長期金利2.2%超えで国債人気が急騰!「変動10年」利回り1.39%で預金を圧倒
ニュース要約: 日本の長期金利が約27年ぶりとなる2.2%台に急騰。日銀の政策修正や財政拡張への警戒感が強まる中、2026年2月募集の個人向け国債(変動10年)は年1.39%と、大手銀行預金の3倍以上の利回りを記録しました。元本保証と金利上昇への追随性を備えた「守りの資産」として、新NISA時代における個人投資家の資金シフトが加速しています。
長期金利2.2%台へ急騰、個人向け国債に熱視線――「変動10年」は1.39%で預金を圧倒
【東京】 日本の債券市場で金利上昇が加速している。日銀の金融政策正常化と、政府の新政権による財政拡張への警戒感が相まって、長期金利の指標となる新発10年物国債の利回りは2026年2月初旬、約27年ぶりとなる2.2%台に到達した。この歴史的な国債金利の上昇を受け、個人の資産運用において「個人向け国債」の存在感が急速に高まっている。
2月5日から募集が始まった2月募集分の利率は、大手銀行の定期預金を大幅に上回る水準となり、インフレ下での「守りの資産」として投資家の資金シフトを促している。
過去最高水準の利率:預金利回りの「3倍以上」
財務省が発表した2026年2月募集分(第191回等)の個人向け国債 金利は、投資家の注目を集めるに十分な数字だ。
- 変動10年型:年1.39%(初回)
- 固定5年型:年1.66%
- 固定3年型:年1.39%
(いずれも税引前)
特筆すべきは、1年前(2025年2月)の変動10年型が0.7%前後であったことと比較し、この1年で利率が約2倍に急上昇している点だ。メガバンクの定期預金金利が上昇局面にあるとはいえ、依然として0.3%〜0.5%程度に留まる中、個人向け国債はその3倍以上の利回りを提供している。
市場関係者は「これまで預金一択だった層が、元本保証がありながらより高い利回りを享受できる国債へ目を向け始めている」と指摘する。
なぜ今、金利が上がっているのか
市場を揺るがしているのは、日銀による追加の政策修正への懸念だ。2026年2月3日時点で、10年物国債利回りは2.26%に達した。加えて、高市政権による食料品消費税ゼロ検討など、拡張的な財政政策が財政悪化を招くとの思惑が広がり、国債の売り(金利の上昇)に拍車をかけている。
イールドカーブ(利回り曲線)も急峻化しており、20年物国債利回りは3.19%、30年物は3.58%を記録。金利上昇局面で真価を発揮するのが、個人向け国債の「変動10年型」だ。この商品は「基準金利(10年固定利付国債)×0.66」で半年ごとに適用利率が更新されるため、今後さらに市場金利が上がれば受取利息も増える「インフレ・金利上昇に強い」設計となっている。
新NISA時代における「守りの要」
2024年に始まった新NISA制度により、多くの個人マネーが株式市場へ流入した。しかし、2026年に入り市場のボラティリティ(変動)が高まる中、あえて「課税口座での個人向け国債」を選択する投資家が増えている。
個人向け国債はNISAの非課税枠の対象外だが、以下の3点で他の資産を圧倒する安心感がある。
- 元本保証: 発行元は日本国政府であり、満期時には必ず元本が払い戻される。
- 下限金利の保証: どんなに金利が低下しても、年0.05%の最低利率が保証される。
- 流動性の確保: 発行から1年経過すれば、直近2回分の利子相当額を支払うことでいつでも中途換金が可能で、元本割れのリスクがない。
資産運用に詳しい専門家は「新NISAの成長投資枠でリスクを取る一方で、生活防衛資金や確実に残したい現金を、大手銀行の低金利預金ではなく個人向け国債に振り分ける『ハイブリッド運用』が現在の正解」と語る。
投資判断の分かれ目
一方で、ネット銀行の一部では、キャンペーンを含め5年定期預金で1.4%程度の金利を提示するケースも出てきている。しかし、流動性と金利上昇への追随性を重視するならば、変動10年型の個人向け国債に一日の長がある。
今後の焦点は、今週末に控える衆議院選挙の結果だ。与党が勝利し、財政政策がさらに膨らむことになれば、長期金利はもう一段の上昇を見せる可能性がある。
「貯蓄から投資へ」というトレンドが加速する中、リスクを抑えつつ着実な利回りを求める個人投資家にとって、2026年2月というタイミングは、国債への資産配分を再考する歴史的な転換点となるかもしれない。
(2026年2月5日 共同通信・経済部)
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