オリックス・九里亜蓮が明日28日今季初登板!不屈の右腕が楽天戦で魅せる「1100球」の覚悟
ニュース要約: オリックス移籍2年目を迎える九里亜蓮投手が、3月28日の楽天戦で今季初先発を飾ります。昨季11勝を挙げたベテラン右腕は、キャンプで1100球超の投げ込みを敢行。多彩な変化球とタフネスを武器に、エース級の信頼を得る「背番号22」が、チームをV奪還へ導くべく京セラドームのマウンドに上がります。
【京セラドーム大阪】不屈の右腕が、新天地の命運を背負ってマウンドに上がる。オリックス・バファローズへの移籍2年目を迎えた九里亜蓮投手が、明日28日、本拠地での楽天戦で今シーズンの初先発を飾る。広島東洋カープでの実績を引っ提げ、メジャー挑戦の夢を封印して選んだ「青波軍団」での道。悲願のV奪還を狙うチームにおいて、背番号22への期待はかつてないほど高まっている。
メジャー断念、そしてオリックスへ――決断の舞台裏
2024年オフ、九里の動向は球界の注目の的だった。長年、広島の屋台骨を支えてきた右腕は、海外FA権を行使。一時はメジャーリーグへの挑戦を第一義に掲げていた。しかし、昨今の厳しい市場環境もあり、年内までに納得のいくオファーが届くことはなかった。
広島は伝統的にFA権を行使した選手の残留を原則として認めていない背景もあり、九里の去就が不透明となる中、最も早く、そして熱烈な「誠意」を示したのがオリックスだった。石川柊太(ソフトバンクからFA、当時)の獲得に失敗した直後、球団幹部は即座に九里へコンタクト。先発・中継ぎを問わず、投手陣の柱として迎え入れたいという熱意が、九里と、彼を支える家族の心を動かした。
「何が何でもメジャーに行きたいわけではなく、国内も含めて考えたい」。そう語っていた九里にとって、近年の常勝軍団であり、投手育成に定評のあるオリックスからのアプローチは、挑戦心を再点火させるに十分なものだった。
「1100球」の猛練習が示す、開幕への覚悟
移籍1年目となった昨シーズン、九里は25試合に先発し、11勝8敗、防御率2.41という圧巻の数字を残した。164回1/3を投げ抜き、チームの勝ち頭としてフル稼働した貢献度は計り知れない。オフの契約更改では、球団からの深い感謝とともに1億6000万円+出来高(推定)という大幅増を勝ち取った。
しかし、このベテラン右腕に慢心はない。今年の春季宮崎キャンプでは、若手に混ざり1100球を超える投げ込みを敢行。スタミナへの絶対的な自信を裏付ける調整を続けてきた。「自分が開幕に投げるというつもりで準備してきた」と言い切るその姿勢は、侍ジャパンを経験した宮城大弥や曽谷龍平といった若き才能たちにも、無言の刺激を与えている。
結果として、2026年シーズンの開幕投手こそ山下舜平大らに譲ったものの、カード第2戦目という重要な役目を託された。これは中嶋聡監督、そして首脳陣が九里を「計算できる大柱」として全幅の信頼を置いている証左である。
技術の結晶「打たせて取る」投球術
九里の真骨頂は、その多彩な変化球にある。平均143キロ前後のストレートは、決して力でねじ伏せるタイプではない。しかし、スライダー、カットボール、チェンジアップ、そして勝負球のフォークと、7色とも称される変化球を駆使し、打者のタイミングを巧みに外す。
特にパ・リーグの強力な長距離砲に対し、九里は「球速が速くない分、いかにタイミングをずらすか」をテーマに掲げる。昨シーズンの終盤、9月29日の楽天戦で見せた9回129球の完封勝利は、その完成形だった。制球を乱さず、有利なカウントを作り、最後はゴロで打ち取る。奪三振率に依存しないそのスタイルは、イニングを消化し、リリーフ陣の負担を軽減させるという点において、チームにとって最大の武器となる。
ファンの声と、背番号22の輝き
ファンの期待も熱い。京セラドームの公式ショップでは、背番号「22」のユニフォームが売れ筋の上位にランクインしているという。広島時代の泥臭い投球を知るオールドファンから、移籍後の献身的な姿勢に惚れたオリックスファンまで、その支持層は厚い。
「230イニングを目指す」という途方もない目標を掲げる九里。故障者が続出する昨今のプロ野球界において、1年間ローテーションを守り続ける「タフネス」は、何物にも代えがたい才能だ。
明日、28日の楽天戦。予告先発として公示された九里亜蓮は、「初回から全力でいく」と短く静かに闘志を燃やした。新天地で「優勝」の二文字を掴むため、北平の地で培った不屈の魂が、再び大阪の夜に躍動する。
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