【ミラノ五輪】スマイルジャパン敗退の涙、エース志賀紅音が示した闘争心と女子アイスホッケーの未来
ニュース要約: 2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪の女子アイスホッケーで、日本代表「スマイルジャパン」はスウェーデンに0-4で敗れ、グループリーグ敗退を喫しました。世界トップとの決定力の差を痛感する中、海外リーグで活躍するエース志賀紅音が気迫溢れるプレーを披露。敗北の中で見えた守備の規律と個の突破力を課題に、2030年への新たな挑戦が始まります。
【現地リポート】スマイルジャパン、ミラノで見えた「現在地」と「未来」 ―― エース志賀紅音が背負う宿命
【2026年2月11日 ミラノ=共同】
イタリア・ミラノで開催されている冬季オリンピック。氷上の格闘技とも呼ばれる女子アイスホッケーにおいて、日本代表「スマイルジャパン」は苦境に立たされている。現地時間2月9日、グループリーグ突破を分ける大一番となったスウェーデン戦。結果は0-4の完封負け。北京五輪での準々決勝進出という歴史的快挙から4年、日本が直面したのは、世界トップクラスとの「埋まらない差」と、それを打破しようとする若きエース、志賀紅音(24)の執念だった。
氷上の激闘、スウェーデンに屈した「決定力」の差
現在、アイスホッケー女子世界ランキングで日本は8位、対するスウェーデンは7位。ランキング上は僅差に見えるが、氷上で展開された実力差は数字以上に残酷だった。
試合は第1ピリオド序盤から動く。日本の隙を突くスウェーデンの電光石火の先制点。スマイルジャパンは持ち前の粘り強い守備で応戦するも、第2、第3ピリオドと着実に追加点を許した。アイスホッケーにおいて、一度失った流れを引き戻すのは容易ではない。日本は数少ないパワープレーのチャンスを得るも、スウェーデンの堅強な守備ブロックを崩せず、無得点のまま試合終了のホイッスルを聞いた。
主将の小池詩織が「出だしの失点が響いた。メダルまでの距離を改めて痛感した」と語る通り、序盤の集中力と、チャンスを確実にものにする決定力の不足が敗因となった。
孤高のエース・志賀紅音が見せた「闘争心」
この沈滞したムードの中で、一際異彩を放ったのがFWの志賀紅音だ。現在はスウェーデン女子プロリーグの名門「ルレオ」でプレーする志賀は、日本代表の攻撃の核である。北京五輪での2ゴール以降、彼女は日本の「得点源」としての期待を一身に背負い、北欧の地でその腕を磨いてきた。
スウェーデン戦の第3ピリオド、象徴的なシーンがあった。相手選手の執拗なマークに遭いながらも、ゴール前へ突進する志賀。激しい接触の末、感情を爆発させた彼女は相手選手と一触即発の事態となり、ペナルティを課された。規律が重んじられるホッケーにおいて反省すべき行為ではあるが、それは同時に、冷静沈着な日本チームの中で、誰よりも勝利に飢えていた彼女の「闘争心」の表れでもあった。
「足りない部分が見つかった。この悔しさを糧に、4年後には必ずレベルアップした姿を見せたい」。試合後、志賀は前を向いた。スマイルジャパンのエースとして、世界との差を誰よりも肌で感じている彼女だからこそ、その言葉には重みがある。
世界ランキングの壁と、ミラノ・コルティナ五輪への展望
アイスホッケー世界ランキングにおいて、10位以内を維持し続けている日本だが、上位のカナダ、アメリカ、そしてスウェーデンといった欧米列強との壁は依然として厚い。今回のオリンピック アイスホッケー女子大会を通じ、日本は1勝3敗という厳しい戦績でグループリーグ敗退を喫した。
しかし、絶望ばかりではない。国内では、全日本女子アイスホッケー選手権などの開催を通じ、競技の普及が着実に進んでいる。志賀紅音という、海外リーグで揉まれる「次世代のスター」の存在は、日本国内のアイスホッケー少女たちの大きな憧れとなっている。
女子アイスホッケーの未来は、この敗北をどう消化するかにかかっている。今回のミラノ大会で見えた「守備の規律」と、志賀が体現した「個の突破力」の融合。それが実現したとき、スマイルジャパンは再び世界の舞台で輝きを放つはずだ。
氷の上で流した涙を、ミラノの冷たい風が乾かしていく。志賀紅音とスマイルジャパンの挑戦は、2030年への新たなスタートラインに立ったばかりだ。
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