増田陸が伝説ドネアを8回TKO!WBA世界挑戦権獲得でバンタム級新時代へ
ニュース要約: 横浜で開催されたWBA世界バンタム級挑戦者決定戦にて、増田陸が元5階級制覇王者のノニト・ドネアに8回TKO勝利。冷静な試合運びで7回にダウンを奪い、レジェンドを撃破しました。この勝利で増田は現王者・堤聖也への指名挑戦権を獲得。プロ10戦目で世界王座奪取へ王手をかけ、日本のバンタム級戦線に新たな怪物が誕生しました。
世代交代の左、伝説を撃ち抜く――増田陸がノニト・ドネアに8回TKO勝利、WBA世界挑戦権を獲得
【横浜】日本のバンタム級に、新たな怪物がその名を刻んだ。2026年3月15日、横浜BUNTAIで開催された「U-NEXT BOXING 5」のメインイベント。WBA世界バンタム級挑戦者決定戦において、同級4位の増田陸(28=帝拳)が、元5階級制覇王者の「フィリピンの閃光」ノニト・ドネア(43=フィリピン)を8回TKOで破る大物食いを演じた。
この勝利により、増田はWBA世界バンタム級王者への指名挑戦権を獲得。プロ10戦目にして、世界王座奪取への最終ステップを鮮やかに踏み出した。
冷徹な戦略で「伝説」を封じ込める
試合前、増田は「ボクシングへの情熱の炎を、冷静に消火したい」と語っていた。その言葉通り、リング上の増田は驚くほど沈着だった。
序盤、増田は手数を抑え、右ジャブを軸にした距離の支配に徹した。対するドネアは43歳という年齢を感じさせない鋭い踏み込みを見せ、かつて世界を震撼させた左フックを狙う構えを見せる。しかし、増田は大和心トレーナーと共に練り上げた「プラン通り」のボクシングを展開。ドネアの強打を空転させ、中盤から徐々に自慢の左ストレートを機能させていった。
試合が大きく動いたのは7回終了間際だ。増田の放った鮮烈な左ストレートがドネアの顔面を捉え、レジェンドをキャンバスに沈めた。ダウンから立ち上がったドネアだったが、ダメージの蓄積は隠しようもなかった。続く8回、増田がさらに追撃の手を緩めず攻め立てると、ドネア陣営からタオルが投入。1分12秒、レフェリーが試合を止めた。
「必ず世界チャンピオンになります」――増田が誓う新時代
試合後のリング上で、増田は「勝つことができてホッとしています。ドネア選手は後半になっても目が死んでいなかった。本当にリスペクトしています」と、かつての憧れでもあった偉大な先達への敬意を口にした。
プロ戦績を10戦9勝(9KO)1敗とした増田。唯一の敗戦は2023年、現WBA世界バンタム級王者の堤聖也(角海老宝石)に喫したものだ。今回の挑戦者決定戦を制したことで、増田には堤へのリベンジマッチ、そして世界王座奪取の最高の舞台が用意されることになる。
会見の最後、増田は力強く言い切った。 「必ず世界チャンピオンになります。そのために、さらに精進していきます」
混迷のWBAバンタム級戦線に一石
今回の増田陸による金星は、国内外のボクシング界に大きな衝撃を与えている。WBAランキング1位に君臨していたドネアを、4位の増田が力の差を見せて退けたことで、バンタム級の勢力図は一気に塗り替わった。
現在、バンタム級は日本人選手が複数の主要団体で王座を保持する「黄金時代」を迎えている。WBAでは堤聖也が王座に君臨し、さらにランキング上位には那須川天心や井岡一翔といったスター選手が名を連ねる。増田の台頭は、この階級の競争をより一層激化させることは間違いない。
43歳のドネアは、試合後の会見こそ欠席したものの、関係者を通じて「増田選手におめでとうと言いたい。素晴らしいボクサーだ」とコメントを残した。一つの時代が終わり、新たな怪物が世界へと羽ばたく。2026年春、日本のボクシングファンは、増田陸という新たな希望の誕生をその目撃者となった。
用語解説:WBA世界バンタム級挑戦者決定戦 世界王座への挑戦権を決定する試合。この試合の勝者は、現王者に対して公式に戦いを挑む権利(指名挑戦権)を得る。今回の勝利により、増田は現王者・堤聖也への挑戦が義務付けられる形となる。
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