藤井聡太王将、防衛へ絶体絶命の窮地!第75期王将戦第5局、永瀬九段との背水の陣が開幕
ニュース要約: 将棋の第75期王将戦七番勝負第5局が栃木県大田原市で開幕。1勝3敗とカド番に追い込まれた藤井聡太王将は、永瀬拓矢九段を相手にタイトル防衛をかけた「背水の陣」で臨みます。敗れれば5冠後退となる大一番で、絶対王者が奇跡の逆転劇を見せるか、永瀬九段が王将位を奪取し勢力図を塗り替えるのか、日本中の注目が集まる運命の2日間を詳報します。
藤井聡太王将、防衛へ絶体絶命の窮地か――第75期王将戦七番勝負、運命の第5局が栃木・大田原で開幕
【大田原】将棋界の絶対王者、藤井聡太王将(23)に永瀬拓矢九段(33)が挑戦する「第75期ALSOK杯王将戦七番勝負」(毎日新聞社、スポーツニッポン新聞社主催)の第5局が8日午前9時、栃木県大田原市の「ホテル花月」で始まった。現在、藤井王将は対戦成績1勝3敗とカド番に追い込まれており、タイトル防衛に向けて一歩も引けない「背水の陣」で本局に臨む。
盤上の死闘:永瀬九段の「軍曹」たる執念が藤井を圧倒
今シリーズ、将棋ファンの予想を大きく裏切る展開が続いている。藤井王将はこれまで、王将戦において無類の強さを誇ってきた。第71期で渡辺明三冠(当時)を破って最年少王将となって以来、菅井竜也八段らを相手に圧倒的な勝率で防衛を重ね、現在は5連覇(永世王位獲得に続く永世王将資格への足がかり)を目指す立場にある。
しかし、挑戦者の永瀬九段がその高い壁をこじ開けた。第1局(静岡県掛川市)を137手の熱戦の末に先勝すると、藤井王将が第2局を取り返したものの、続く第3局(東京都立川市)、第4局(和歌山市)と永瀬九段が連勝。永瀬九段の代名詞である「負けない将棋」と徹底した研究が、藤井王将の精密な読みを上回る場面が目立っている。
現在、藤井王将は名人、竜王、王位、棋聖、棋王、王将の6冠を保持しているが、叡王と王座を伊藤匠二冠に奪われており、この王将位まで失冠することになれば、5冠へと後退することになる。全冠制覇(八冠独占)への復帰を狙う藤井王将にとって、この第5局はまさに今期最大の正念場と言えるだろう。
舞台は栃木・大田原:地域を挙げての熱狂
対局会場となった大田原市の「ホテル花月」は、長年タイトル戦を支えてきた由緒ある対局場だ。7日夜に開かれた前夜祭では、藤井王将が「非常に厳しい状況ですが、精一杯悔いのない指し手を重ねたい」と静かに闘志を燃やせば、永瀬九段は「一局一局、全力を尽くすのみです」と淡々と語った。
地元・大田原市では、この「至高の対決」を観光振興の絶好の機会と捉えている。対局に合わせて大判解説会や限定イベントが開催され、全国から多くの将棋ファンが集結。宿泊施設は満室状態が続いており、経済波及効果への期待も大きい。
「勝負メシ」が彩るタイトル戦の経済学
王将戦のもう一つの主役と言えば、棋士が対局中に注文する「勝負メシ」だ。過去の対局でも、藤井王将が選んだメニューが翌日から爆発的に売れる「藤井効果」が各地で報告されている。
第1局の掛川市では「掛川牛もも肉のカツカレー」が、第4局の和歌山市ではブランドイチゴ「まりひめ」を使用したスイーツなどが大きな話題を呼んだ。本局でも、栃木県特産の食材を用いたメニューが用意されており、勝負の行方とともに藤井王将が何を選択するのか、地元の飲食店や生産者らも固唾を飲んで見守っている。
シリーズの行方:奇跡の逆転防衛なるか
対局は2日制で、持ち時間は各8時間。順調に進めば9日夜には決着する見通しだ。
もし藤井王将が本局で勝利すれば、スコアを2勝3敗とし、第6局(名古屋市・ミッドランドスクエア)へと望みをつなぐことができる。逆に永瀬九段が勝利すれば、4勝1敗で悲願の王将位奪取、そして藤井一強時代の勢力図を大きく塗り替えることとなる。
藤井聡太という稀代の天才が、この絶望的な状況からいかにして立ち上がるのか。あるいは永瀬拓矢という努力の怪物が、牙城を崩し切るのか。日本の将棋界の未来を占う運命の2日間が、いま幕を開けた。
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