アリサ・リュウが金メダル!米国勢24年ぶりの快挙、ミラノ五輪フィギュア女子で歴史的勝利
ニュース要約: 2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪フィギュア女子シングルにて、米国のアリサ・リュウが合計226.79点をマークし金メダルを獲得。24年ぶりとなる米国勢の制覇を成し遂げました。一度の引退を経て復帰した彼女が、坂本花織ら日本勢との激闘を制し、自分らしさを貫く演技で世界の頂点に立った感動の軌跡を詳報します。
【ミラノ発】氷上に響いた歓喜の叫び、24年ぶりの快挙――米国の「天才少女」から「世界の女王」へ
【2026年2月21日 ミラノ】
イタリア・ミラノで開催されている2026年ミラノ・コルティナ冬季五輪は、フィギュアスケート女子シングルにおいて歴史的な瞬間を迎えた。米国代表の**アリサ・リュウ(Alysa Liu)**が、合計226.79点をマークし、悲願の金メダルを獲得。2002年ソルトレイクシティ五輪のサラ・ヒューズ以来、米国勢として実に24年ぶりとなる女子シングル制覇を成し遂げた。
「自分らしさ」で掴んだ金メダル
フリースケーティング(FS)を終えた瞬間、アリサ・リュウは氷上で感情を爆発させた。チーム席に向けて放った情熱的な叫びは、SNSを通じて瞬く間に世界中に拡散され、彼女の飾らないキャラクターを象徴するシーンとなった。
今大会のリュウを支えたのは、かつての「勝利への強迫観念」ではなく、スケートを楽しむ「喜び」だった。FSではドナ・サマーの『MacArthur Park』に乗り、芸術的な表現力と観客を巻き込むエンターテインメント性を存分に発揮。150.20点という自己ベスト級のスコアを叩き出し、ショートプログラム(SP)との合計で、追いすがる日本の坂本花織(224.90点)を僅差で振り切った。
「勝ち負けよりも、自分らしさを表現することを重視した」と語る20歳の女王は、かつて16歳で一度リンクを離れた経験を持つ。燃え尽き症候群による引退を経て、2024年9月に現役復帰。ブランクを感じさせない驚異的な安定感で、復帰後のジャンプミスは極めて少ない。
亡命、代理出産、そして「家族の絆」
アリサ・リュウの金メダルへの道のりは、決して平坦なものではなかった。1990年代に中国から米国へ亡命した弁護士の父、アーサー・リュウ氏のもと、代理母出産と匿名卵子提供によって5人兄弟の長女として誕生。中国語学校に通いながら、5歳でスケートを始めた彼女は、ミシェル・クワンの熱烈なファンであった父の全面的なサポートを受け、才能を開花させた。
2019年に13歳の若さで全米選手権を制し、「史上最年少女王」として一躍脚光を浴びたが、その背後にはホームスクーリングで高校を早期卒業し、練習に没頭する過酷な日々があった。今回の金メダルは、一度スケートから離れ、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)で心理学を学び、エベレスト・ベースキャンプに登頂するなど、一人の女性としての経験を積み重ねた末に辿り着いた、真の「自立」の証と言えるだろう。
日本勢との激闘と、次なるステージ
今回の表彰台は、米国と日本のトップスケーターによるハイレベルな戦いとなった。銀メダルを獲得した坂本花織、そして銅メダルの中井亜美(219.16点)に対し、リュウは「彼女たちがいたからこそ、自分も高みを目指せた」と敬意を表した。
2025年の世界選手権、グランプリファイナルに続き、五輪の頂点をも極めたアリサ・リュウ。20歳という成熟期を迎え、技術面での安定感に加え、これまでの米国選手にはなかった独自の創造性(ファッションや音楽の選択)を氷上に持ち込んだことは、フィギュア界に新たな風を吹き込んだ。
ミラノの夜を黄金に染めた「Alysa Liu」の名は、米国フィギュアスケートの復活を象徴するアイコンとして、長く記憶されることだろう。次なる目標として囁かれる2026年世界選手権でのタイトル防衛に向け、女王の新たな物語が今、幕を開けた。
(文:特派員)
参考情報源
関連コンテンツ
マイニュースへ
あなた専用のニュースレポートをチェックしましょう