志村けんの笑いは永遠に!国境・世代を超える「アイーン」の衝撃とドリフの絆
ニュース要約: 没後も輝きを増す「笑いの王様」志村けんさんの功績を特集。世界各国で愛されるキャラクターの魅力や、加藤茶・高木ブーらドリフターズの現在、聖地・東村山での再開発と「志村けんの木」の行方まで、昭和から令和へと受け継がれる笑いのDNAと、時代を超えて響き続けるその普遍的な芸術性を深く掘り下げます。
【独自の視点】志村けんが繋ぐ「笑いのバトン」――国境と世代を超えて響くドリフの魂
日本中が深い悲しみに包まれたあの日から、間もなく6年が経とうとしている。2020年3月、新型コロナウイルスによる合併症で急逝した「笑いの王様」志村けんさん。その三回忌ならぬ七回忌を前に、今再び、志村さんと彼が人生を捧げた「ザ・ドリフターズ(ドリフ)」の功績に、かつてない注目が集まっている。
世界が選ぶ「アイーン」の衝撃
2月23日(月・祝)、フジテレビ系で放送される特別番組『志村けんのコント総選挙ザ・ワールド!』は、まさに志村さんの笑いが「普遍」であることを証明する試みだ。番組では、アメリカ、フランス、台湾といった海外で志村さんのコントを上映し、人気投票を実施。国境を超えて愛されるキャラクターのナンバーワンを決定する。
「変なおじさん」「ひとみばあさん」「バカ殿様」……。志村さんが生み出したキャラクターたちは、言葉の壁を軽々と飛び越える。それは、彼が心酔していたサイレント映画や、ソウルミュージックのリズムを笑いに取り入れた「動き」と「間」の芸術だからだ。現代のSNS時代において、TikTokやYouTubeで「アイーン」や「東村山音頭」が若者の間でミーム化し、パロディ動画が量産されている現状は、志村さんの笑いがデジタルネイティブ世代にも新鮮な刺激として受け入れられている証左と言えるだろう。
ドリフの絆と加藤茶、高木ブーの現在
番組には、盟友であるザ・ドリフターズの加藤茶、高木ブーもゲスト出演する。仲本工事さんも2022年に帰らぬ人となり、現在、存命のメンバーは二人となった。しかし、彼らの歩みは止まっていない。
90歳を超えた高木ブーは、今や「最高齢のストリーマー」として、ニコニコ生放送やYouTube、Instagramで積極的に発信を続けている。ウクレレを奏で、かつてのコントを自ら実況する姿は、「生涯現役」を貫いた志村さんの姿勢と重なる。加藤茶と共に、二人は今も「ザ・ドリフターズ」の看板を背負い、昭和から令和へと笑いのDNAを受け継ごうとしている。
聖地・東村山に吹く風
志村さんの「心の拠り所」であった東京都東村山市。東村山駅東口に立つ、袴姿で「アイーン」のポーズをきめる銅像は、今もファンの聖地巡礼が絶えない。2021年の建立以来、この像は、故郷を愛し、故郷に愛されたコメディアンの象徴となっている。
現在、東村山駅周辺は2028年の完成を目指した再整備工事の真っ只中だ。一部で懸念されているのは、1970年代に志村さんが植樹した「志村けんの木(ケヤキ)」の行方である。都市開発の中で伐採の危機も囁かれているが、地元ではクラウドファンディングによる移設や木材の再活用も検討されている。形を変えても、志村さんがこの地に残した足跡を消してはならない――そんな市民の強い意志がそこにはある。
継承される「マンネリの凄み」と課題
一方で、コンプライアンスの波がかつてのコントに押し寄せている現実もある。昭和の時代には許容されていた表現が、現代の価値観では「再放送NG」となるケースも少なくない。しかし、志村さんのコントが持つ「マンネリの凄み」は、単なる繰り返しではない。常に最新の流行を取り入れ、計算し尽くされた型の中で、いかに「今」の観客を驚かせるかという、ストイックなまでの舞台芸術であった。
現在、東京・北千住で開催中の「ザ・ドリフターズ結成60周年記念展」では、約450点の貴重な小道具が展示されている。一見するとバカバカしいタライやセットの裏側には、作り手の凄まじい執念が宿っている。
没後、時間が経過すればするほど、志村けんという存在の大きさが浮き彫りになる。「志村がいれば……」という嘆きではなく、「志村が残した笑いをどう楽しむか」。23日の特番は、私たちにそんな新しい時代の「笑いとの向き合い方」を提示してくれるに違いない。(文・メディア戦略担当記者)
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