2026年3月23日、春の訪れとともに日本のエンターテインメント、スポーツ、そして国際情勢は大きな転換点を迎えています。
■ エンタメ界を彩る「進化」と「再始動」の物語
俳優・広瀬アリスは、今春公開の劇場版『全領域異常解決室』で藤原竜也と共演し、「神」を演じるという新たな境地を切り拓いています[1]。かつての多忙を乗り越え、「適度にサボる」ことを覚えた彼女の自然体の輝きは、CM女王としての地位をより不動のものにしています[1]。一方で、ベテランの再覚醒も話題です。90年代のアイコン、井上晴美が51歳にして26年ぶりのグラビア復帰を果たし、熊本での自給自足生活で培った「奇跡の美ボディ」を披露[22]。子供たちに「カッコいいママ」を見せたいという不屈の精神が、同世代に勇気を与えています[22]。
音楽シーンでは、結成38年目を迎えるB'zが最新アルバム『FYOP+』を携え、4月から全国アリーナツアーを開催することを発表しました[6]。稲葉浩志はソロでもWBCでの熱唱がバイラルヒットを記録するなど、その歌声は衰えを知りません[51]。また、KAT-TUNがデビュー20周年を記念して全312曲のサブスクを解禁し[47]、VTuberの星街すいせいが個人事務所「Studio STELLAR」を設立してアリーナツアーを敢行するなど、デジタル時代の新戦略が加速しています[43]。
アニメや声優界も活気づいています。『薬屋のひとりごと』は第3期の制作詳細と共に、2026年10月の放送と劇場版公開を発表[32]。声優の中島ヨシキが結婚を発表し、公私ともに充実の春を迎えました[52]。
■ スポーツ界の明暗と伝統の激突
プロ野球開幕を前に、エースたちの動向に注目が集まっています。楽天の則本昂大が守護神として安定感を見せる一方、巨人の戸郷翔征はオープン戦で防御率9.00と苦しんでおり、WBC戦士二人の「明と暗」が対照的です[2]。
サッカー界では各地で日本人対決が繰り広げられました。オランダの伝統の一戦「デ・クラシケル」では、アヤックスの板倉滉・冨安健洋がフェイエノールトの上田綺世を完封[50]。ブンデスリーガではマインツの佐野海舟とフランクフルトの堂安律が激突しました[23]。国内Jリーグでは、J1第8節でセレッソ大阪がヴィッセル神戸との「阪神ダービー」をPK戦の末に制し、ACL圏内へ浮上しています[46]。
■ 揺らぐ社会情勢と未来への選択
政治・経済面では、22日に投開票された地方選挙の結果が判明しました。大田原市長選挙では現職の相馬憲一氏が再選[4]、逗子市議会議員選挙では定数17に対し20人が挑む激戦が繰り広げられました[10]。国政では、高市早苗首相とトランプ米大統領の初会談が実現し、ホワイトハウスの公式HPに掲載された「蜜月」写真が反響を呼んでいます[36]。
しかし、国際社会には暗雲も立ち込めています。イランによるホルムズ海峡封鎖から1ヶ月が経過し、日本を含む世界経済へのエネルギー供給に深刻な影を落としています[49]。また、英国とモーリシャスの間で合意されたディエゴガルシア島の主権移譲に対し、トランプ政権が介入を示唆するなど、安全保障上の緊張が高まっています[19]。
テクノロジーの世界では、AI需要の爆発により1.6T光通信への移行が本格化しており、データセンターにおける「光の神経網」の争奪戦が激化しています[5]。その一方で、Windows 11の緊急パッチ「KB5085516」によるインストール失敗の不具合報告が相次ぐなど、デジタルインフラの安定性という課題も浮き彫りになりました[16]。
■ 命の尊厳と「第二の人生」
社会の深層に目を向けると、元女優の岩佐真悠子が「介護福祉士」として国家資格を取得し、現場で輝く姿が報じられています[13]。また、難病ALSと闘う料理人・はらだまさこさんが、子供たちのために書き残したレシピ本が多くの感動を呼んでいます[29]。困難な状況にあっても、愛する者のために「証」を残そうとする魂の記録は、現代社会を生きる私たちに、日常の尊さを改めて問いかけています。
