【競輪賞金ランキング最終決戦】古性・吉田が僅差で頂上へ！GP出場権を巡る熾烈な攻防

2025年 競輪賞金ランキング最終盤：古性・吉田が僅差で頂上決戦へ、グランプリ出場権を巡る熾烈な攻防

導入：最終G1「競輪祭」が運命を分ける

2025年の競輪界は、年末の頂上決戦「KEIRINグランプリ」出場権を巡り、かつてないほどの激戦を繰り広げている。出場資格の主要な基準となる競輪賞金ランキングは、11月下旬現在、トップ戦線からボーダーラインまでの全ての順位で、熾烈な賞金積み上げ競争が続いている。

特に、11月19日から開催される最終G1レース「朝日新聞社杯競輪祭」は、この競輪賞金ランキングに決定的な影響を与える最終決戦の場となる。この一戦の結果が、今年の賞金王の座、そしてグランプリ出場権の行方を左右する。

トップ戦線分析：古性優作と吉田拓矢、僅差の賞金王争い

現在の競輪賞金ランキングのトップを走るのは、古性優作選手（大阪・100期）だ。古性選手は既に約1億8200万円超という高額賞金を獲得しており、これは歴代トップランカーと比較しても遜色ない水準である。安定した成績とビッグレースでの強さが際立っている。

しかし、古性選手を猛追しているのが、2位の吉田拓矢選手（茨城・107期）だ。吉田選手の獲得賞金は約1億7700万円超であり、トップとの差は約500万円弱という極めて僅差。両者ともGⅠ優勝経験を持ち、賞金王の座を巡る争いは最終戦まで予断を許さない。

3位には、若手ながら圧倒的なスピードを誇る寺崎浩平選手（福井・117期）が約1億4200万円でつけており、この上位3名が他の追随を許さない賞金額を誇っている。

ボーダーラインの攻防：6位以下の選手が虎視眈々

KEIRINグランプリ出場権は、G1優勝者または競輪賞金ランキング上位者に与えられるが、最終G1を残す現在、ボーダーライン上の争いが激化している。

特にランキング6位以下の選手たちは、わずかな賞金差で入れ替わる可能性を秘めており、年末の「朝日新聞社杯競輪祭」での大勝負に全てを賭ける構図だ。郡司浩平選手（6位）や松本貴治選手（10位）ら、実力者が虎視眈々と逆転を狙い、GIIIやFIレースで着実に賞金を積み増し続けている。

この最終決戦で決勝進出を果たし、高額賞金を獲得できれば、一気にランキングを押し上げ、グランプリへの切符を掴むことができる。現在、3位から10位間の賞金差が縮まっており、最終的なランキング確定まで一瞬たりとも目が離せない状況となっている。

新鋭の台頭：世代交代の波がランキングを活性化

2025年の競輪賞金ランキングを語る上で見逃せないのが、若手・中堅選手の著しい躍進だ。彼らの活躍は、来シーズン以降の競輪界の勢力図を塗り替える可能性を秘めている。

注目すべきは、嘉永泰斗選手（熊本・113期）だ。G1優勝という実績を背景に、約8500万円の賞金を獲得し、ランキング上位に食い込んでいる。また、佐々木悠葵選手（群馬・115期）も継続的な好成績で約3400万円を突破。新山響平選手（青森・107期）は地道な賞金積み上げでトップ10前後を維持し、119期という若さの犬伏湧也選手（徳島）も、決勝進出を重ねて着実に賞金ランクを上げている。

これらの新鋭選手は、トップランカーへの挑戦者として、賞金争いをさらに活性化させており、彼らの成長は競輪シーンに新たな活気をもたらしている。

ガールズケイリン：佐藤水菜が独走、残る出場枠争いが激化

ガールズケイリンにおいても、KEIRINグランプリトライアルレース「競輪祭女子王座戦」を前に、競輪賞金ランキングを軸とした出場権争いが最終局面を迎えている。

女王佐藤水菜選手（神奈川）は、年間で複数のG1タイトルを獲得し、約2660万円の賞金で独走状態。年間グランドスラム達成の偉業も視野に入っており、賞金ランキング1位はほぼ確定的と見られている。

しかし、残るグランプリ出場枠を巡る争いは熾烈を極める。2位の児玉碧衣選手（福岡）を筆頭に、久米詩選手、尾崎睦選手、坂口楓華選手ら上位陣が僅差で追従しており、最終戦となる「競輪祭女子王座戦」での戦績が、文字通り「ラスト1席」を決定づけることになる。上位10名の間でわずか数百万の差が明暗を分ける状況であり、最終レースでの一発逆転劇への期待が高まっている。

2025年の競輪賞金ランキングは、ベテランの意地と新鋭の勢いが交錯する激戦の記録として刻まれようとしている。最終決戦「朝日新聞社杯競輪祭」の結果をもって、今年の賞金王、そしてグランプリ出場者が決定する。ファンは年末のビッグレースに向け、各選手の動向とランキングの最終確定を固唾を飲んで見守っている。