16歳の表現者・黒川想矢の現在地。映画『怪物』から3年、写真集『コバルト』と最新作で魅せる変貌
ニュース要約: 映画『怪物』で注目を浴びた黒川想矢が16歳となり、俳優として新たな飛躍を遂げています。2026年3月公開の映画『青い鳥』や1st写真集『コバルト』の発売、声優への初挑戦など多方面で活躍。舘プロ所属のもと、謙虚な素顔を持ちながらも、是枝裕和監督も認める圧倒的な演技力で日本映画界の次世代を担う存在として進化し続ける彼の今に迫ります。
【深層探訪】新時代の「怪物」黒川想矢が見せる、静かなる変革の鼓動――。16歳の素顔と飛躍の現在地
(2026年3月12日 共同通信・文化部)
2023年、是枝裕和監督の映画『怪物』で世界を震撼させた少年、黒川想矢。当時13歳だった彼は、カンヌ国際映画祭のレッドカーペットを踏み、日本アカデミー賞やブルーリボン賞といった名だたる新人賞を総なめにした。あれから3年。2026年3月現在、16歳となった彼は、単なる「天才子役」の枠を脱ぎ捨て、一人の「表現者」として新たなステージへと足を踏み入れている。
最新作の公開が相次ぐ今、黒川想矢の現在地とその変貌の軌跡を追った。
2026年、銀幕に刻まれる「青」の記憶
現在、映画ファンの間で熱い視線を集めているのが、今月6日に公開されたばかりの映画『青い鳥』だ。東宝のクリエイティブプロジェクト「GEMNIBUS vol.2」の一編として制作された本作で、黒川は森七菜と共演。北海道の壮大な景色をバックに、孤独と交流の間で揺れ動く少年を瑞々しく演じている。「人と人との分かり合えなさ」という普遍的で重厚なテーマに対し、黒川が放つ透明感のある佇まいは、観る者の心に静かな波紋を広げている。
黒川の快進撃はこれに留まらない。4月24日公開予定の『ARCO/アルコ』では、初の日本語吹き替え声優に挑戦。さらに6月19日には、来宮亮役を務める映画『免許返納!?』の公開も控えている。2025年に公開された吉沢亮主演の話題作『国宝』で見せた圧倒的な少年時代の演技は記憶に新しく、その評価は第17回TAMA映画賞最優秀新進男優賞などの連続受賞という形でも証明された。
業界内では、彼の演技を「末恐ろしい」と評する声が絶えない。是枝監督をして「役を自分のものにする力が飛び抜けている」と言わしめたその才能は、キャリアを重ねるごとに深化している。
「陰キャ」を自認する少年の、内なる情熱
スクリーンの中での圧倒的な存在感とは裏腹に、素顔の黒川は驚くほど謙虚で等身大だ。
自身の性格を「静かというより陰キャな感じ」と分析し、他者との距離感に悩むこともあると素直に明かす。そんな彼が現在、私生活で情熱を注いでいるのが、学校の「写真部」での活動だ。「青」をテーマにシャッターを切る日々の中で、最近では学校の賞を受賞したという。
「いろんな視点があることを知れたのが大きな経験」と語る黒川。その観察眼は、役作りにも直結している。2026年3月3日に発売された1st写真集『コバルト』には、俳優としての表情とは異なる、16歳の少年としての「今」が切り取られている。演じることへの向き合い方も変化しており、「無心になれる瞬間」を大切にしながらも、最近では「感覚だけではなく、意識的な切り替えができるようになりたい」と、技術面での向上心も覗かせる。
舘プロ所属と「背伸びしない」挑戦
現在の黒川を支える大きな基盤の一つが、名優・舘ひろしが代表を務める「舘プロ」への所属だ。舘からは「なんでも一回はチャレンジしてみたほうがいい」との助言を受け、初のランウェイなど未知の領域にも積極的に飛び込んでいる。「今、すごく幸せ」と語るその表情からは、信頼できる環境で着実に成長している充実感が伝わってくる。
また、ファッション界からの注目度も極めて高い。2025年末から2026年にかけて、『ピクトアップ』の表紙を飾ったほか、『CanCam』『MEN'S NON-NO』『Ray』といった主要誌に次々と登場。モードなレザー着こなしから、「国宝級」と称される愛らしい素顔まで、多面的な魅力を振りまいている。10代から20代を中心に幅広い支持を集める彼の広告価値は、今後ますます高まっていくことが予想される。
2026年、その先に見据える景色
2023年の『怪物降臨』から3年。黒川想矢は、かつての異名を過去のものにするほどの進化を見せている。是枝監督や吉沢亮といった第一線の表現者たちから吸収したエッセンスを、自らの血肉へと変えてきた。
「自分らしく背伸びせず、とにかく楽しんで生きていけたら」
そう、2026年の抱負を語る若き才能は、日本映画界の宝として、今まさに大いなる羽ばたきの時を迎えている。静かなる闘志を「青」の情熱に変えて、黒川想矢の物語は、まだ始まったばかりだ。
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