【時代の眼】ALSの母が遺す“いのちの味”――エッセイ『もしもキッチンに立てたなら』が伝える愛と希望の記録
ニュース要約: 難病ALSと闘う料理人・はらだまさこさんの著書『もしもキッチンに立てたなら』が大きな感動を呼んでいます。自由を失いゆく体で、子供たちの未来のためにスマホで書き残した17品のレシピと家族への想いを綴った本作。日常の尊さと、料理を通じて「母の証」を繋ごうとする魂の記録は、困難に立ち向かう全ての人にエールを贈ります。
【時代の眼】「もしもキッチンに立てたなら」が問いかけるものの尊さ――難病ALSの母が遺す“いのちの味”
【東京】 2026年3月23日。桜の便りが届き始めた列島で、今、一冊の書籍が静かな、しかし確かな感動の渦を広げている。3月21日に発売されたエッセイ&レシピ集『もしもキッチンに立てたなら』(徳間書店刊)だ。著者は、喫茶店を営むシェフであり、4歳と12歳の二児の母でもある、はらだまさこさん。彼女を襲ったのは、体の自由が徐々に失われる難病、ALS(筋萎縮性側索硬化症)だった。
本作は、単なる闘病記ではない。キッチンに立つという、かつて当たり前だった日常を奪われた女性が、それでもなお「母の味」を子どもたちの未来へ繋ごうともがいた、魂の記録である。
「できない中のできること」を探して
はらださんの異変は2021年、次女の出産後に始まった。足の違和感から始まり、2023年6月に下された診断は「ALS」。根本的な治療法がいまだ確立されていない進行性の難病だ。昨日まで自在に包丁を握り、フライパンを振っていた手足が、言うことを聞かなくなる。料理人として、そして母として、その絶望は計り知れない。
しかし、はらださんは「沈黙」を選ばなかった。「もしも、もう一度キッチンに立てたなら」。その切実な願いを、彼女は「不自由な手でスマホにレシピを書き残す」という行動に変えた。病状が悪化し、入院を余儀なくされる過酷な状況下でも、執念で書き上げた17品のレシピ。そこには、看板メニューの「鉄板ナポリタン」や、子どもたちが大好きな「玉ねぎごろごろシュウマイ」、思い出の「タイのグリーンカレー」など、家族の絆を象徴する味が並ぶ。
料理がつなぐ「未来への希望」
本書の白眉は、詳細なレシピと共に綴られた家族への愛情だ。運動会のお弁当に詰められたエビフライやタコさんウインナー。それらは単なる献立ではなく、子どもたちの記憶に刻まれるべき「母の証」である。
「料理はただお腹を満たすだけではなく、心をそっと温めるもの」。はらださんのこの哲学は、病によって肉体的な自由を制限されたからこそ、より一層の輝きを放つ。自ら調理することは叶わなくても、味の記憶を言語化し、友人や家族の協力を得て再現するプロセスは、彼女にとっての「生きる希望」そのものとなった。
SNS上では、発売直後から大きな反響を呼んでいる。「キッチンに立てる幸せを再認識した」「涙でページがめくれない」といった声に加え、介護や育児に追われる世代からは、IHクッキングヒーターなどの最新家電がもたらす「ゆとり」と、はらださんの説く「手のひらの温もり」の対比について、深い洞察を寄せる投稿も目立つ。
社会への静かなる警鐘
一方で、本書は現代社会の「無関心」にも一石を投じている。病を告白した際の社会の反応について、はらださんは「沈黙」という言葉を使っている。難病患者が直面する、目に見えない壁。彼女は出版を通じて、その壁を打破しようとしているのだ。
出版直前には肺炎で入院するなど、現在も病との闘いは続いている。しかし、はらださんの視線は常に前を向いている。「完治は難しいが希望を捨てない」「広い世界が待っている」。その言葉は、閉塞感の漂う現代社会において、困難に立ち向かうすべての人へのエールとして響く。
『もしもキッチンに立てたなら』。このタイトルに込められた仮定の話は、読者にとって「今、目の前にある日常」がいかに奇跡的であるかを教えてくれる。台所から漂う湯気の向こう側に、これほどまでに深い愛があることを、私たちは忘れてはならない。
(経済部・文化担当 記者)
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