞台。道中は中団の内々でじっと脚を溜めると、直線ではインコースの狭い隙間を鋭く突き抜け、後続の追撃を封じ込めた。この勝利により、アウダーシアは4月19日に開催される皐月賞への優先出走権を堂々と手にした。
一方、1番人気のクレパスキュラーは直線で伸びを欠き、まさかの7着。重賞の壁、そして独特な中山の小回りコースに苦しむ形となった。
■実力馬たちの明暗:アスクエジンバラとテルヒコウ
2番人気に支持されたアスクエジンバラ(福永祐一厩舎)は、ホープフルS3着の実績通りの走りを見せた。芝1800mでの高い適性を証明するように、直線で見せ場を作ったものの、惜しくも勝ち馬には届かなかった。それでも、福永調教師が「非常にいい状態で使える」と自信を見せていた通りの仕上がりは、次走以降への大きな収穫と言えるだろう。
また、8番人気と低評価だったテルヒコウも、坂井瑠星騎手の手綱捌きに応えて上位に食い込み、波乱の立役者の一人となった。東京スポーツ杯2歳S4着という地力が、トリッキーな中山コースで開花した形だ。
■血統と戦術の妙:アクロフェイズとサノノグレーター
今回のレースでデータ派の注目を集めていたのが、血統背景から推されていたアクロフェイズとサノノグレーターだ。
ロードカナロア産駒のアクロフェイズは、過去の統計でもスプリングSと相性が良い「Kingmambo系」の血を継承。機動力を活かした競馬を展開したが、今回は展開の助けがわずかに足りなかった。一方、葉牡丹賞でのレコード勝ち実績を持つサノノグレーターは、内枠を活かした立ち回りを試みたが、中山の急坂を前に本来の末脚を爆発させるには至らなかった。
■「津村明秀」らベテランの技と、皐月賞への展望
今大会では、中堅・ベテラン騎手たちの進路取りも光った。特に、中山を知り尽くした津村明秀騎手のような経験豊かな乗り役たちが、荒れ始めた内ラチ沿いを避け、どのタイミングで外へ持ち出すかの駆け引きは、まさに手に汗握る心理戦であった。
スプリングSは、単なるトライアルレースではない。1991年の制度変更以来、ここをステップに皐月賞、さらには日本ダービーへと飛躍を遂げた名馬は数多い。
優勝したアウダーシアの陣営は、「一戦ごとに馬が強くなっている。中山の坂を克服できたのは大きい」と手応えを口にする。混戦の3歳戦線に突如として現れた新星。その輝きは、本番の皐月賞でさらに増すのか。あるいは、今回敗れたクレパスキュラーやアスクエジンバラが逆襲を果たすのか。
「皐月賞」という一冠目を目前に、3歳馬たちの勢力図は今、激しく塗り替えられようとしている。競馬ファンにとっては、考察の尽きない熱い春がようやく始まった。
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