あいの風とやま鉄道が2026年春にダイヤ改正!富山―福井の直通列車が新設へ
ニュース要約: あいの風とやま鉄道は2026年3月のダイヤ改正で、富山―福井間の直通列車を新設し、金沢での乗り換えを解消します。富山―高岡間の運行間隔平準化や通勤時の増結も実施し、利便性が大幅に向上。一方で経営安定基金への依存が続く中、観光列車「一万三千尺物語」の運行再開を含め、持続可能な運営と地域振興の両立を目指します。
あいの風とやま鉄道、春のダイヤ改正で利便性大幅向上へ―福井直通も実現
富山県内を走る第三セクター鉄道のあいの風とやま鉄道が、2026年3月14日に春のダイヤ改正を実施する。富山―高岡間の列車間隔平準化や富山―福井間直通列車の新設など、利用者の声に応えた大規模な改善が行われる。一方で、経営安定基金への依存が続く厳しい経営環境の中、持続可能な運営を目指す同社の取り組みが注目される。
パターンダイヤ化で通勤・通学がより便利に
今回のダイヤ改正の目玉は、富山駅と高岡駅間における列車間隔の平準化だ。特に14時台から15時台にかけて、高岡から富山方面行きの下り列車3本を20分から45分間隔で運行し、富山から高岡方面行きの上り列車3本を25分から35分間隔の準パターンダイヤとして運行する。
これまで利用者からは「列車の待ち時間が読めない」「次の列車まで長く待たされる」といった声が寄せられていた。今回の改正により、通勤や通学、買い物時の移動がより予測しやすく快適になると期待される。特に午後の時間帯における移動の利便性が大きく向上する見込みだ。
北陸三県を結ぶ直通列車が誕生
もう一つの大きな変化が、富山駅と福井駅を結ぶ直通列車の運行開始である。午後の時間帯に上下各1本が設定され、これまで金沢駅での乗り換えが必要だった両都市間の移動が、一本の列車で可能となる。
下り列車は富山駅を17時20分に出発し、金沢駅を18時45分に発車、福井駅に19時44分に到着する。上り列車は福井駅を17時16分に出発し、金沢駅を18時30分に発車、富山駅に19時50分に到着する予定だ。
ビジネス客の移動や観光客の利便性が大幅に向上すると見られ、北陸三県の交流促進にも寄与すると期待される。金沢駅での乗り換え待ち時間がなくなることで、移動時間の短縮と快適性の向上が実現する。
混雑緩和へ増発・増車を拡大
あいの風とやま鉄道は開業以来、通勤・通学時間帯の混雑緩和に継続的に取り組んできた。2017年の朝ラッシュ時増発に始まり、2021年から2024年にかけて段階的に2両編成から4両編成への増車を進めてきた。
今回のダイヤ改正でも、高岡―富山間の一部時間帯で列車を増発するほか、多客期や土休日を中心に413系3両編成の運行を拡大する。金沢―富山間を走る439M列車は2両編成から3両編成に増強され、週末の観光客や帰省客の利用にも対応する。
平日朝夕の通勤・通学時間帯では、既に主要列車の4両編成化が進んでおり、混雑状況は改善傾向にある。同社は2027年春以降も521系3両編成の追加投入を予定しており、さらなる輸送力の強化を図る方針だ。
観光列車「一万三千尺物語」が運行再開へ
車両検査のため2026年3月8日まで運休していた観光列車「一万三千尺物語」は、3月21日と28日に一部座席の予約受付を開始した。4月以降は土日を中心に本格的な運行を再開する予定で、1号「富山湾鮨コース」と2号「越中懐石コース」の両方が運転される日が増える見込みだ。
料金は大人19,800円、小人9,900円(いずれも税込)で、富山の魅力を凝縮した食事と車窓の風景を楽しめる。乗車日の3カ月前から特設サイトで予約を受け付けており、観光振興の柱として期待される。
同社は北陸デスティネーションキャンペーンなど、富山県や石川県、福井県と連携した広域観光施策にも積極的に取り組んでおり、観光列車を活用した地域振興を推進している。
厳しい経営環境、基金支援に依存
一方で、あいの風とやま鉄道の経営状況は決して楽観できるものではない。開業以降、当初計画を上回る収入を確保しているものの、営業損益はマイナスとなっており、富山県の経営安定基金からの支援で黒字を維持している。
2021年から2030年度の第2次経営計画では、運営経費が年平均約32億円に対し、計画前期(2021~2025年度)で年平均約1億7000万円、後期(2026~2030年度)で年平均約1億6000万円の赤字が見込まれている。コロナ禍の影響や輸送密度の低い区間の存在が、経営を圧迫している。
2025年12月16日に開催された第26回あいの風とやま鉄道利用促進協議会では、2025年度の利用状況や2026年春のダイヤ改正、基金支援による設備投資案などが協議された。約23億円規模の設備投資が検討されており、富山県の財政支援が今後も続く見通しだ。
近隣では富山地方鉄道が2026年の一部路線廃線を検討し、地元から反発を受けている。あいの風とやま鉄道も自治体との協議を強化し、利用促進策と収支改善に取り組むことで、持続可能な運営を目指す必要がある。
今回のダイヤ改正は、利用者の利便性向上と地域の交流促進に大きく貢献すると期待される。同時に、地域に欠かせない交通インフラとして存続するための経営努力が、引き続き求められている。
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