【独自】前伊東市長・田久保眞紀氏を追送検、卒業証書「偽造」の疑いで混迷する伊東市政の代償
ニュース要約: 静岡県伊東市の前市長、田久保眞紀氏が大学の卒業証書を偽造した疑いで追送検されました。メガソーラー反対運動の旗手として期待を集め市長に就任した同氏でしたが、学歴詐称疑惑による不信任決議と失職を経て、ついに刑事事件へと発展。政治家の資質と信頼性が厳しく問われる中、捜査の進展に注目が集まっています。
【独自】前伊東市長・田久保眞紀氏を追送検 卒業証書「偽造」の疑い、混迷極める伊東市政の代償
【2026年3月28日】 静岡県伊東市の前市長、田久保眞紀氏(55)を巡る学歴詐称疑惑が、大きな局面を迎えている。静岡県警は昨日までに、大学の卒業証書を偽造し、公的な場で使用したとして、有印私文書偽造・同行使の疑いで田久保氏を追送検した。起訴を求める「厳重処分」の意見を付けたとみられる。かつて「市民ファースト」を掲げ、メガソーラー反対運動の旗手として期待を集めた女性リーダーの転落は、地方自治のあり方に一石を投じている。
■「卒業証書」偽造の衝撃
捜査関係者によると、田久保氏は市長在任中、自身の学歴に関する疑惑が浮上した際、東洋大学の卒業証書を偽造し、市議会の議長や副議長に提示した疑いが持たれている。
田久保氏はこれまで「東洋大学法学部卒業」を公に標榜してきたが、その後の調査で、実際には単位不足により除籍されていたことが判明。取得単位は卒業に必要とされる132単位の約半分にあたる68単位に留まっていたという。県警によるこれまでの任意聴取に対し、田久保氏は容疑を否認しているとされるが、警察は証拠物の精査を進め、公文書に近い性質を持つ証書の偽造は悪質性が高いと判断した模様だ。
■メガソーラーの「旗手」から失職、そして落選へ
1970年生まれ、千葉県船橋市出身の田久保氏は、バイク便ライダーやイベント会社勤務、広告業界での独立を経て、2010年に伊東市へ移住。オーガニックカフェの経営を始めた。
政治の世界で脚光を浴びたきっかけは、2016年に持ち上がった伊豆高原のメガソーラー建設計画への反対運動だった。約43万平方メートルの森林を伐採する大規模計画に対し、反対派の急先鋒として活動。2017年には経済産業省への陳情を行うなど、市民運動を牽引した。その勢いのまま市議会議員を2期務め、2025年5月には念願の伊東市長に就任した。
しかし、その絶頂は長くは続かなかった。就任直後から学歴詐称疑惑がメディアや市議会で追及され、2025年9月には市議会から不信任決議を突きつけられた。これに対し田久保氏は議会を解散して対抗したが、混乱の末に失職。同年12月の出直し市長選では、1万4千票余りを集めたものの、現職の小野達也氏に敗れ、政界の表舞台から去ることとなった。
■不透明な今後とSNSで見せる「素顔」
落選後、田久保氏は公的な役職をすべて退き、現在は事実上の休止状態にある。かつて代表を務めた「伊豆高原メガソーラー訴訟を支援する会」も退任しており、具体的な活動再開の目処は立っていない。
今年1月2日のX(旧Twitter)への投稿では、「今年も一年のスタートは八幡野港の乗り初め式から。大漁旗が大きくはためく碧い空に朝日が昇る瞬間を見ると今年も頑張らないと、と思います」と、地元行事への参加を報告。「みんなのために出来ることを精一杯」「Fight~!!」と前向きな言葉を並べたが、同時に「活動予定はまだまったく未定」と綴り、苦境にある現状を滲ませた。
■問われる政治家の資質
今回の追送検を受け、伊東市民からは厳しい声が上がっている。ある市民は「メガソーラーから山を守ってくれると信じていたが、土台となる経歴が嘘であったなら、何を信じればいいのか」と落胆を隠さない。
学歴詐称という個人的な問題から始まった本件は、百条委員会への出頭拒否や家宅捜索を経て、いまや刑事事件へと発展した。政治家としての実績や熱意がどれほどあったとしても、その前提となる信頼性が崩れたとき、市民に何が残るのか。
田久保眞紀という一人の政治家が歩んだ軌跡は、地方政治におけるポピュリズムの危うさと、政治家に求められる誠実さの重みを改めて問いかけている。今後の捜査の進展と、法的判断が待たれる。
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