【土俵際の逆襲へ】技巧派・翠富士が挑む3月場所、「肩透かし」の進化と静岡の期待
ニュース要約: 大相撲3月場所を前に、再起をかける伊勢ヶ濱部屋の翠富士に注目が集まっています。幕内最軽量ながら代名詞の「肩透かし」を武器に巨漢と渡り合う翠富士。今場所は西前頭15枚目という正念場ですが、地元の静岡県焼津市からの熱い声援を背に、再び技能賞を争うような活躍と三役への足がかりを目指します。小兵の星が見せる技術の進化に期待が高まります。
【土俵際からの逆襲へ】伊勢ヶ濱部屋の技巧派・翠富士、正念場の3月場所 「肩透かし」の進化と地元・静岡の熱い期待
【東京・両国国技館、2026年3月7日】 大相撲3月場所(春場所)の初日を明日に控え、土俵を取り巻く緊張感が高まっている。今場所、再起をかける一人の力士に注目が集まっている。伊勢ヶ濱部屋所属、静岡県焼津市出身の翠富士だ。
先場所(1月場所)では、東前頭12枚目の地位で6勝9敗という結果に終わった。初日から阿炎、友風、千代翔馬、翔猿を破る4連勝というロケットスタートを切ったものの、中盤から失速。中日に負け越しが確定するという苦しい展開を強いられた。しかし、終盤に見せた粘りは特筆に値する。一時は連敗に沈みながらも、10日目の千代翔馬戦を機に星を戻し、千秋楽まで土俵を盛り上げた。この「土俵際の粘り」こそが、翠富士の真骨頂と言えるだろう。
幕内最軽量の武器、「肩透かし」の現在地
翠富士を語る上で欠かせないのが、代名詞とも言える決まり手「肩透かし」だ。身長174センチ、体重116キロと、幕内力士の中では際立って小柄な体躯。その体で200キロ近い巨漢たちと渡り合うために磨き抜かれたのが、相手の力を利用して鮮やかに転がすこの技だ。
かつて2021年1月場所で技能賞を獲得した際も、この肩透かしが評価の柱となった。しかし、最近のデータによれば、対戦相手も徹底した「翠富士対策」を講じてきている。相手に潜り込ませない、あるいは肩を貸さない立ち合いを徹底される中で、翠富士は新たな進化を迫られている。
今場所の番付は西前頭15枚目。幕内下位まで番付を下げた今場所は、まさに正念場となる。再び三役(小結・関脇・大関)への足がかりを築くためには、まずは2桁勝利、あるいは技能賞を争うような内容の濃い相撲が求められる。
「ふじっぴー」と共に背負う、静岡の期待
翠富士の背中を押すのは、故郷・静岡県からの熱烈な声援だ。近年、静岡県出身力士の活躍は目覚ましく、県内では「相撲王国・静岡」の再興が叫ばれている。特に翠富士は、静岡県のイメージキャラクター「ふじっぴー」を刺繍した化粧まわしを着用しており、県民にとっての「象徴」的な存在となっている。
2024年の焼津巡業では、平日開催にもかかわらず会場を埋め尽くすファンが押し寄せた。かつて川勝平太知事(当時)からも「見事でした」と称賛を受けたその存在感は、今や一力士の枠を超え、地域の活性化にも一役買っている。同部屋の弟弟子である熱海富士が新小結に昇進するなど、部屋勢も活気づく中、「先を越された悔しさもあるはず。切磋琢磨して再び上位を脅かしてほしい」と地元のファンは期待を寄せる。
3月場所の展望:序盤戦が鍵
明日から始まる3月場所、翠富士はどのような戦いを見せるのか。 序盤の5日間では、先場所10勝を挙げ勢いのある阿炎や、曲者の翔猿といった実力者との対戦が予想される。ここで白星を先行させ、波に乗れるかどうかが今場所の浮沈を占うだろう。
SNS上では、少女漫画を愛読し「キュンキュンしたい」と語る茶目っ気たっぷりの素顔が「ギャップ萌え」として女性ファンや若年層の支持を集めている翠富士。しかし、一度一文字の口を結んで土俵に上がれば、その表情は「勝負師」へと一変する。
「どんなに大きくても、力があっても、技術で勝てるのが相撲の醍醐味」。 小兵の星・翠富士が、春の大阪(3月場所)で再び「肩透かし」の旋風を巻き起こすか。その一挙手一投足から目が離せない。
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