女優・佳那晃子さん死去、70歳。「魔界転生」「金妻」で活躍、13年の闘病の末に
ニュース要約: 映画「魔界転生」やドラマ「金曜日の妻たちへ」で知られる女優の佳那晃子さんが3月21日、多臓器不全のため70歳で逝去しました。2013年のくも膜下出血による「脳死宣告」から奇跡的な回復を見せ、約13年間にわたりリハビリ生活を続けていました。波乱万丈な人生を歩み、不屈の精神で病魔と闘い続けた名バイプレーヤーの訃報に、ネット上では多くの哀悼の声が寄せられています。
【訃報】女優・佳那晃子さん死去、70歳 「魔界転生」「金妻」で知られる妖艶な名バイプレーヤー、13年の闘病の末に
映画「魔界転生」やドラマ「金曜日の妻たちへ」など、数々の話題作で妖艶な美貌と確かな演技力を発揮した女優の佳那晃子(かな・あきこ、本名・関田祐子)さんが、3月21日午前2時19分、尿路感染症のため静岡県東伊豆町の病院で死去した。70歳だった。葬儀は遺志により近親者のみで営まれ、後日、愛した伊豆の海に散骨される予定。
■「脳死宣告」からの奇跡、そして静かな最期
関係者および夫で放送作家の源高志さんによると、佳那さんは2013年1月、自宅で倒れ「くも膜下出血」と診断された。当時は医師から「重度5」の脳死に近い状態であると宣告されたが、10時間に及ぶ大手術と懸命な治療、そして本人の生命力により奇跡的に意識を回復。一時は車いすに乗るまで回復し、約13年間に及ぶ入院・リハビリ生活を続けていた。
しかし、先月2月ごろから体調が急速に悪化。出血性胃腸炎の症状に始まり、尿路感染による腎障害、肺炎を併発。最終的には多臓器不全の状態に陥り、帰らぬ人となった。源さんによれば、入院生活の13年間、表面上は大きな異変はなかったものの、約1年前から食事を戻すことが増えていたといい、人知れず内臓への負担が蓄積していたものとみられる。
■波乱に満ちた女優人生と「不屈の闘病」
1956年、東京都出身。短大時代にミスコンで入賞し、1974年に映画「襤褸の旗」でデビュー。1980年の映画「ザ・ウーマン」から現在の「佳那晃子」に改名し、そのエキゾチックで妖艶な佇まいで、昭和から平成にかけての映画・ドラマ界に欠かせない存在となった。
そのキャリアは、病との闘いの連続でもあった。2005年には重度のネフローゼ症候群を発症し、約4年間にわたり表舞台を離れた。2009年に朗読劇「名作語り 高野聖」で涙の復帰を果たした直後、今度はくも膜下出血が襲った。
また、私生活では源さんの抱えた巨額の借金を返済するため、1994年にヘアヌード写真集を発表するなど、潔くも激しい生き様がたびたび話題となった。一時は入院費の負担から生活保護を勧められるほどの窮状に立たされたが、夫婦で手を取り合い、困難に立ち向かう姿は多くの共感を呼んだ。
■コロナ禍が阻んだ「面会」という絆
2020年以降、世界を襲った新型コロナウイルスの感染拡大は、リハビリを続ける佳那さんと家族にも深い影を落とした。徹底した面会制限により、それまで毎日1時間欠かさなかった源さんとの対面が断たれた。「奇跡の回復がコロナ禍で帳消しにされた」と源さんが語るように、オンライン越しでのわずかな面会が、孤独な闘病を支える唯一の細い糸となっていた。
■ネット上に広がる哀悼の意
訃報を受け、Yahoo ニュースをはじめとする各メディアには、ファンからの追悼コメントが殺到している。特に往年の「必殺シリーズ」や「魔界転生」での悪女役や、昭和の家庭劇を彩った「金妻」での姿を懐かしむ声が多く、「佳那晃子 現在」という言葉を検索しては、彼女の不屈の精神に勇気をもらっていた視聴者も少なくない。
「かなあきこ」という名がスクリーンに刻まれたあの輝き。70歳という若さで幕を閉じたその生涯は、病魔に屈することなく、最後まで「奇跡」を信じ続けた壮絶な13年間の戦いでもあった。佳那晃子さんの存在感は、彼女が残した数々の名作とともに、日本映画史に深く刻まれ続けるだろう。
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