台東区麻疹:0歳児が感染力強い時期に区役所訪問—職員150人緊急健康観察
ニュース要約: 東京都台東区で、海外由来とみられる0歳の男児が麻疹に感染。未接種の男児は感染力が最も高い時期に台東区役所を訪問しており、区は接触した職員約150人を緊急健康観察中。都民に対し、症状が出た場合は公共交通機関を避け受診するよう強く呼びかけている。
【緊急ルポ】台東区で麻疹感染、0歳男児が区役所訪問 職員150人健康観察—海外輸入症例、未接種乳児のリスク浮き彫りに
(2025年12月14日 東京発)
2025年12月、東京都台東区において、生後間もない0歳の男の子が麻疹(はしか)に感染していることが確認され、区内及び都民の間で感染拡大への懸念が急速に広がっている。当該患者は麻疹ワクチン(MRワクチン)を未接種であったことに加え、感染力の極めて高い時期に台東区役所を訪問していたことが判明。東京都および台東区は、接触した可能性のある職員約150人を対象に緊急の健康観察を実施しており、公衆衛生当局は都民に対し厳重な注意喚起を呼びかけている。
感染力の強い時期に区役所を訪問
東京都が公表した情報及び関係者への取材によると、感染が確認されたのは0歳の男の子である。この男の子は、麻疹の標準的なワクチン接種対象年齢(1歳以上)に達しておらず、ワクチン接種歴はなかった。
タイムラインは以下の通りである。
患者は11月28日に発熱、咳、鼻汁などの風邪様症状を発現し、発病が確認された。これは麻疹の感染力が最も高い時期の始まりを示す。その後、12月1日に海外(ベトナム)から日本へ入国。そして翌12月2日の午後2時から午後5時の間、発疹が出現する直前の感染リスクが最も高い状態で台東区役所を訪問していた。
12月5日に医療機関を受診し、麻疹と診断された。症状は発熱、咳、鼻汁に加え、麻疹特有の口腔内頬粘膜に出現するコプリック斑、全身の発疹を伴っていた。
管轄保健所は、12月2日の区役所訪問時に不特定多数の利用者と接触があった可能性を重視。特に、長時間の滞在が確認されたことから、区役所の窓口業務にあたっていた職員約150人に対し、潜伏期間(10〜12日)を考慮した健康観察を実施中である。
2025年傾向:海外由来の輸入症例が連鎖
今回の台東区 麻疹事例は、2025年を通じて東京都内で散発的に報告されている「輸入症例」に端を発する感染連鎖のリスクを改めて浮き彫りにした。東京都内の2025年の麻疹報告数は既に複数に上っており、特に東南アジア諸国(ベトナム、タイ、マレーシアなど)由来の遺伝子型(B3型やD8型)が確認されている。今回の0歳男の子の事例も、ベトナムからの入国直後の発病であり、海外での感染が推定されている。
専門家は、麻疹ウイルスは空気感染、飛沫感染、接触感染の全てで伝播し、免疫を持たない人が感染者と接触した場合、ほぼ100%感染すると指摘する。特に乳幼児や免疫不全者は重症化のリスクが高く、肺炎や脳炎といった命に関わる合併症を引き起こす危険性がある。
行政当局の対応と都民への呼びかけ
台東区と東京都は、今回の事例を受け、区役所利用者への注意喚起を強化している。
台東区役所を12月2日の午後2時から午後5時の間に利用した住民に対し、12月16日頃までの潜伏期間中に発熱(38℃以上)、咳、発疹などの麻疹を疑う症状が出た場合は、絶対に公共交通機関を利用せず、事前に医療機関へ電話連絡し、「台東区 麻疹患者との接触の可能性がある」旨を伝えた上で、医療機関の指示に従って受診するよう強く求めている。
また、東京都感染症担当窓口は、今回の事例はMRワクチン未接種の乳児が海外由来の感染に晒された典型例であるとし、都民に対し改めてワクチン接種の重要性を強調した。特に、これから海外渡航を予定している者や、1歳以上でまだMRワクチンを接種していない者、あるいは接種回数が不足している者(通常、1歳時と小学校入学前の計2回)は、速やかにかかりつけ医に相談し、接種を完了することが最善の予防策となる。
公衆衛生当局は現在も疫学調査を継続しており、区役所職員以外の接触者や、二次感染者の有無について厳重な監視を続けている。この台東区 麻疹事例が、地域社会におけるさらなる感染拡大の引き金とならないよう、都民一人ひとりの迅速かつ適切な対応が求められている。(了)
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