レイカーズの希望、オースティン・リーブス:キャリアハイ51得点とFA市場価値高騰の背景
ニュース要約: レブロン・ジェームズ不在のレイカーズを牽引するオースティン・リーブス。キャリアハイ51得点、劇的なブザービーターでチームを救い、FAを前に市場価値が沸騰している。シックスマン転向後も影響力は衰えず、「LAでキャリアを全うしたい」と忠誠心を示す万能戦士の活躍と、今後の契約交渉の行方に注目が集まる。
NBAレイカーズの「万能戦士」オースティン・リーブス、逆境を照らす光
キャリアハイ51得点、FAを前に評価沸騰——シックスマン転向も影響力不変
(ロサンゼルス発 2025年11月27日付)
2025-26シーズンのNBA序盤戦、ロサンゼルス・レイカーズは主砲レブロン・ジェームズの長期離脱という厳しい逆境に直面している。しかし、その苦境の中で、一人の若き「万能戦士」が驚異的なパフォーマンスを発揮し、チームを牽引している。オースティン・リーブス(27歳)だ。彼は、ドラフト外から這い上がり、今やチームの絶対的な中心選手としての地位を確立しつつある。特に来夏のフリーエージェント(FA)権取得を控え、その市場価値は天井知らずに高騰している。
驚異の51得点、レイカーズ史上稀に見る得点爆発
リーブスの今季序盤の活躍は、その得点力に集約される。10月26日のサクラメント・キングス戦では、キャリアハイとなる51得点を叩き出し、チームを劇的な勝利に導いた。この試合では、フリースローもキャリアハイの21本を沈めるなど、積極的なアタックが光った。さらに、11リバウンド、9アシストとトリプルダブルに迫るオールラウンドな活躍を見せ、彼が単なるスコアラーではなく、チームの司令塔としての役割も担っていることを証明した。
また、10月29日のミネソタ・ティンバーウルブズ戦では、残り6秒で1点ビハインドという緊迫した状況下で、劇的なブザービーターを成功させ、アウェイでの貴重な勝利をもたらした。主力不在という状況下で、平均37.9分というキャリアを大きく上回るプレータイムを記録。その高い決定力と勝負強さは、レイカーズが彼に寄せる期待の大きさを物語っている。
シックスマン転向の裏側:ディフェンス強化と戦術の柔軟性
一方で、リーブスは開幕直後のスターター起用から、サンズ戦以降、戦術的な変更によりシックスマン(ベンチスターター)へと役割を転換した。これは、シーズン当初に彼がリズムを掴みきれなかった点に加え、レイカーズがディフェンス力の強化を優先した結果と見られている。
レイカーズの戦術分析では、高いディフェンス適性を持つ八村塁選手らをスターターに据え、リーブスをベンチから起用することで、セカンドユニットの攻撃力を維持しつつ、トータルでの守備効率を高める狙いがある。しかし、リーブスはこの役割転換後もパフォーマンスを落とすことなく、ティンバーウルブズ戦ではキャリアハイの16アシストを記録するなど、ベンチからの起用でもチームのオフェンスを完全に掌握している。柔軟な役割適応能力は、彼が「万能戦士」と称される所以だ。
延長契約拒否とLAへの強い忠誠心
リーブスの活躍は、レイカーズとの契約交渉にも大きな影響を与えている。彼は2025年オフに提示された4年8920万ドル(約128億円)の最大延長契約を拒否しており、来夏には制限のないFAとなる見込みだ。
この決断は、彼が今季のパフォーマンスによってさらに大きな契約を勝ち取れると確信していることの表れだろう。来夏には4年9800万ドル(約141億円)もの延長契約資格を得る見通しだ。
しかし、金銭的な側面とは別に、リーブスは「僕はずっとLAにいたい。L.A.でキャリアを全うしたいんだ」と公言しており、チームへの強い愛着と忠誠心を表明している。レイカーズ側も、彼をチームの中心選手として長期的に育成する意向を示しており、今後、両者の間で長期的なパートナーシップ締結に向けた交渉が水面下で進むことは確実視されている。
「ドラフト外」苦労人のメンタリティ
リーブスのキャリアは、アーカンソー州の人口1200人の小さな町で育ち、高校時代はAAU(クラブチーム)の存在すら知らなかったという、異色の経歴を持つ。2021年のNBAドラフトでは指名されず、トレーニングキャンプ契約から這い上がった「苦労人」だ。
彼の成長を支えるのは「自分は誰よりも努力する」という強い信念と、「僕は全員から学ぶつもりでいる」という謙虚な姿勢だ。チームメイトや代表選手からプレーを観察し、常に吸収し続けるこのメンタリティが、彼をわずか数年でリーグ屈指のスターへと押し上げた。
オースティン・リーブスの存在は、レブロン・ジェームズ時代の終焉が近づくレイカーズにとって、未来を照らす希望の光だ。彼の今後の活躍は、チームの成績のみならず、来夏のNBA移籍市場における最大の焦点の一つとなるだろう。