【WBC】緊急招集の隅田知一郎が救世主に!3回7奪三振の快投で侍ジャパンを逆転勝利へ導く
ニュース要約: WBC1次ラウンドのオーストラリア戦で、緊急招集された西武の隅田知一郎が3イニング1失点7奪三振の圧巻の投球を披露。不運な失点後も崩れず、吉田正尚の逆転2ランを呼び込む快投を見せました。昨季2ケタ勝利を挙げ急成長を遂げた左腕が、国際舞台でもその真価を証明し、侍ジャパンの勝利に大きく貢献しました。
【侍ジャパン】緊急招集の隅田知一郎が救世主に 3回7奪三振の快投で逆転勝利を呼び込む
【2026年3月9日 東京】
野球のワールド・ベースボール・クラシック(WBC)は8日、1次ラウンドC組の日本対オーストラリア戦が東京ドームで行われた。緊迫した投手戦が続く中、緊急招集でマウンドに上がった西武の隅田知一郎(26)が、3イニングを1失点、7奪三振という圧巻の投球を披露。侍ジャパンを逆転勝利へと導く立役者となった。
■「予備登録」から「守護神」へ。緊急事態に動じない左腕の真価
隅田の今大会は、けして順風満帆な滑り出しではなかった。当初は予備登録メンバーに名を連ね、「メンバー入りよりも難しいポジション」と自ら語るほど、調整の難しい立ち位置にいた。しかし、阪神の石井が大敗を喫した後の練習中に左アキレス腱を損傷するという不慮の事態が発生。急遽、代替選手として本隊に合流したのが隅田だった。
出番は突如として訪れた。0-0の同点で迎えた5回、2番手として隅田がマウンドに送られた。「思い切っていきました」という言葉通り、先頭のパーキンスを137キロの伝家の宝刀・チェンジアップで空振り三振に切って取ると、続く代打グレンディニングも138キロのフォークで連続三振。代役の枠を超えた「隅田 野球」の真髄をいきなり見せつけた。
■魔球チェンジアップと制球力が生んだ「1イニング3奪三振」
ハイライトは先制を許した後の6回だ。一死から二塁打を浴び、三盗と捕手の悪送球が重なって1点を失う不運な形での失点を喫した。しかし、ここからの隅田が凄まじかった。後続を2者連続の空振り三振に仕留め、最小失点で切り抜ける。この粘りが、直後の吉田正尚による逆転2ラン本塁打を呼び込んだ。
7回にはわずか10球で三者凡退。終わってみれば3イニングで7奪三振という驚異的なスタッツを残した。WBCの中継ぎ登板で7個の三振を奪うのは史上3人目の快挙だ。150キロを超える直球と、国内外の打者が「消える」と称するチェンジアップ、フォークのコンビネーションに、オーストラリア打線は最後まで的を絞れなかった。
■スポーツナビ等でも絶賛。キャリアハイを経て覚醒したエース候補
隅田のこの躍進は、決して偶然ではない。大手スポーツ情報サイト「スポーツナビ」の投球データ分析によれば、昨シーズン(2025年)の隅田は、プロ入り後初となる2ケタ勝利(10勝10敗、防御率2.59)を挙げ、西武ライオンズの先発の柱として急成長を遂げていた。
特に改善されたのが制球力だ。2025年の与四球数は前年の56から47へと減少し、WHIP(1イニングあたりの許走者数)も1.10と極めて高い安定感を誇る。今回のWBC登板でも、3イニングで無四球という数字が、彼の「逃げない投球」を裏付けている。
SNS上では「#隅田知一郎」がトレンド入りし、「負けられない場面で流れを引き寄せたのは隅田だった」「今日のMVPは間違いなく隅田」といったファンからの称賛が相次いだ。2022年のルーキーイヤー、1勝10敗という屈辱を味わった左腕は、今や国際舞台で最も信頼される「侍の盾」へと変貌を遂げた。
■次なる舞台、そして「令和のエース」への道
試合後、隅田は「ランナーを返した後のバッターを抑え、最小失点で帰ろうと思った。しっかり三振が取れて流れを作れたのが良かった」と冷静に振り返った。この淡々とした語り口の裏には、2月のキャンプからMLB球を常に持ち歩き、予備登録という困難な状況下でも牙を研ぎ続けてきた徹底した準備がある。
1次ラウンド突破へ向けて、隅田の存在は戦略の大柱となった。先発も第2先発もこなせるユーティリティ性と、奪三振能力の高さ。西武ライオンズのエース今井雄太郎に並ぶ存在となった男は、このWBCという大舞台を経て、日本球界を代表する左腕への階段を一気に駆け上がろうとしている。
(共同通信/日経新聞風 報道)
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