高校サッカー選手権104回 組み合わせ決定！ 王者・前橋育英に試練、初戦から決勝級の「死の組」誕生

第104回高校サッカー選手権 組み合わせ決定！ 王者前橋育英に初戦から試練、「死の組」誕生で激戦必至

2025年11月17日、多くの高校サッカーファンが固唾を飲んで見守る中、第104回全国高校サッカー選手権大会の組み合わせ抽選会が実施されました。年の瀬から新春にかけて、若きフットボーラーたちが繰り広げる熱戦の舞台がいよいよ整った形です。

大会は12月28日に開幕し、2026年1月12日の決勝まで、未来のJリーガーを目指す選手たちが国立競技場を目指して鎬を削ります。

王者は早々に試練の時を迎える

抽選結果がもたらした最大の衝撃は、前回王者である前橋育英（群馬）のブロックでしょう。彼らは2回戦から登場となりますが、いきなり強豪、神戸弘陵学園（兵庫）との対戦が決まりました。

前橋育英は、MF島谷義進選手をはじめとする複数のJクラブ内定選手を擁し、優勝候補筆頭と目されています。しかし、神戸弘陵も関西屈指の育成力を誇り、個人技と組織力のバランスが良い難敵です。

「王者が初戦（2回戦）でいきなり全国レベルの強豪と激突する」――このカードこそ、今大会における**「死の組」の筆頭**であり、どちらが勝ってもおかしくない、まさに決勝戦級の重厚なカードとなりました。この激戦を制したチームは、勢いそのままに頂点を目指すこととなるでしょう。

開幕戦は早稲田実業 vs 徳島県代表

大会の幕開けを飾る開幕戦（12月28日）は、早稲田実業（東京B）と、11月22日に代表が決まる徳島県代表との対戦に決定しました。

早稲田実業は激戦区東京を勝ち抜いた安定した実力を持つチームであり、開幕戦という特別な舞台で、どのようなスタートを切るのか注目が集まります。

また、トーナメント全体を見渡すと、前橋育英や神戸弘陵だけでなく、タレントの宝庫である流通経済大柏（千葉）や、5大会ぶり出場の東海学園（愛知）と九州の雄、神村学園（鹿児島）の対戦など、序盤から波乱の予感が漂うカードが目白押しです。愛知の勢いか、鹿児島の技術か、東海学園対神村学園の結果も、大会の行方を大きく左右するでしょう。

大会を彩る高校生Jリーガー候補たち

高校サッカーの醍醐味は、その若さ溢れるひたむきさだけでなく、未来の日本サッカーを背負うタレントたちが一堂に会する点にあります。

特に注目されるのは、前橋育英の小川諒也選手（FC東京内定）や、流通経済大柏のFW佐藤蓮選手（U-18日本代表候補）など、すでにプロの舞台を決めている選手たちです。彼らが全国の舞台でどのようなプレーを見せてくれるのか、Jクラブのスカウト陣も熱い視線を送っています。

また、選手宣誓を務める専大北上の吉池晃大主将にも注目が集まります。彼が率いる専大北上は、1回戦で中国地方の強豪、広島皆実と対戦。初戦から厳しい戦いが予想されますが、主将の意地とリーダーシップがチームをどこまで押し上げるか期待されます。

12月28日、新たな歴史の始まりへ

第104回大会は、前回王者の前橋育英が早々に試練を迎えるという、非常にスリリングな組み合わせとなりました。各地域予選の激戦を勝ち抜いてきた48校の代表が、冬の寒さを吹き飛ばすような熱い戦いを繰り広げることでしょう。

高校生たちの夢と汗が詰まった、かけがえのない青春の舞台。12月28日のキックオフが今から待ちきれません。全国のサッカーファンは、未来のスターたちの躍動と、高校生らしいひたむきなプレーに心からエールを送りましょう。