【阪神】佐藤輝明、覚醒の2026年へ。「脱力」の新フォームと肉体改造で狙う日本人初の大台
ニュース要約: 阪神タイガースの佐藤輝明選手が、2026年シーズンに向け「脱力」をキーワードにした打撃フォームの抜本的改革と肉体改造に着手。昨季のMVP・二冠王に甘んじることなく、球団の日本人選手としては未踏の「50本塁打」という高みを目指します。守備面でもゴールデングラブ賞の安定感を誇り、連覇とWBCでの活躍を誓う虎の主砲の進化に注目です。
【阪神】佐藤輝明、覚醒の2026年へ。「脱力」の新フォームと肉体改造で狙う日本人初の大台
【2026年3月7日 兵庫・西宮】
阪神タイガースの「若き主砲」から、球界を象徴する「絶対的強打者」へ。佐藤輝明内野手が、プロ6年目のシーズンを前にかつてない進化を遂げようとしている。2025年シーズンに本塁打と打点の二冠に輝き、セ・リーグMVPを獲得した男が今、さらなる高み、そして球団の日本人選手としては未踏の「50本塁打」を視界に捉えている。
■「全部変えている」——理想はメジャーを沈めた“あの感触”
2026年の春季キャンプ、沖縄・宜野座の地で佐藤輝が口にした言葉は、周囲を驚かせた。「(フォームは)全部変えています」。昨シーズン、40本塁打、102打点という圧倒的な数字を残しながら、その成功体験に甘んじることなく、打撃フォームの抜本的な改革に着手しているのだ。
新打法のキーワードは**「脱力」**だ。無駄な力みを徹底的に排除し、インパクトの瞬間にのみ100%の出力を集中させる。理想とするのは、昨年のプレシーズンゲームでメジャー屈指の左腕、ブレイク・スネルの内角直球を右翼席へ運んだ際のスイングだ。あの時の、力感がないのにボールが消えていくような感覚を、再現ではなく「定着」させようとしている。
この脱力スイングを可能にするのが、昨オフから継続してきた徹底的な肉体改造だ。現在の体重は「人生最重量」という102キロ前後。ユニホームの上からでも判別できるほどビルドアップされた肉体は、「軽く振っても飛ぶ」という理想的なスイング効率を実現するための土台となっている。
■大谷翔平を参考にした「右足の革命」
佐藤輝の進化は、2025年シーズンから始まっていた。当時、彼が取り組んだのは**「右足の使い方」**の改造だ。かつての佐藤は軸足である左足に重心が残りすぎる傾向があり、それが原因でバットが下から出る癖があった。
これを改善するため、ドジャースの大谷翔平の打撃動作を参考に、右足主導で回転する意識を強めた。これにより肩が落ちすぎる欠点が解消され、高打率を残しながら長打を量産するスタイルへと変貌を遂げた。昨季の打率.277、長打率.579、OPS.924という数字は、単なるパワーだけでなく、技術的な裏付けがあったことを証明している。
今季の成績予想について、多くの専門家は「35〜45本塁打、100〜110打点」と昨季並みかそれ以上の数字を掲げる。しかし、現在の順調な仕上がりを見れば、球団日本人選手初となる大台「50発」への期待も決して夢物語ではない。
■「打つだけじゃない」守備でも魅せる三塁手の自覚
佐藤輝を語る上で欠かせないのが、劇的な向上を見せたサードの守備力だ。かつては外野との併用も多かったが、現在は虎の不動の三塁手としての地位を確立している。
2025年、彼はわずか6失策という安定感を見せ、自身初となるゴールデングラブ賞を受賞した。三遊間の深い打球への対応や、逆シングルでの捕球技術は、他球団の脅威となっている。2026年2月の侍ジャパン宮崎合宿でも、国際大会を意識した守備練習に打ち込む姿が見られた。ドラフト2位の谷選手といった若手の台頭によるチーム内の競争も、彼の向上心に火をつけている。
「まずは連覇。そこだけを見て、自分が何ができるのかを考えてやっていきたい」。単年推定5億円(出来高含む)という異例の大型契約を結んだ会見で、佐藤輝は淡々と、しかし力強く語った。
■世界の舞台、そしてリーグ連覇へ
目前に迫った開幕戦、そして3月に開催されるWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)への参戦。160キロ超の剛速球を投じる外国人投手に対抗するためにも、現在の脱力スイングは大きな武器となるだろう。
ファンの間では、糸原健斗とのトークイベントやメディア出演で見せる明るいキャラクターも人気だが、グラウンドに立てばその表情は一変する。かつて「規格外」と評された大器は今、緻密な計算と強靭な意志を持って、真の「怪物」へなろうとしている。
2026年、佐藤輝明が放つ放物線は、阪神タイガースを再び頂点へと導き、日本の野球史に新たな1ページを刻むに違いない。
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