元大関・貴景勝、湊川親方として「50キロ減量」の衝撃と部屋継承で見せる不退転の覚悟
ニュース要約: 元大関・貴景勝が湊川親方として歩む第二の人生を詳報。現役時代から50キロの減量に成功し、シャープな姿でファンを驚かせた。2026年1月には湊川部屋を継承し、29歳の若さで師匠に就任。不屈の精神で後進の指導にあたる、かつての「押し相撲の象徴」の現在地と今後の展望に迫る。
【深層レポート】元大関・貴景勝、湊川親方として歩む「不撓不屈」の第二の人生――50キロ減量と部屋継承で見せる覚悟
【2026年3月5日 東京】
かつて「押し相撲の象徴」として土俵を沸かせた元大関・貴景勝(29=本名・佐藤貴信)が、現役引退から約1年半を経て、相撲界に新たな風を吹き込んでいる。2024年9月場所を最後に惜しまれつつ現役を退いた彼は、現在「湊川親方」として後進の指導にあたっているが、その変貌ぶりと精力的な活動がいま、大きな注目を集めている。
■「別人」のような激痩せと健康状態
直近の大相撲中継やイベントに姿を現した湊川親方を見て、驚きを隠せないファンは多い。現役時代に165キロを誇った体重は、現在110キロ前後まで激減。わずか1年あまりで約50キロの減量に成功した。
「現役時代は、骨格的に決して相撲向きではない体を維持するため、1日に牛肉10個以上を食べるなど、無理をして詰め込んでいた」と親方自身が明かしている。引退後、過酷な食生活をやめたことで、自然と体重が落ちたという。頬のラインはシャープになり、かつての「突き押し」の迫力は、今や知的な指導者の佇まいへと変わった。
味覚にも変化が現れた。現役時代は一滴も飲まなかったアルコール類だが、現在は「ビールがおいしく感じるようになった」と語り、好物のラーメンを堪能する姿も報告されている。現役を退いたことで、長年苦しんできた首や膝の古傷への負担も軽減され、心身ともに健やかなセカンドキャリアを歩んでいるようだ。
■「湊川部屋」の継承と指導者としての手腕
大きな転機となったのは、2026年1月26日付での「湊川部屋」の継承だ。師匠であった常盤山親方(元小結・隆三杉)が今年3月1日に65歳の定年を迎えるにあたり、弱冠29歳の湊川親方が部屋の舵取りを引き継いだ。
かつての常盤山部屋は「湊川部屋」へと名称を変え、新師匠のもとで新たなスタートを切った。注目されるのは、その複雑かつ戦略的な部屋運営だ。現在、部屋には元関脇・隆の勝ら実力者が在籍しているが、湊川親方は「中継ぎ」としての役割を自覚しつつも、将来的な独立を見据え、自身の弟子の勧誘にも着手しているという。
「勝って怒らず、負けて腐らず」――父から授かったこの精神論は、指導の現場でも一貫している。怪我に泣かされながらも4度の幕内優勝を果たした不屈の精神力を、いかに若い力士たちに伝承していくか。その手腕に、相撲関係者からの期待は高い。
■語り継がれる「大関時代」の功績
改めて貴景勝という力士を振り返ると、その功績は数字以上の重みを持つ。2019年春場所後に大関へ昇進。押し相撲一辺倒でありながら、横綱照ノ富士らと互角に渡り合い、2023年には首の負傷による全休明けで優勝を果たすという、史上4例目の快挙を成し遂げた。
「やるかやられるかの勝負で、人生が決まると思った」 引退会見で彼が語ったこの言葉は、常に背水の陣で土俵に上がっていた彼の覚悟を象徴している。15日制でのワーストタイ記録(11勝4敗)での優勝も、裏を返せば、いかに効率よく、そして執念深く勝利を捥ぎ取るかという「技術と精神の融合」の産物であった。
■ファンとの絆、そして未来へ
2025年10月4日に両国国技館で行われた「貴景勝引退 湊川襲名披露大相撲」には、多くのファンや関係者が詰めかけ、その門出を祝った。断髪式後の公式サイトには「皆さまのおかげで無事に終えることができました」と感謝の言葉が綴られている。
現在、3月場所の開催期間中ということもあり、審判業務や解説、NHKラジオ「ハッキヨイ!もっと大相撲」への出演など、公の場での露出も増えている。カメラに映るたびにSNSでは「細くなりすぎて別人」「スーツ姿が格好いい」といった声が上がるが、その眼光の鋭さは現役時代さながらだ。
29歳という若さで名門部屋の主となった湊川親方。大関・貴景勝として築き上げた「押し相撲」の魂は、今度は教え子たちの腕を通して、再び土俵の上で躍動することだろう。体はスリムになっても、相撲に対する情熱に一分の翳りもない。湊川部屋の快進撃は、まだ始まったばかりだ。
(ニュース記者・署名)
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