北大で猛毒フッ化水素酸をかぶった大学院生死亡 救助に当たった学生2人も軽傷
ニュース要約: 北海道大学の理学部施設で男子大学院生が猛毒のフッ化水素酸をかぶり死亡した。救助に出た学生2人も軽傷。北大は原因究明を進めており、猛毒薬品を扱う研究現場の安全管理が問われている。
北大で猛毒フッ化水素酸をかぶった大学院生死亡 救助に当たった学生2人も軽傷
北海道大学で27日午前、理学部の施設内で男子大学院生が猛毒の「フッ化水素酸」をかぶり、死亡する事故があった。救助に当たった別の大学院生と大学生の2人も薬品に触れて軽傷を負った。北大や札幌北署が詳しい経緯を調べている。
読売新聞などが報じたところによると、27日午前8時25分頃、札幌市北区の北大から「薬品をかぶった人がいる」と119番通報があった。消防への通報は「学生が薬剤をかぶった」という内容だった。20代の男子学生3人が病院に搬送され、フッ化水素酸を浴びた大学院生1人の死亡が確認された。大学によると、大学院生1人が何らかの原因でフッ化水素酸をかぶり、助けようとした周囲の学生2人が巻き込まれたとみられる。救助に当たった2人も薬品に触れ、それぞれ病院に運ばれたという。
事故を受け、消防車や救急車など約10台が現場に出動し、建物内では除染作業が行われた。施設は一時閉鎖された。北海道放送など一部のメディアは、大学関係者から「学生が薬品をこぼした」との通報があったと伝えている。
フッ化水素酸は金属やガラスの加工などに使われる劇薬で、毒劇物取締法で毒物に指定されている。物を溶かす性質が強く、ガラスの洗浄などの用途にも使われる。薬品に詳しい昭和医科大学の沼澤聡名誉教授は「触れると化学熱症という形で、やけどと同じような皮膚障害が起きる」と解説し、「一滴触れてやけどになるのは間違いないが、すぐ命に関わるということではない」とも述べた。
過去にはフッ化水素酸が事件に悪用された事例もある。2012年には静岡県内で、男性が同僚だった女性の靴の内側にフッ化水素酸を付着させ、女性は左足の指4本を切断せざるを得ない重傷を負った。
北大は公式サイトで「学生の尊い命が失われる事態となったことを重く受け止める」とした上で、「本件を厳粛に受け止め、事故原因の究明に努めてまいります」とのコメントを発表した。同大は現在、関係機関と連携しながら事故原因などの調査を進めており、猛毒薬品を扱う研究現場の安全確保が改めて問われる形となった。
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