つけ麺の雄「六厘舎」が松屋フーズ傘下に!「舎鈴」全国拡大と異例の“値下げ”戦略で市場席巻へ
ニュース要約: 濃厚魚介つけ麺で知られる「六厘舎」を運営する松富士食品が、2025年12月に松屋フーズHDの完全子会社となった。経営基盤を強化し、姉妹ブランド「舎鈴」の全国展開を加速させる。特に注目すべきは、原材料高騰下での一部メニューの「恒久的な値下げ」戦略だ。舎鈴は関西進出を本格化させ、大阪梅田に新店舗をオープンするなど、市場拡大を目指す。
濃厚魚介つけ麺の雄「六厘舎」、松屋フーズ傘下で新体制へ—2025年、価格据え置きと「舎鈴」全国展開で市場拡大目指す
【東京】 つけ麺ブームの火付け役として知られ、東京駅の「東京ラーメンストリート」などで常に長蛇の列を作る人気店「六厘舎」が、2025年12月、経営体制の大きな転換期を迎えた。牛丼チェーン「松屋」などを展開する松屋フーズホールディングス(HD)は15日、六厘舎を運営する松富士食品を完全子会社化すると発表。創業20周年という節目を迎え、高認知度のブランド力と安定した経営基盤を武器に、さらなる店舗網の拡大と大衆化を加速させる構えだ。
経営安定化と恒久的「値下げ」戦略
松屋フーズHDが六厘舎ブランドを傘下に収めた最大の狙いは、高まる外食ニーズへの対応と、つけ麺市場における確固たる地位の獲得にある。六厘舎本体は都内に6店舗のみだが、その姉妹ブランドである「舎鈴」は、関東を中心に急速に店舗網を広げており、この成長性を松屋グループの資本力とノウハウで支える形となる。
特筆すべきは、2025年の価格戦略だ。原材料費やエネルギーコストが高騰する中、六厘舎は2022年に一度値上げを実施したものの、創業者の三田遼斉氏の意向もあり、2025年4月18日以降、一部メニューの価格を恒久的に「値下げ」した価格で運営している。この「良心的価格設定」は、顧客満足度を維持し、ブランドの定着を図るための戦略的な一手と見られており、物価高に苦しむ消費者からの支持を集めている。
「舎鈴」ブランドが関西進出を加速
六厘舎本体の新規出店は確認されていないが、成長の牽引役となっているのが、より大衆向けに展開される「舎鈴」ブランドである。
舎鈴は2025年に入り、関東圏でのドミナント戦略を強化しつつ、関西エリアへの進出を加速させている。6月には舎鈴 国分寺店(東京都)が、9月には舎鈴ブランチ 横浜南部市場店(神奈川県)がオープン。そして、11月には兵庫県初出店となる舎鈴 阪急西宮ガーデンズ店をオープンさせ、関西圏での認知度向上に努めてきた。
この流れを受け、いよいよ大阪の中心地に進出する。2025年12月17日には、ターミナル駅直結の商業施設「リンクス梅田店」に、大阪2店舗目となる新店舗のオープンを控えている。これは、六厘舎グループが安定した資本の下、全国規模での展開を目指す明確なサインであり、今後の関西進出の加速が期待される。
変わらぬ商品力と「待ち時間」の課題
六厘舎のブランド力を支えるのは、その圧倒的な商品力だ。2025年に入っても、濃厚な魚介豚骨スープと極太麺が絡み合う「つけめん」は健在。限定メニューとして「海老つけめん 焔」や「特製辛つけめん」などを投入し、顧客の飽きさせない工夫を続けている。
その評価は各種ランキングにも現れており、2025年の「食べログ ラーメン TOKYO 百名店」に選出されるなど、つけ麺部門のトップクラスを維持している。
しかし、その人気ゆえの課題も依然として残る。特に六厘舎TOKYO(東京ラーメンストリート店)では、待ち時間の長さが常態化しており、平日ランチ帯で30〜60分、土日祝の混雑状況では60〜120分が目安となっている。この行列の長さは、高評価の裏返しであると同時に、回転率の向上や客席数の確保が今後の課題となる。
年末年始(2025〜2026年)の営業スケジュールも既に公開されており、東京駅店などは通常営業を維持するものの、一部店舗では短縮営業や休業が予定されているため、訪問時には事前の確認が推奨される。
松屋フーズHDの傘下に入り、安定した経営基盤を得た六厘舎グループ。主力ブランドの「六厘舎」で高いクオリティを維持しつつ、「舎鈴」で全国的な大衆化を進めるという二段構えの戦略は、日本の外食産業における新たな成長モデルとなるか、注目が集まる。
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