日本毎日ニュースまとめ：2025年12月22日
2025年も残すところあとわずかとなった12月22日、日本のお笑い界やスポーツ界、そして社会情勢は大きな転換点を迎えています。今日までに届いた主要なニュースを、編集部独自の視点で振り返ります。
お笑い界の地殻変動：M-1新王者の誕生とベテランの生存戦略
昨日12月21日に開催された「M-1グランプリ2025」は、過去最多1万1521組の頂点にたくろうが立ち、第21代王者の栄冠を手にしました[5][9]。精緻な会話漫才で審査員8票という圧倒的支持を集めた彼らの勝利は、お笑い界に吹く新しい風を象徴しています。一方で、3位に食い込んだエバースの佐々木隆史（元高校球児）や町田和樹が見せた職人芸的な漫才も、多くの審査員から絶賛されました[10][51][56]。
時代が変化する中、芸人たちの戦略も多角化しています。結成32年目のますだおかだはラジオとライブを軸に独自の地位を確立し[1]、不動の好感度1位を誇るサンドウィッチマンは地元・仙台への貢献を欠かしません[2]。また、マゆりかやバッテリィズのように、あえて賞レースに参加せず、ポッドキャストやSNSなどのデジタル分野で独自の生存戦略を取るコンビも増えています[14][54]。かつての王者、錦鯉は年収1億円規模にまで飛躍し、今や業界の重鎮へと進化を続けています[15]。
師走のスポーツ界：新横綱の誕生と歴史的快挙
相撲界では、豊昇龍が第74代横綱に昇進することが決定しました。「気魄一閃」の精神で新時代を牽引することが期待されています[61]。レスリング全日本選手権では、パリオリンピック金メダリストの藤波朱理が57キロ級へ転向後初優勝を飾り、公式戦連勝記録を150へと伸ばす金字塔を打ち立てました[3]。
バレーボール男子世界クラブ選手権では、大阪ブルテオンが日本勢初の決勝進出を果たし、石川祐希擁するイタリアの名門ペルージャとの「日本人対決」へ挑みます[30]。競馬界では、フォーエバーヤングが東京大賞典で30年ぶりとなる3歳馬による快挙を達成し[21]、さらには年内最後の2歳グランプリ「ホープフルステークス」の出走馬も決定。来春のクラシック戦線を占う戦いに注目が集まっています[34]。
芸能・エンタメ：レジェンドたちの節目と新作情報
俳優の本木雅弘が60歳の還暦を迎え、家族との強い絆やこれまでの輝かしいキャリアが改めて注目されています[45]。同じく還暦を迎えた山口智子の自然体な生き方や[29]、52歳の堺雅人による『VIVANT』続編への覚悟など、ベテラン俳優たちの進化も止まりません[47]。映画界では、吉沢亮主演の『国宝』が興行収入142億円を突破する歴史的大ヒットを記録しています[36]。
アニメ界では、『劇場版ハイキュー!!』が世界興収200億円を突破したことを受け、2027年の続編製作が発表されました[35]。さらに『チェンソーマン 刺客編』のアニメ化[41]や、感動の最終回を迎えた『アオのハコ』第2期の製作決定など、ファンにはたまらない発表が続いています[49]。
社会・国際：厳しさを増す情勢と冬の備え
国際社会では、ウクライナのゼレンスキー大統領がトランプ政権主導の和平交渉を前に、領土保全と各国の圧力の間で極めて困難な舵取りを迫られています[58]。国内では、冬至に合わせたゆず湯の伝統が各地で見られ[52]、年末の風物詩である「年末ジャンボ宝くじ」への関心も高まっています[50]。また、トヨタの「ルーミー」が2025年秋にハイブリッド搭載で一新されるニュースは、多くのドライバーの注目を集めています[62]。
連写する地震への不安も残ります。昨晩、トカラ列島近海で震度3の地震が発生しましたが、専門家は「群発化の兆候はない」として冷静な対応を呼びかけています[37]。
忙しない年末ですが、ABEMAの大規模無料開放などのエンターテインメントも充実しています[25]。寒さ対策と車の凍結対策[63]をしっかり行い、健やかな年末をお過ごしください。
茨城県の日本語学校で結核集団感染、生徒・教員ら19人確認―早期発見と対策の重要性
ニュース要約: 茨城県竜ケ崎保健所管内の日本語学校で、10代から60代の生徒と教員計19人が結核に集団感染したことが発表されました。定期健診をきっかけに発覚し、現在は全員が治療中で重症者はいないとのことです。県は2週間以上続く咳などの症状がある場合に早期受診を呼びかけるとともに、学校や施設との連携による感染封じ込めを強化しています。
茨城県の日本語学校で結核集団感染、19人確認 外国人含む生徒・教員に感染広がる
【水戸】 茨城県は12月18日、竜ケ崎保健所管内の日本語学校において結核の集団感染が発生したと発表した。外国人を含む10代から60代までの生徒や教員ら計19人に発病または感染が確認された。県によると、全員が治療中で重症者はおらず、感染拡大の恐れはないとしている。県内で結核の集団感染が確認されたのは約2年ぶりで、2023年9月以来の事例となる。
発端は定期検診での発見
