準惑星候補「ED138」を発見 冥王星の外側に大型の天体か
ニュース要約: チリのヴェラ・ルービン天文台が冥王星の軌道外側に大型の準惑星候補「ED138」を発見した。直径600~1500キロと推定され、太陽から約46天文単位を公転。認定されればセレス、冥王星など5つの準惑星に次ぐ新たな仲間となる。
太陽系で新たな準惑星候補の発見が報じられ、話題となっている。天文学者らが、冥王星の軌道の外側を周回する大型の天体を発見したもので、暫定的に「ED138」と命名された。確認されれば、現在国際天文学連合(IAU)に認定されている5つの準惑星――セレス、冥王星、ハウメア、マケマケ、エリス――に新たな仲間が加わることになる。
発見の舞台となったのは、南米チリの標高2682メートルの山頂に設置されたヴェラ・ルービン天文台だ。世界最大のデジタルカメラを備えた同天文台の望遠鏡は2025年に運用を開始し、3日ごとに全天の画像を撮影している。発見者は天文台の運用チームメンバーでスミソニアン協会の上級天体物理学者マシュー・ホルマン氏。今年10月13日の夜、26年初頭に収集されたデータを精査する中でED138を検出した。数十億件に及ぶ移動天体の検出データをスキャンするプログラムの結果だったため、当初は「興奮気味の半信半疑」で誤検出がないかを確認したという。
その後、ルービン太陽系プロジェクトの主任科学者マリオ・ユリッチ氏との協力で、3月4日から7月11日までの20夜にわたり計30回の観測記録が見つかった。さらに過去の画像から2016年まで遡るデータが得られ、軌道は10年以上にわたって追跡できた。
ED138の直径は600~1500キロメートルと推定されており、この規模であれば、公認された準惑星の中で最も小さいセレス(ケレス)を上回る。現在は太陽から約46天文単位の距離を公転しており、冥王星の平均約40天文単位よりも遠い。太陽系外縁天体(TNO)に分類され、公転面から約25度傾いた軌道を持つことから、海王星との重力相互作用で元の軌道が乱された可能性が指摘されている。南半球の空に位置するため北半球からの観測が難しく、発見が遅れた一因とみられる。研究者らは「この領域で発見された天体の中で最大かつ最も明るいものの一つ」との見方を示す。
ただし、現時点で正式な準惑星と決まったわけではない。ホルマン氏は「あくまでも候補に過ぎない。物理的な大きさを正確に把握する必要があり、それには数カ月かかるだろう」と注意を促す。準惑星となるには、自身の重力で球形になるだけの質量が求められる。
準惑星という分類は2006年にIAUが惑星の新定義を採択した際に設けられた。軌道周辺の天体を排除できないことを理由に冥王星が惑星から除外され、太陽系の惑星は9個から8個となった経緯を持つ。ED138が正式認定されれば、恒久的な番号付与と命名の手続きが進められるが、詳細は未定という。ホルマン氏らは、ED138と同規模の「一握りの」天体がまだ存在する可能性があり、ルービン望遠鏡が今後10年の観測で見つけるとみており、太陽系像の更新が続くとみられる。
参考情報源
関連コンテンツ
マイニュースへ
あなた専用のニュースレポートをチェックしましょう