スマイルジャパン、開催国イタリアに惜敗で崖っぷち。志賀紅音の執念ゴールも届かず、運命のスウェーデン戦へ
ニュース要約: ミラノ・コルティナ五輪のアイスホッケー女子1次リーグで、日本代表「スマイルジャパン」がイタリアに2-3で惜敗。志賀紅音のビデオ判定によるゴールで猛追するも、格下相手に痛恨の連敗を喫しました。通算1勝2敗で準々決勝進出に暗雲が立ち込める中、2月10日の格上スウェーデン戦での勝利が絶対条件となる運命の正念場を迎えています。
【ミラノ発】際どい判定の末、スマイルジャパンに暗雲――。
2026年ミラノ・コルティナ五輪のアイスホッケー女子1次リーグB組で、世界ランキング8位の日本代表「スマイルジャパン」が正念場を迎えている。現地時間2月9日に行われた開催国イタリア(同18位)との一戦は、志賀紅音(しが・あかね)の執念のゴールで1点差に詰め寄る猛追を見せたものの、2―3で惜敗。通算成績を1勝2敗とし、準々決勝進出へ向けて極めて厳しい状況に追い込まれた。
志賀紅音、ビデオ判定を覆す執念のゴール
試合は第2ピリオドを終えて1―3とリードを許す苦しい展開。しかし第3ピリオド、スマイルジャパンの反撃の口火を切ったのはエースの一翼、志賀紅音だった。ゴール前の混戦から放たれたシュートは、イタリア守備陣に阻まれゴールライン付近ではじき出されたかに見えた。
会場が騒然とする中、ビデオ・サポート・システムによる検証が行われ、長い沈黙ののち、審判の手がセンターに向けられた。ゴールラインをわずかに割ったと認定された。志賀紅音の今大会を象徴する泥臭くも価値あるゴールにより、チームは1点差まで迫ったが、終盤の6人攻撃も実らず、開催国の粘りの前にあと一歩届かなかった。
志賀紅音は初戦のフランス戦(3―2で勝利)後、「絶対に3ポイントを取りたかった」と語っていたが、ドイツ、イタリアを相手に痛恨の連敗。格下相手の黒星は、勝ち点計算を大きく狂わせる結果となった。
世界ランキングと「シード順」の壁
女子アイスホッケーにおける「アイスホッケー女子 世界ランキング(IIHFランキング)」は、単なる実力の指標以上の意味を持つ。ランキングは過去4年間の世界選手権や五輪の成績をポイント化して算出され、グループ分けやシード順に直結する。
現在、日本は世界ランキング8位。上位5カ国(アメリカ、カナダ、フィンランド、チェコ、スイス)との間には依然として「7位以上の壁」が存在するが、それ以上に深刻なのが、B組内でのライバル国との熾烈な順位争いだ。今回の敗戦で、ランキング18位のイタリアに金星を献上したことは、今後の代表活動におけるシード権争いにも影を落としかねない。
五輪のような短期決戦では、同勝ち点で並んだ際に「大会前のシード順(ランキング上位)」が最終的な順位決定の鍵となるケースもある。スマイルジャパンが目指す4強進出、そしてメダル獲得という悲願達成のためには、常にランキングを維持・向上させ、有利な組み合わせを勝ち取ることが不可欠となっている。
スウェーデン戦、運命の2月10日
1次リーグの最終戦は、10日に行われるスウェーデン(世界ランキング6位)戦だ。スウェーデンは現在3連勝と絶好調で、日本にとっては格上の強敵である。しかし、準々決勝進出へのわずかな望みを繋ぐためには、この試合での勝利が絶対条件となる。
「女子アイスホッケー」が国内でさらなる注目を集め、競技普及を加速させるためには、五輪での躍進が最大のカンフル剤となる。国内では日本女子アイスホッケーリーグ(JWHL)が北海道を中心に開催されているが、本州を含めた全国的な広がりやメディア露出は、まだ道半ばだ。
結びに:次代へ繋ぐホッケーの灯
志賀紅音、葵の姉妹を中心とした若い力が、世界ランキングの上位校をどこまで追い詰められるか。ドイツ戦、イタリア戦で見えた「守備の隙」と「決定力不足」という課題を、短期間でどう修正するかが問われている。
崖っぷちに立たされたスマイルジャパン。しかし、氷上の格闘技とも呼ばれる「ホッケー」の真髄は、最後まで諦めない姿勢にある。スウェーデン戦、日本中のファンが冬のミラノの空へ、勝利の願いを届ける。
(2026年2月10日・共同)
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