県疾病対策課の説明によると、同校に在籍する20代男性生徒が今年3月頃から咳や痰などの症状を訴え始めた。しかし、その時点では結核の診断には至らず、症状は数カ月にわたって続いていた。転機となったのは8月8日に実施された学校の定期健康診断だった。胸部レントゲン検査の結果、この男性生徒が肺結核と診断されたことから、保健所は直ちに接触者健康診断を開始した。
接触者健診では、患者と接触頻度の高い同校の生徒や教員を対象に、胸部X線検査やIGRA検査（インターフェロンγ遊離試験）などを実施。その結果、男性生徒を含む計19人に結核の発病または感染が確認された。このうち5人が発病しており、残りの14人は感染状態にあるが、結核菌の排出は認められていない。つまり、これら14人から他者への感染リスクは極めて低い状況だという。
最初に診断された20代男性は現在入院中だが、快方に向かっており、医療機関での治療により既に他者への感染可能性はなくなっているとのことだ。その他の発病者についても、咳や息切れといった呼吸器症状が見られたものの、いずれも重症化には至っておらず、適切な治療を受けている。
外国人流入と結核リスク
今回の集団感染の特徴は、外国人を含む多様な年齢層にわたって感染が広がった点にある。日本語学校という教育施設の性質上、外国からの留学生が多く在籍しており、密接な接触機会が感染拡大の一因となった可能性が指摘されている。
近年、茨城県を含む全国各地で外国人労働者や留学生の受け入れが進んでおり、結核の高蔓延国から来日する人々も少なくない。世界保健機関（WHO）の報告によれば、アジアやアフリカの一部地域では依然として結核の罹患率が高く、こうした地域出身者が来日後に発病するケースも報告されている。
茨城県内では、外国人が集まる教育施設や技能実習生の受け入れ施設などでの結核発生が散発的に見られており、今回の事例も同様の構造を示している。保健所は学校側と連携し、接触者健診のチェックシートを活用して対象者を迅速に特定し、感染の封じ込めに成功したとみられる。
県内の結核患者数は横ばい傾向
茨城県内の結核患者数は近年、年間200人台で推移している。2024年の速報値では212人の患者が確認され、うち28人が死亡した。この数字は全国平均と比較してやや高い水準にあり、人口10万人あたりの罹患率も全国平均を上回る可能性がある。
全国的には、新型コロナウイルス感染症の流行期に受診控えや国外からの入国者減少などの影響で結核の罹患率が低下したが、依然として1日あたり約30人の新規患者が発生しており、5人が死亡するという深刻な状況が続いている。厚生労働省は結核を「重大な感染症」と位置づけ、早期発見と適切な治療の重要性を訴えている。
茨城県においても、患者の過半数を70歳以上の高齢者が占めている点が特徴的だ。これは過去の高蔓延期に感染した高齢者が、免疫力の低下により発症するケースが多いためである。高齢者施設での集団感染リスクも高く、県は施設向けのハンドブックを配布するなど、予防対策の強化に努めている。
早期発見が鍵、2週間以上の咳に注意
県疾病対策課は今回の事例を受けて、県民に対して結核の初期症状への注意を呼びかけている。特に2週間以上続く咳や痰、息切れなどの症状がある場合は、早めに医療機関を受診するよう求めている。結核は早期に発見し適切な治療を受ければ、ほとんどのケースで完治が可能な疾患だ。
また、年1回の健康診断を受けることも重要だとしている。茨城県内の各市町村では、65歳以上を対象とした無料の結核定期健診（胸部レントゲン検査）が実施されており、40歳以上は肺がん検診と併用できる場合が多い。水戸市やつくば市、神栖市など各自治体が集団検診のスケジュールを公表しており、受診券の送付時期は主に3月から5月下旬となっている。
県は第三次結核予防計画（平成29年～33年対象）に基づき、発病予防、早期発見・治療、患者支援の3本柱で対策を推進している。情報収集、集団感染対策、普及啓発、予防接種を重視し、病院内や施設内での感染対策指導も強化している。
保健所と学校の連携で封じ込めに成功
今回の集団感染では、竜ケ崎保健所が学校側と密接に連携し、接触者健診を迅速に実施したことが感染の封じ込めにつながった。保健所は接触者の範囲を慎重に特定し、家族や職員も含めて健診を実施。接触頻度に応じてリスク評価を行い、必要な検査と治療を提供した。
学校などの集団施設では、一人の患者から複数の感染者が出るリスクが高い。しかし、早期に発見し適切な対応を取れば、感染の連鎖を断ち切ることが可能だ。県は今後も学校や高齢者施設などと連携を強化し、結核の早期発見体制を維持していく方針だ。
結核は過去の病気ではなく、現在も日本において年間1万人以上が罹患する感染症である。茨城県内でも今回のような集団感染が散発的に発生しており、県民一人ひとりの予防意識と早期受診が感染拡大を防ぐ鍵となる。県疾病対策課感染症対策室（電話029-301-3219）では、結核に関する相談を受け付けている。症状が気になる場合や、感染リスクが心配な場合は、ためらわずに相談することが推奨される。